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2019年9月19日

こんにちは。歯科医師の村重です。
先週の土曜日にお休みをいただき、まだまだ暑さの残る新潟で開催された"摂食・嚥下リハビリテーション学会"の学術大会に参加してきました。
今回と次回に分けて、歯医者さんの診療室ではあまり耳にしないこの"摂食・嚥下"についてのお話をさせてもらおうと考えています
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摂食・嚥下とは、食べ物を認識してから、口を経由して胃の中へ送り込む、一連の動作のことをいい、この動作に支障を来すことを摂食嚥下障害と呼びます。
この障害を持った方に対して検査・評価をすることで症状を客観的にとらえ、機能回復をはかるとともに、その後の生活を考慮して食事の形態を検討し、また、介助者の方々にも介助方法について提案を行い、より安全によりおいしく食べていただけるように援助していくことが摂食・嚥下リハビリテーションの考え方です。
「食べる」という行為は、生命維持に必要な栄養を取り入れる、味を楽しむ、食事の場面を通じてコミュニケーションを楽しむなど、私たちの生活においてとても大きな意味を持ちます。
ご存知の通り我が国は超高齢社会を迎えており、この「食べる」ことを安全に行えない方が増加しているのが現状です。
こういった状況に我々歯科医療従事者が口腔の専門家として貢献できる部分はとても大きいと考えており、当院でも訪問嚥下診療を実施しております。
ただ、摂食・嚥下リハビリテーションは歯科だけでは絶対に完結することのできない分野です。
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耳鼻科領域を中心とした医師や、普段のケアを行なっている看護師や介護士、また、具体的な訓練の実施を行う言語聴覚士や食事の管理を行う管理栄養士といった様々な職種の方々が、それぞれの専門性を生かしてひとつのゴールに向かっていくという特徴があります。
普段の歯科診療ではあまり関わることのない他職種の方の考え方や立場を知り、また新しい知識に触れたことで自分の臨床での訪問歯科診療、および嚥下診療に還元できればと考えています。
では、摂食・嚥下障害の方にはどういった症状、特徴が現れるのかを以下に示します。

①むせる
特にむせやすいのは、味噌汁やお茶などの水分、または水分と固形物の入り混じった食べ物です。飲食物だけでなく、自身の唾液でも咳き込む場合があります。

②固形物を噛んで飲み込めなくなる
硬い食べ物はよく噛まないと飲み込めないため、麺類などの柔らかいものや、噛まずに食べられるものを好むようになります。その結果栄養が偏り、低栄養につながります。

③食事をすると疲れる、最後まで食べきれない
時間をかけてよく咀嚼しなければ飲み込めなかったり、飲み込んでも口腔内に食べ物が残ったりするため、食事に時間がかかるようになります。食べられるものも制限されるため、食事自体の楽しみが奪われ、食べる意欲の低下につながります。場合によっては食事の途中で肉体的・精神的に疲れてしまい、出されたメニューをすべて食べきれないこともあります。

④食事の後、声がかれる
声質の変化も、よく見られる症状です。食べ物を飲み込んだあとに声がかすれたり、口腔内に食べ物が残留することから痰が絡みやすくなり、がらがらした声になったりします。

⑤体重が減る
食べる量が減る上、食事の内容が偏るため、低栄養状態になって体調を崩しやすくなり、体重が落ちていきます。

こういったことがサインとなってきます。次回は原因や診査方法といった内容を載せたいと思います。

やっぱり日本海といえばお寿司ですよね。レベル高かったです
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2019年9月12日

こんにちは。
歯科医師の今泉です。
まだ蒸し暑さが残る9月ですが、食欲の秋が到来しました!
美味しいものの中には口臭の原因になる物もたくさんあります。
今回は口臭について説明します。


口臭症の国際分類 
I.真性口臭症
 a.生理的口臭 器質的変化,原因疾患がないもの
 (ニンニク摂取など一過性のものは除く)
 b.病的口臭
   1.口腔由来の病的口臭
     口腔内の病気、機能低下などによる
   2.全身由来の病的口臭


