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2018年1月18日

こんにちは!
歯科医師の今泉です。
新しい年を迎え大河ドラマも西郷隆盛が始まりました。
大河ドラマを見られたことはありますか?
私は岡田准一さん演じる軍師官兵衛にはまり、
今でもDVDや小説を読んでいます。
黒田孝高(黒田官兵衛)は軍事的才能に優れ、
織田信長亡き後豊臣秀吉の側近として仕えて
調略や他大名との交渉など、
幅広い活躍をしたと言われています。
毛利氏の武将・清水宗治が守る備中高松城の攻略や
中国大返しなどに関与した事は有名ですが、
豊臣秀吉が天下を取れたのも黒田考高が
多くの貢献をしたからとの説もあります。
そのため戦国最強のナンバー2とも言われています。

20180118imaizumi1.jpg

歯周病原菌の世界でも戦国時代のように、
歯周病に影響力がある順にピラミッド状にランク付けされます。
それが以下の図のようになっています。

20180118imaizumi2.jpg

歯科領域ではおよそ700種以上ある口内の常在菌を、
歯周病の原因と関連の深い順にピラミッドとして
模式図化して表しています。

レッドコンプレックスはその頂点に位置する菌種群で、
その下層にオレンジコンプレックス、
最下層にブルー、パープル、グリーン、イエローコンプレックスの
常在菌群が配置される。
戦国武将で簡単にいいますと
豊臣秀吉級→レッドコンプレックス
黒田孝高級→オレンジコンプレックス
足軽級→ブルー、パープル、グリーン、
イエローコンプレックス
と思ってもらえればいいと思います。

ピラミッドの細菌の話をする前に、
少し難しい話ですが歯茎より上に存在する菌(歯肉縁上)と
下に存在する菌(歯肉縁下)の説明をします。

歯肉縁上プラークを構成する細菌は、
酸素のある環境下で生きられる
「好気性菌(こうきせいきん)」であるナイセリア(Neisseria)や
ノカルディア(Nocardia)と、
酸素のない環境を好むものの、
酸素がある環境下でも生きることのできる
「通性嫌気性菌(つうせいけんきせいきん)」である
連鎖球菌やアクチノマイセス(Actinomyces)が
大多数を占めています。
一方、「縁下プラーク」の中で歯肉に接している
「非付着性プラーク」を構成する細菌は、
グラム陰性菌であるプロフィロモナス・ジンジバーリス(以降P.g菌)や
プレボテラ・インターメディア(以降P.i菌)、
タンネレラ・フォーサイセンシス(以降T.f菌)などが、
更にグラム陰性菌でらせん型をしたスピロヘータが多数を占めます。

ではピラミッドの話に戻ります。

レッドコンプレックスは非常に厄介で3種類存在します。
プロフィロモナス・ジンジバーリス(P.g菌):
偏性嫌気性のグラム陰性桿菌で、強い付着力を持つので、
他の歯周病原性グラム陰性菌とくっついて、
バイオフィルムを形成します。
また、ジンジパインと呼ばれる蛋白分解酵素を産生するだけでなく、
細菌の内部の毒素(内毒素:ないどくそ)である
リポ多糖体(LPS)を持っています。

トレポネーマ・デンティコーラ(T.d菌):
嫌気性のグラム陰性菌で、らせん状の形をしていて
錐揉み運動をします。
この菌は、歯肉の細胞間の隙間から組織内に入り込み、
さらに血管の中に侵入します。
また、タンパク質の分解酵素と免疫抑制因子を産生します。

タンネレラ・フォーサイセンシス(T.f菌):
嫌気性のグラム陰性菌で、紡錘状の形態をしています。
この菌もタンパク質の分解酵素を産生するだけでなく、
P.g菌と同様に細胞の外膜に内毒素を持っていて、酵素も産生します。

ただ、強いものにも必ず弱点があります。
レッドコンプレックスでいいますと、
先ほど説明した縁上細菌が存在しないと
縁下に住み始める事が出来ません。
すなわち、歯ぐきと歯の周り磨き残しの量を減らす事
(ナンバー2以下をやっつける事)で
レッドコンプレックスを住めなくしてしまうのです。

住み込んでしまったレッドコンプレックスがいる場合は
進行を止めるため、歯周病治療でやっつける必要があります。

そうするためには日頃の歯磨きや
歯医者での歯周病予防・歯周病治療がとても大切です。
ぜひタニダ歯科で歯周病の武将をやっつけましょう!!


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