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2018年7月 5日

こんにちは、口腔外科専門医の豊原です。


すっかり夏になり、
毎日かなりの暑さが続いていますが、
皆さま夏バテなどされていませんでしょうか?
ワールドカップにウィンブルドンなど、
ついつい夜更かししてしまう今日この頃ですが、
日本は大健闘でしたね。
寝不足だけど、なんだか爽やかな余韻に浸れました。


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さて今回は、神経痛について触れたいと思います。
口腔領域で神経痛というと、
顔面神経痛を思い浮かべるでしょうか。
もちろん顔面神経は口腔領域の重要な神経ですが、
歯の痛みはこの顔面神経が関与するのではなく、
三叉(さんさ)神経の支配によるものです。
三叉神経は文字通り
神経の根元から三つに分かれて出てくる神経で、
眼と上顎と下顎に向かいます。
知覚だけでなく、
口を開け閉めする筋肉にも作用し、咀嚼を司ります。
これに対し、
顔面神経は顔の表情筋、涙や鼻の分泌、味覚に
関与しています。

顔面痛の約半数が特発性と言われ、
三叉神経に多発します。
特発性とは、
①原因不明
②発作性の激痛
③発作のないときは異常がない
④前駆症状がない
⑤発作の誘発部位がある
⑥痛みが解剖学的に神経支配領域に一致する、
等に該当するものを指します。
すなわち、
反対側におよぶ痛みや持続する痛みは
症候性神経痛といって、
疼痛を引き起こす原疾患がある場合が多く、
その治療を行うことで痛みが軽減します。

特発性の三叉神経痛は
40~60歳の女性に多くみられ、
数日に1回から一日数十回の発作が生じます。
初期は発作は数秒間ですが、
次第に時間は延長し、
発作間隔も短くなる傾向があります。
また、疼痛範囲も拡大し、
広範囲に及ぶこともあります。
激痛時は苦悶状態となり、
流涙、唾液分泌過多を起こします。
顔面筋の痙攣を伴うこともあります。
発作は自発的に生じることもあれば、
咀嚼や圧迫、洗顔、風に当たる、
ひげを剃るなどの接触、
精神緊張などが動機になり得ます。
睡眠中や入浴中は発作は起きず、
入浴により痛みは軽減します。
痛みの原因の神経はレントゲンには写らないうえ、
痛み自体、患者さんの主観であるため、
神経痛の診断はなかなか難しいものです。
特発性の神経痛なら
その特徴を的確に捉えれば診断は可能ですが、
主観的な痛みは教科書通りにはいかず、
診断に苦慮することも多々あります。
いわゆる症候性の神経痛の場合、
脳腫瘍や脳血管疾患、耳鼻科領域の腫瘍、
歯科領域の他の疾患(虫歯や歯根の疾患、骨病変、
副鼻腔炎、顎関節症、義歯の不適合、
粘膜炎、唾液腺炎、癌、)、
帯状疱疹、内科疾患が関与することもあり、
顔の痛みだけど、
専門の脳外科や耳鼻科、内科を
受診するのも大切なことです。

神経痛の治療としては、
普通の鎮痛剤はあまり効果がなく、
カルバマゼピンの内服が有効です。
しかし、この薬は副作用も伴うため、
慎重な管理が重要です。
内服治療があまり有効でない場合は、
神経ブロックを行うこともあります。
神経ブロックはペインクリニックで行うのが一般的です。
これらの対症療法でも効果が明白でない場合は、
脳外科的な外科治療や
東洋針治療が有効であることもあるようです。

ワールドカップ、
この先は日本を破ったベルギーを応援したいと思います。
スポーツって素敵だなと改めて思わせてくれた
日本代表選手に感謝です。
皆さんもスポーツを色んな形で楽しんで下さいね。

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