II.仮性口臭症
 患者さんは口臭を訴えるが、
 社会的容認限度を超える口臭は認められず、
 検査結果などの説明により訴えの改善が期待できるもの

III.口臭恐怖症
 真性口臭症、仮性口臭症に対する治療では訴えの改善が期待できないもの


口臭症には、大きく分けて3種類に分類されます。
実際に口臭を有する真性口臭症、
口臭の無い仮性口臭症、
そして口臭恐怖症があります。
真性口臭症は、さらに生理的口臭と病的口臭があり、
生理的口臭は原因の疾患がなく、 主に舌苔で産生される口臭です。
日本の口臭患者の約 1/3 がこれにあたると考えられます。 
舌苔とは舌の面である舌背に粘膜上皮の剥がれたもの、食べ物カスなどが付着して、
細菌が繁殖すると、白い苔状の付着物になります。
歯の表面に付着する細菌の集合体を「デンタルプラーク(歯垢または歯苔)」というように、
「舌苔」といいます。

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病的口臭は、さらに 口腔由来と全身由来に分類し、
口腔由来の病的口臭は、歯周病が原因のことがほとんどで、
口臭患者の約 1/3 が相当します 。
時々、唾液の分泌減少による口臭も見られます。

1.歯周病(歯ぐきからの出血)
初期においては痛みもなく自覚できません。ほっておくと静かに進行する病気です。
一見何でもないようでも、
歯をみがくなど、ちょっとした刺激で容易に出血があることがよくあります。
病気が進行すると歯ぐきからの出血に膿が混じってくるようになり、
口臭もひどくなってきます。

2.むし歯
むし歯は独特の臭いを持っています。
歯垢(しこう)が付着してくると歯を磨いてもなかなかきれいにとれません。
そのためにむし歯ができます。
食べかすやむし歯菌が、虫歯の穴の中にたまり臭いがきつくなり、
口臭の原因になります。
小さなむし歯で口臭が強くなることはありません。
しかしむし歯が進行してくると次第に口臭がきつくなってきます。
神経まで侵され神経が腐ると、強烈な臭いがします。

3.歯垢(しこう)(プラーク)
歯の表面に付着する柔らかい堆積物でほとんどが細菌のかたまりです。
食べ物の残りかすを栄養とする微生物とその代謝産物からなり、
長期間たつと歯石を作っていきます。
むし歯や歯周病の原因になります。

4.歯石
歯垢が作ったかたく固まった石灰分です。
歯石がたくさん付くようになると口臭もひどくなってきます。
また歯石が付くことにより歯周病を進行させます。

5.舌苔(ぜったい)
体調が良くないときなどには、舌の表面に白っぽいものが付着することがあります。
これは舌苔(ぜったい)と呼ばれているもので、歯垢と同じような細菌の固まりです。
これも口臭の原因になります。
舌をきれいにすると口臭も軽減します。

6.唾液の減少
唾液は口臭予防に大切なものです。
口の中を洗い流す作用、細菌の増殖を抑える作用、
口の中の粘膜を保護する作用などがあります。
唾液の分泌が少なくなると口の中が不潔にむし歯や歯槽膿漏になったり、
口の中が乾燥して口臭が強くなったりしやすくなります。

7.プラスチックの人口歯
義歯(入れ歯)のプラスチック部分は色やにおいを吸着しますので、
毎日きれいに清掃し、消毒剤に浸しておくことをお勧めします。
一度吸着した色や臭いはなかなか取れません。

8.不良な冠、かぶせた金属の腐食
歯にかぶせた金冠が古くなって穴が開いたり、
すき間ができたりすると汚れがたまり易くなります。
また歯にかぶせた金冠の金属材質が体質に合わない場合があります。
これらがあると口腔内が不潔になります。
痛みがないために悪くなっていても気がつきません。
意外と口臭の原因になっている場合が多いものです。

9.口腔ガン
口の中の癌(舌癌、頬粘膜(きょうねんまく)癌など)により
口臭が発生することがあります。

10. 鼻やのどの病気
鼻は口とつながっているため、
副鼻腔炎(蓄膿症)や咽頭炎、喉頭炎などの炎症があると、
たんぱく質を含む血液や膿が口の中に出てきて、口臭が起こります。

11.その他呼吸器系の病気、消化器系の病気
全身症状が原因となって口臭が発生することがあります。
原因となる病気を診断して治療することで口臭は軽減されます。

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全身由来の病的口臭では、
内科・耳鼻科などの病気や、内服薬が原因の口臭もありますが、
我が国では数パーセントと少ないようです。
一方、口臭が無いのに「口臭がある」と勘違いして、口臭治療を望む方がいます。
このような状態を仮性口臭症と呼びます。
仮性口臭症の患者さんは、
歯科医師・歯科衛生士の「口臭が無い」という説明を理解できます。
ところがまれに「口臭がある」と信じ続ける方もいます。
また真性口臭症があり、治療により口臭が消失したのに、
上記と同様「口臭がある」と思い続ける方もいます。
このような患者さんは、周囲の人々の何気ない動作、
例えば他人が「鼻のあたりを手で隠す」行動や、
「顔をそむける」などの光景を見ると
「自分の口が臭いため」と誤解してしまうようです。
このような場合、心理的な要因が大きいので
口臭恐怖症と診断し、他科を紹介することが多いようです。 


