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2017年11月 9日

こんにちは。歯科医師の村重です。

突然ですがみなさん、
"金属アレルギー"についてどんなイメージをお持ちですか?
ピアスやネックレスなどのアクセサリーで発症するというのは
よく知られていますが、
実は歯科の材料が原因となって起こることもあるんです。

そもそも"アレルギー"とは、自分自身の免疫反応によって引き起こされます。
免疫反応は本来有害な病原体を排除するものですが、
その反応が過度になり、組織の傷害・疾患を引き起こす場合に
"アレルギー"という言葉が使用されます。
金属アレルギーにおいては、金属が汗や唾液などと反応することによって
微量ながら溶けだし(このことをイオン化と言います)、
イオン化した金属が体内に取り込まれ、
取り込まれた金属イオンは体内のタンパク質と結合します。
このタンパク質とくっついた物質が私たちの体内で微量ながらたまり続け、
病原体と認識されることで発症します。

主な症状として
口やその周りおける症状・・・口内炎、歯肉炎、口唇炎(こうしんえん)、
舌炎、口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん:口腔粘膜における慢性の角化異常を伴う病変のひとつ)など

20171109murasige1.JPG

全身の症状・・・アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、扁平苔癬、皮膚そう痒症、
ステロイド皮膚症、脱毛症、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう:手のひら・足の裏、あるいはその近辺にできる小さな水疱)など
が挙げられます。

20171109murasige2.JPG

では、こういった症状が認められ、アレルギーが疑われる場合は
どのように治療を行っていくのでしょうか。

①アレルゲン(原因)の特定
まずは、どの金属が原因でアレルギー反応が起きているのかを
特定する必要があります。
具体的には、パッチテストと呼ばれるものが代表的です。
これは、試薬の付いたテープを背中に2日間貼り、
2日後それをはがし、除去後、皮膚に現れた反応を2日目、3日目、
7日目の3回を国際基準(ICDRG)に基づいて判定する方法です。
この検査を行っている皮膚科の医院や大学病院などに、
歯科で使われている金属の組成(ほとんどが合金のため多岐にわたります)を
歯科医院より提供することで、
どの元素によってアレルギーが起きているのかを見つけ出します。

20171109murasige3.JPG


②金属の除去およびメタルフリー治療
原因となっている金属がわかったら、
あとはその金属が使われている修復物や、
補綴物(例えば義歯に使われている金属もアレルギーの原因となることがあります)を
口腔内から除去し、金属の含まれていない材料(コンポジットレジンやセラミックなど)を
用いて再度治療を行います。

③アフターケア
原因となる金属を全て除去しても、すぐに症状がなくなるとは限りません。
ケースによりますが、数ヶ月から年単位での経過観察が必要となります。
また、これから新たに行う歯科治療に対して、
絶対にアレルゲンを含む金属を使用しないことも、当然ながら重要です。

口の中の症状はもちろんですが、手や足などの皮膚に湿疹や炎症等が認められ、
皮膚科で適切な治療を受けても治癒しない場合は、一度ご相談下さい。

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