西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

唾液と食事

こんにちは。歯科医師の井畑です。

食事をするときに出てくる唾液について

どうして出てくるのか考えた事はあるでしょうか。

唾液は食事や虫歯予防に重要な役割を果たしています。

今回は唾液についてお話しさせていただければと思います。

 

だ液は通常、健康な成人で
1日に1.0~1.5リットル分泌されています。
唾液は普段は意識して過ごす事はないと思いますが、

実はすごく大事な消化液であり潤滑液なんです。

しっかり噛むことで食べやすくなるのは、

食べ物がすりつぶされてやわらかくなるからですが、

ここで重要な役割をするのが唾液です。

唾液によってやわらかくなった食物は嚥下しやすく、

またその後の器官での消化の手助けにもなります。

また、他にも

・粘膜の保護
・自浄、殺菌作用
・歯を再生させる(再石灰化)

 など、多くの役割を担っています。

つまり、たくさんの唾液でお口の中が潤っていることは、
食べ物の消化を助けるだけでなく、
むし歯や歯周病のリスクから
身を守ることになります。

 

一般に高齢や、口呼吸、ストレス、脱水

分泌量が減少していくと言われています。

パンやせんべい、芋類など、パサつくものが食べにくいと感じるようになると、

唾液分泌量が減少している可能性があります。

食べ物を噛むときに口の中の唾液が少ないと、食べ物がまとまりにくく、

噛み砕いたものを飲み込みやすい状態にまとめることができません。

また、食べ物の味わいにも影響します。

まとまっていないパサパサしたものは食べづらく、

誤って気管に入ってしまうと窒息の原因になることもあります。

そこでしっかり噛むことで口腔筋が刺激されて、耳下腺や顎下腺、

舌下腺といった大唾液腺から唾液が流出されます。

奥歯でしっかり噛めてないと、

思うように唾液腺が刺激されず唾液の流出量が減少します。

また、基礎疾患で服用している薬の副作用の中に唾液減少を来たすものがあり、

薬の副作用による口腔乾燥についてはかかりつけ医や薬剤師に相談することで、

薬を変更してもらえるかもしれませんので、

心当たりのある方は一度相談してみると良いかもしれません。

 

唾液の分泌を促したり予防する方法として挙げられるのは

・しっかりと噛んで、唾液の分泌を促すこと

・歯ブラシなどによる丁寧な口腔ケアや、
・こまめな水分補給
などの毎日のセルフケアがとても大事になってきます。

 

 

 

 

 どんな些細な事でも継続して続けることで、

将来の歯や口の健康につながります。無理せず続けていくところから始めてみるのがいいとおもいます。