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2019年9月 5日

こんにちは。
タニダ歯科医院勤務医の法貴拓也です。
今年も残すところ4カ月になり、
今から段々と秋色に変わっていき食欲の秋になっていきますね。
食べた後はしっかり歯を磨いて虫歯と歯周病の予防に努めてください。
今回は成人だけでなく小児にも関係のある歯周炎に関する話です。
歯周組織病変に関連する遺伝関連疾患はDown症候群 Papillon-Lefevre症候群 Ehlers- Danlos症候群 Chediak-Higashi症候群 低ホスファターゼ症などがあります。
1、Down症候群は第21染色体のトリソミーに起因し、歯周組織の破壊が起こりやすく、
重度の歯周炎が乳歯列期でも永久歯列期でも発症します。
病態は広汎性の侵襲性歯周炎(早期 発症型歯周炎)に類似し、プラークの付着程度以上に組織破壊が進行していることが多いです。
Down症候群患者は歯周病への易感染性に加え、開咬、口唇閉鎖不全、歯列不正、小帯の高位付着など特有の局所因子が歯周炎の進行を加速していると考えられます。
治療には徹底的なプラークコントロールが必要です。 20190905houki1.jpg

2、Papillon-Lefevre症候群は常染色体劣性遺伝疾患で、
皮膚とりわけ掌蹠部の過角化病変と高度の歯周組織の破壊を特徴としています。
発症頻度は100万人に1人という稀な疾患です。
乳歯列期および永久歯列期において重篤な歯周炎が認められ、15歳までにほとんどの永久歯が脱落するといわれている。
歯周治療の成功例は少なく、結果的に抜歯および義歯 の装着に至るケースが多い。
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3、Ehlers-Danlos症候群は常染色体優性遺伝で、コラーゲンの合成異常を示す結合組織疾患です。症状として、皮膚の過伸展と脆弱、易出血性、関節の弛緩などが現れます。遺伝性 および臨床症状によって10種類の病型があり、タイプによって重篤な広汎性歯周炎が現れ、永久歯の早期喪失が起こります。全身的な治療が優先され、歯科治療を行うまでには至っていないのが現状です。
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4、Chediak-Higashi症候群は常染色体劣性遺伝疾患で、好中球遊走能と貪食能の低下をきたし、易感染性、皮膚の白斑、好中球減少症などが現れる。また、重篤な歯周炎と口腔内潰瘍を認めます。歯周基本治療とリコールの繰り返しで歯周組織の健康が9年間維持されたとの報告もあるので定期的なリコールが重要です。

5、低ホスファターゼ症は血清中のアルカリホスファターゼ値が低下し、骨や歯の形成不全を示す常染色体劣性遺伝疾患です。くる病様骨変化、頭蓋骨の石灰化不全、乳前歯の早期脱落などが若年期から認められます。青年期では限局型侵襲性歯周炎が認められます。早期の眼科医では歯周治療を行い、歯周組織の破壊を最小限に抑制する必要があります。
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これらの歯周炎に対する治療法は、従来のクリーニングに加えて、原因の除去が重要です。 成人では、テトラサイクリン系の全身投与や歯周ポケットへの局所的な効果が確認されていますが、8歳以下の小児に対してはテトラサイクリンの全身投与は永久歯への着色の副作用があるので禁忌となっています。
> 健常小児では歯周炎罹患率が低いが、このような疾患に関連して小児期に歯周炎に罹患す ることもあります。また、全身的な疾患であっても歯科領域から発見されることもあります。気になることがあれば相談してください。


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2019年8月29日

こんにちは。訪問担当歯科医師の岩本です。 暑さもやっと峠を越えた感がありますが、まだまだ蒸し暑いですね。

皆さんは「口腔機能低下症」という言葉をご存じでしょうか。 大昔、平均寿命が短かった時代は、 歯科医療は虫歯や歯周病の治療を行い、歯を失ったら義歯を作る、でOKでした。 ところが現代のように超高齢化が進むと「歯(または義歯)はあっても噛めない、 食べられない人」が非常に増えてきたため、口から食べる(咀嚼、嚥下)機能をできるだけ長く維持するためにはどうすればよいか、ということが研究されるようになってきました。

