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2017年9月28日

こんにちは、歯科医師の池田です。

朝晩は涼しくなりましたが、
日中はまだ暑い日が続きますね。
体温も変化しやすく、風邪を引きやすい時期ですので、
服装には気を付けてくださいね。

前回「顎関節症」について記載させていただきましたので、
今回は、「ブラキシズム」について記載させていただきます。
「ブラキシズム」とは、睡眠時や覚醒時を問わず、
歯を動的、若しくは静的にすり合せたり、
咬みしめたりすることです。


20170928ikeda.JPG

まず「ブラキシズム」には、
「睡眠時」と「覚醒時」と分けられます。

「睡眠時ブラキシズム」とは、
睡眠中の歯ぎしりや咬みしめを伴う
無意識の下顎の運動になります。

「覚醒時ブラキシズム」とは、
習慣性咬みしめ、口腔習癖、歯牙接触癖などの
さまざまなものを含みます。

また、医学的疾患や服用薬剤が
ブラキシズムに影響を与える可能性があるので、
そのような医学的背景の有無による分類も必要になります。

睡眠時ブラキシズムは
「クレンチング」と「グラインディング」とに分類できます。
「グラインディング」とは、「咬みしめ」とも呼ばれ
下顎の運動を伴わないものを指し、
「グラインディング」とは、
一般に「歯ぎしり」と呼ばれる下顎の運動を伴い、
歯ぎしり音を発するものです。

ブラキシズムのリスクとなる可能性のある嗜好品、薬剤は、
睡眠時、覚醒時ブラキシズムの
両方のリスクとなる可能性が指摘されています。
また、睡眠や運動機能、精神状態など
さまざまな機能に影響を与えることがわかっています。

①嗜好品、薬物
明確な作用機序はわかってはいませんが、
飲酒、喫煙、カフェイン摂取は
睡眠時ブラキシズムを悪化させる可能性があります。

②遺伝的要因
夜間の歯ぎしりを自覚する人の約50%の家族、親族が
歯ぎしりを自覚しています。
このため、睡眠時ブラキシズムには
遺伝的な要因が関わっている可能性があります。

③性格傾向、ストレス
歯ぎしりを自覚する人はそうでない人よりも、
不眠傾向を示すことが多いようです。
一方、軽度の睡眠時ブラキシズム患者は
重度の患者よりも高いストレスを感じます。
また、睡眠時ブラキシズムレベルが
日常生活のストレスレベルの影響を受けやすい
一群もいるようですが、その理由はよく分かってはいません。

20170928ikeda1.JPG


睡眠時ブラキシズムは、
浅いノンレム睡眠で発生します。
また、睡眠は加齢とともに変化していきます。
睡眠時ブラキシズムの発生率は、
子どもで20%前後で、
60歳を超えると2%程度にまで減少します。
しかし、加齢変化により
睡眠時ブラキシズムを有するリスクは低いものの、
睡眠の質の低下によって
筋肉の活動が増加するリスクを擁する可能性があります。


ブラキシズムを自覚する理由が親や子ども、
あるいはルームメイトなど、睡眠同伴者の指摘であれば、
実際にブラキシズムをしている可能性が高いですが、
咬みしめあるいは食いしばりは、
いわゆる歯ぎしり音を発しないため
睡眠同伴者がいてもブラキシズムが指摘されにくいことがあります。

また、歯は失われてもブラキシズムは続きます。
少数しか歯が残っていない場合には、
ブラキシズムの力が残存歯へと集中し、
過度な歯の磨耗や動揺度の増大が起きることもあります。


前回も記載しましたが、今のところ安全で
効果的に睡眠時ブラキシズムを止める方法はありません。
よって、睡眠時ブラキシズムの悪化要因となりうる因子を
除去、減少することによって、
顎や口腔系に作用する力を減じる方策をとりながら、
口腔内に生じうる力を配分、コントロールすることを
目的とした対応が必要になってきます。


自分が睡眠時ブラキシズムをしているかどうかの判断は
難しいと思います。
歯科で、お話を聞くことで解決する場合もありますので、
相談してみてくださいね。


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