口腔機能低下症とは、 「加齢、疾患、障害など様々な要因によって、口腔の機能が複合的に低下している状態」 をさします。 放置しておくと咀嚼機能不全、摂食嚥下障害となって全身的な健康を損なうため、個々の高齢者の生活環境や全身状態を見据えて口腔機能を適切に管理する必要があります。 2018年春の診療報酬改定では、正式に疾患名として認められました。 20190829iwamoto1.pngのサムネール画像

(日本老年歯科医学会のホームページよりお借りしました。各検査をクリックしても資料は開きません、ご了承ください。)

診断基準には以下の7項目があり、そのうちの3項目以上あてはまる場合に「口腔機能低下症」と診断されます。 

①口腔衛生状態不良   高齢者の口腔内で微生物が異常に増殖した状態で、誤嚥性肺炎や口腔内感染症などを引き起こす可能性がある状態を指します。舌苔の付着度をスコア化して診断を行います。

②口腔乾燥 口腔内の異常な乾燥状態あるいは乾燥感を伴った自覚症状を示す状態です。口腔粘膜湿潤度の計測や、唾液分泌量の計測で評価を行います。

③咬合力低下 天然歯あるいは義歯装着時の咬合力の低下した状態を指します。咬合圧測定や残存歯数で判定を行いますが、結果は咬合圧測定を優先します。

④舌口唇運動機能低下 全身疾患や加齢変化によって、脳・神経の機能低下や口腔周囲筋の機能低下が生じた結果、舌や口唇の運動機能が低下した状態です。オーラルディアドコキネシス(単音節の発音速度)の計測で検査を行います。

⑤低舌圧 舌を動かす筋肉の機能低下によって舌の押す力が弱くなり、咀嚼、嚥下、発音時などに支障が生じ、将来的に必要栄養量を摂取できなくなる可能性がある状態です。舌圧測定器による最大舌圧の計測で検査を行います。

⑥咀嚼機能低下 噛めない食品が増加し、食欲低下や摂取食品の多様性が低下した状態で、結果的に低栄養や代謝量低下を引き起こすことが危惧される状態です。検査用のグミゼリーを咀嚼してもらい、その粉砕度を計測して検査を行います。

⑦嚥下機能低下 加齢による摂食嚥下機能の低下が 始まり,明らかな摂食嚥下障害を呈する前段階での機能不全を有する状態です。EAT-10 などの嚥下スクリーニング検査で評価を行います。

診断がついた後には、口腔機能のさらなる悪化を予防し、口腔機能を維持、回復することを目的として、管理計画を立案します。 その計画に基づき、必要な訓練指導や生活指導、栄養指導などを実施していくことになります。


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2019年8月22日

こんにちは、豊原です。
夏真っ盛り、毎日暑い日が続きますね。
この夏はこまめな水分補給を自分なりに気をつけています。
水分といっても、水なのですが、一回につき100ccほどを思いついたらすぐ飲むようにしています。というのも、コーヒーの飲み過ぎで、軽い振戦が見られてからの反省です。皆様もカフェインの過剰摂取、気をつけてください。

さて、今回は肝疾患と歯科との関わりについて書きます。
肝臓は右の肋骨に守られるようにして存在するヒトの体で最も大きい臓器で、
体重の約50分の1を占めています。
肝臓の主な働きは3つあります。
1つ目は、私たちの体に必要な蛋白の合成・栄養の貯蔵、2つ目は、有害物質の解毒・分解、それと3つ目が、食べ物の消化に必要な胆汁の合成・分泌です。
私たちが食べたものは胃や腸で吸収されやすい形に変えられた後、肝臓へ送られます。
肝臓でいろいろな成分に加工されると、動脈を通って必要な場所に配られていきます。
例えば、食事などからとった糖質は、グリコーゲンとして肝臓に蓄えられ、夜間にエネルギー源として血中に放出されます。利用されて不要になった老廃物は、今度は静脈を通って肝臓へ戻され胆汁へ排泄されます。その老廃物の一部は再び吸収されて肝臓で再利用されます。このように肝臓は栄養素の生産、リサイクルの中心となっています。
肝臓の病気は急性のものと慢性のものがあります。
特に注意が必要なのが、慢性の肝疾患です。
日本にはB型肝炎ウイルス感染者が約150万人、C型肝炎ウイルス感染者が約200万人います。B型やC型の肝炎ウイルスは血液を介して肝臓に感染します。
B型肝炎ウイルスは出産時に母から子へも感染しますが、現在では輸血血液のチェックやワクチンなどのお蔭で、感染を防げるようになりました。
またC型肝炎ウイルスについても、輸血血液のチェックがなされているので感染するリスクは極めて少なくなりました。
日本人に多いC型肝炎の場合は、感染したC型肝炎ウイルスを除去しようとして、リンパ球などの免疫細胞がウイルスと共に肝臓の細胞自体も攻撃を受け細胞が破壊され、その結果炎症が起こります。
肝臓での軽い炎症が半年以上続いている状態を、慢性肝炎といいます。炎症で傷ついた肝細胞の修復が追いつかなくなりますと、肝硬変・肝がんに病態が進行するケースも見られます。
また、お酒の飲みすぎや食べ過ぎは、肝臓内に中性脂肪がたまる脂肪肝の原因になります。お酒に含まれるアルコールは、肝臓で無毒化されますが、お酒を大量に飲めば、それだけ肝臓に大きな負担がかかります。
また、アルコールは水に溶け、脂肪を溶かし、蛋白を変性させる働きがあるので体の細胞を直接害します。
さらに肝臓ではアルコールが代謝されてできる毒性の強いアセトアルデヒドによって障害が強まり、肝臓の線維化(せんいか)が引き起こされます。
また、最近は食べ過ぎや運動不足による肥満が増えていますが、肥満者の約80%に脂肪肝がみられます。
また肥満や糖尿病の人に起こる炎症や線維化を伴って肝硬変へ進行する脂肪肝(非アルコール性脂肪肝炎:NASH)も知られてきました。
生活習慣を見直さずして肝臓の機能が改善することはありませんので、とにかく生活改善を実践することが大切です。
歯科受診に当たっては、肝機能が低下している場合は、処方薬の調整が必要だったり、止血困難を来たす事があるため、処置前に必ず主治医に自己申告してください。


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2019年8月 8日

季節は もう「夏」

完璧に「真夏!!」って感じです

朝 起きたら、もう既に蝉の 鳴き声が・・・・

うるさいです・・・っていうか、余計に暑苦しく感じます。

すいません、挨拶が遅れました

こんにちは、現在 絶賛「夏バテ中」、歯科医師の久貝です。

年々気温が上昇してきているような気がしているんですが、気のせい?

「お天気ニュース」を見れば、連日「猛暑っ!熱中症に注意!!」みたいなニュースが報道されていますが、

皆さんは、体調はどうですか?

夏バテにはなっていませんか?

さて・・・これだけ暑かったら、何かしら涼しくなる事をしたくなりませんか?

最近は増えましたよ・・・・「冷やし素麺」、「冷やし中華」、「アイス」、「スイカ」的な冷たい食べ物が・・・

お腹の調子が悪くなりそうで怖いです

この前は、あまりの暑さに 子供達を連れて川遊びに行ってきました。

が・・・・やっぱり みんな考えることは同じですね。

かなり大勢の家族連れがいました。

まぁ、夏休みも真っ最中ですし、子供達も一日中家にいるのも
そろそろ飽きてきた頃でしょうし、

沢山のご家族さんが、レジャーを満喫していましたよ

三田の山奥に「野外活動センター」という施設があります。

小さい子供から大人まで、みんなが自然を感じて過ごせる場所になっています

子供が まだ小さいため、深めの川ではなく、足が浸かる程度の浅い川で遊びましたが、

それでも子供たちは大はしゃぎです。

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この夏の暑さを吹き飛ばすにはちょうど良い

でもね・・・やっぱり・・・必要ですね・・・

下準備が・・・いや、準備運動が・・・

凄っっっっく・・・痛いんじゃ・・・・足が・・・・

川の中は砂利ばかりなので、裸足で入るとメチャクチャ痛いです

健康サンダルの50倍くらいは痛いです

なので足の裏をかばうように動いていたので、変な動きでもしていたか

足首がメチャクチャ痛いです

チョット前までは こんな事はなかったハズなのに・・・

えっ・・・歳ですか?

・・・・えぇ、歳ですね。

何事も、行う前には必ず準備体操が必要ですね
そうそう準備体操といえば、この頃 訪問歯科診療で施設へ行くときに

「見たり」、「聞いたり」する運動なんですが、聞いた事ありますか?

「パタカラ運動」

知ってます?


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・「パ」は、口をしっかり閉じて空気をためた後、一気に吐き出すように発音

 この空気をためることで口回りの筋肉を鍛える事が出来ます。

 この筋肉が強くなると、口をしっかり閉じる事が出来ますので、

 食べ物がこぼれにくくなります

・「タ」は、上顎と舌の前の方をピッタリとくっつけて発音しますね

 これは食べ物を飲み込む機能、嚥下の機能維持に効果があります

 よく自分の口腔の動きを観察すると、

 飲み込む時にこのような動きをしているのがわかります。

・「カ」は、食べ物を飲み込んだ後、食道に「食べ物」を送り込む練習になります

 この力が衰えると、食べ物が気管に入ってしまい易くなり、
 
 誤嚥性肺炎や窒息の原因になります。

・「ラ」は下の筋肉を鍛え、食べ物を口の中で
上手くコントロールすることが出来ます

これらの4文字だけを発音することだけでも効果はありますが、

さらに「表情筋」や「呼吸筋」を鍛える目的でパタカラ以外に

「早口言葉」や、「歌」、「あいうえお体操」「あいうべ体操」などを取り入れている施設もあります。

これらの運動、体操の目的は、「顔」、「首」、「肺周り」の筋肉を使うことにあります。

それにより、人が生きる上で「当たり前」、でも凄く大切な

「食べる」、「話す」、「呼吸をする」という所作を行うための筋肉を鍛えることが出来ます

些細な事かもしれませんが、
その小さな事の繰り返し、積み重ねが

大切な事に繋がっていきます。

日々の生活の「準備運動」を大切にして生きたいですね。


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2019年8月 1日

こんにちは、歯科医師の池田です。

今回は夏に多いウイルス感染「手足口病」を紹介しようと思います。
小さなお子さんのいらっしゃる方は、聞いたことがあるかも知れません。

夏を中心として発生し、7月下旬に流行のピークを迎えます。
どのような病気かというと、その名の通り口の中や、
手足などに水疱性の発疹が出る、ウイルスの感染によって起こる感染症です。
子どもを中心に流行します。
感染症発生動向調査によると、
例年、報告数の90%前後を5歳以下の乳幼児が占めています。
しかし、大人が感染しないというわけではありません。
乳幼児から大人に感染する場合が多いです。

症状は感染してから3~5日後に、
口の中、手のひら、足底や足背などに2~3mmの水疱性発疹が出ます。
発熱は約3分の1にみられますが、あまり高くならないことがほとんどであり、
高熱が続くことは通常はありません。
ほとんどの発病者は、数日間のうちに治る病気です。
しかし、まれですが、髄膜炎、小脳失調症、脳炎などの中枢神経系の合併症のほか、
心筋炎、神経原性肺水腫、急性弛緩性麻痺など、
さまざまな症状が出ることがあります。
口の中にできた水疱がつぶれた後にできる口内炎(口の中にできた潰瘍)がひどく、
食事や飲みものを受けつけなくなることから、「脱水症状」を起こすこともあります。
また、手足口病の典型的な症状がみられずに重症になることもありますので、
注意が必要です。
なお、近年、手足口病の症状が消失してから、
1か月以内に、一時的に手足の爪の脱落を伴う症例も報告されていますが、
自然に治るとされています。

手足口病にかかったこどもの経過を注意深く観察し、
合併症に注意をする必要があります。

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感染経路は、飛沫感染、接触感染、糞口感染(便の中に排泄されたウイルスが口に入って感染することです)が知られています。
特に、この病気にかかりやすい年齢層の乳幼児が集団生活をしている保育施設や幼稚園などでは注意が必要です。
なぜなら、子ども達同士の生活距離が近く、
濃厚な接触が生じやすい環境であることや、衛生観念がまだ発達していないことから、
施設の中で手足口病の患者が発生した場合には、集団感染が起こりやすいためです。
また、乳幼児では原因となるウイルスに感染した経験のない者の割合が高いため、感染した子どもの多くが発病します。

手足口病には有効なワクチンはなく、
また手足口病の発病を予防できる薬もありません。
治った後でも、比較的長い期間、便などからウイルスが排泄されることがあります。
また、感染しても発病はせず、ウイルスを排泄している場合があります。
これらのことから、発病した人だけを長期間隔離しても有効な感染対策とはならず、
現実的でもありません。
衛生観念がまだ発達していない乳幼児の集団生活施設では、
施設内での感染の広がりを防ぐことは難しいです。
しかし、手足口病は、発病しても、軽い症状だけで治ってしまうことがほとんどであるという意味で、感染してはいけない特別な病気ではありません。
これまでほとんどの人が子どもの間にかかって、免疫をつけてきた感染症です。

感染をしないようにするためには、接触感染を予防するために手洗いをしっかりとすることと、排泄物を適切に処理することです。
特に、保育施設などの乳幼児の集団生活では、
感染を拡げないために、職員とこども達が、しっかりと手洗いをすることが大切です。
特におむつを交換する時には、
排泄物を適切に処理し、しっかりと手洗いをしてください。
手洗いは流水と石けんで十分に行ってください。また、タオルの共用はしてはいけません。

手足口病は、治った後も比較的長い期間便の中にウイルスが排泄されますし、
また、感染しても発病しないままウイルスを排泄している場合もあると考えられることから、日頃からのしっかりとした手洗いが大切になります。


治療方法ですが、手足口病に特効薬はなく、特別な治療方法はありません。
また、基本的には軽い症状の病気ですから、
経過観察を含め、症状に応じた治療となります。
しかし、まれに髄膜炎や脳炎など中枢神経系の合併症などが起こる場合がありますから、経過観察をしっかりと行い、高熱が出る、発熱が2日以上続く、嘔吐する、頭を痛がる、視線が合わない、呼びかけに答えない、呼吸が速くて息苦しそう、水分が取れずにおしっこがでない、ぐったりとしているなどの症状がみられた場合は、すぐに医療機関を受診してください。


もし手足口病により飲食に痛みがあり難しくなった場合は、
鎮痛薬で痛みを和らげたり、粘膜保護剤の軟膏などが処方されることがあります。
のどに痛みがでることもあるので、オレンジジュースなどのような刺激のあるものは避け、のどごしの良い少し冷たい飲みものがおすすめです。
例えば、麦茶や牛乳、冷めたスープなどです。
食べものは、刺激が少なく噛まずに飲み込めるものにしましょう。
ゼリーやプリン、冷めたおじや、豆腐などが良いです。


まずは感染しないように、感染症対策をしっかり行って夏を楽しく過ごしてください。



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2019年7月25日

こんにちは、歯科医師の武田です。
「歯のホワイトニング」について数回にわけて
お話しさせていただいております。
どうぞよろしくお願いします。

◆ ホワイトニングで歯が白くなるしくみ

ホワイトニングは、白くしたい歯の表面(エナメル質)に
ホワイトニング剤を塗ることからはじめます。
塗ったホワイトニング剤の主成分である過酸化水素や
過酸化尿素が酸素と水に分解され、
歯の中に含まれる色素を分解し〈本来の歯の色自体〉を白くする
「ブリーチング効果」があります。

歯の着色物質は長い鎖状構造を持つ分子で、
ホワイトニングで発生した活性酸素は着色物質に作用し、
長い鎖状を短く変化させます。
着色物質は短い鎖状構造になると色が薄くなるので、
結果、歯の黄ばみが和らぐというわけです。
こうして歯の表面のエナメル質の着色物質は脱色されるわけですが、
これは、洗濯物が漂白剤で
漂白されるのと、ほとんど同じですメカニズムです。

実はエナメル質の色を無色透明にするだけでは完全に白くはなりません。
それはエナメル質の内側にある
象牙質の色によっても歯の色が決定されるからなのです。
象牙質を直接ホワイトニングすることは出来ませんから、
象牙質の色をごまかす為にエナメル質の表面構造に
マスキングをかける必要があるのです。

歯の表面を覆っているエナメル質の表面を拡大してみてみると、
まるでガラスの角柱を束にしてそれを
上から見ているような恰好をしています。
この、ガラスの角棒の一本一本に該当するものが
「エナメル小柱」と呼ばれるものです。
さらにエナメル小柱を仔細に見てみると、
見事な直方体であることがわかります。
エナメル小柱は透明ですから簡単に外からの光を内部に通してしまいます。
内部にある象牙質は黄色味がかった色ですので、
一見すると歯は黄色味がかってみえる訳です。

これはあくまでも電子顕微鏡レベルの微細な話ですが、
ホワイトニング剤から発生したフリーラジカル(遊離基=ゆうりき)作用は、
エナメル質表層の
エナメル小柱の構造を角状から球に変化させる働きがあります。
角状から球状に変わったエナメル小柱の表面は、
ホワイトニング前と異なり光が乱反射します。
その結果、摺りガラスのようなマスキング効果が発生し
ホワイトニングで歯が白く見えるというわけです。
ただしこの変化は、ミクロ単位の世界で起こる変化です。
そのため、歯にダメージを与えたり、歯の一部分が欠けて
なくなってしまうということはありません。

「ホワイトニングって怖い!」と思った方も、
安心していただきたいと思います。
歯科医師の指導の下、ホワイトニングを正しい方法でくり返せば、
歯のエナメル小柱の表面構造をほとんど丸くすることができるようになります。
このような適切なホワイトニング施術を繰り返すことで、
歯の表面で光の乱反射が頻繁に発生し
次第にほとんどの波長の光が、歯の内部に入っていきにくくなります。
このことは、
歯の表面でほとんどの光が跳ね返されてしまうことと同じになり、
結果として歯は白くみえるというわけです。
ただしこの「マスキング効果」は永遠に続きません。
エナメル質の形状は、
時間と共に必ず元に戻る変化(医学的に言うと「可逆変化」と言います)です。
ホワイトニング効果は、後戻りが発生するものだと
覚えておいてください。


今回の「いただきます」
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自家焙煎きな粉ラテ おすすめ!!

ホワイトニングを知ることで、ホワイトニングを
したいけど迷っておられる方のサポートを
していきたいと考えております。
次回から徐々に詳しくお話していきます。

そして歯の白さ、美しさを保つには、
定期的なクリーニングがとても大切です
ぜひタニダ歯科クリニックで定期健診を。
ご来院お待ちしております。


タニダ歯科医院のホームページはこちら:
西宮市・宝塚・三田・神戸市北区の歯科・歯医者ならタニダ歯科医院

2019年7月18日

こんにちは、川村です。

歯内療法についてです。

Q.根管??
A.
『歯根の中軸にある管状の部分。象牙質に囲まれていて歯髄が詰まっている。歯根管。』
(国語辞典より)
簡単に言えば、歯の神経が入っている空間のことです。
つまり、根管治療とは、歯の根の中(歯根)の治療のことになります。

根管治療の中には、大きく分けて2つの治療があります。

①歯の神経を取る治療

②細菌感染を起こした歯の根の治療

現在治療中、今まで根管治療を受けた経験のある方もいらっしゃると思います。
治療回数がかかります、
はっきりと何回かかるとは言えないと言われた記憶ありませんか?
実は、この根管治療は、歯科の治療の中で回数がかかる治療になります。
それには、理由があります。

①目に見えない
虫歯の治療だと、目に見える部分の治療になります。
実際に目で見て、虫歯を削って治療します。
ですが、根管治療では、歯の根の中を治療していきます。
もちろん、根管の上部は見えますが、基本的には目で見えません。
目で見えない部分を、小さな器具を使って、手の感覚を使い治療していきます。
ですので、少しずつ少しずつ治療していくので、回数がかかります。
特に奥歯(臼歯)は、口の中の奥にあるので、
器具も届きづらいですし、難しいです。

②歯の根の数が1つだけではない
歯の根の数は、前歯(切歯、犬歯)も奥歯(臼歯)も1つだけ・・・と
思っている方いらっしゃいませんか?

確かに、前歯(切歯、犬歯)は根っこは、1つです。
ですが、奥歯(臼歯)は1つの歯もありますが、2つ・3つある歯があります。
単純に考えて、やはり、根の数が多くなるほど治療しなければいけない箇所が
増えるので回数がかかります。

③根管の形が複雑
基本は、1つの歯根に、根管は1つです。
ですが、中には、1つの歯根に2つ根管がある歯もあります。
すると、
処置しなければいけない根管の数が増えるので、回数がかかります。
 また、根管は真っ直ぐとは限りません。
真っ直ぐですと、器具も先まで通りやすいです。
ですが、大抵の場合、彎曲していることが多いです。(特に臼歯)
やはり、彎曲していると器具を先まで到達させるのは難しくなります。
 また、根管自体が狭窄している場合もあります。
狭窄していると、中々器具が先まで通ってくれません。
徐々に道を開けていかなくてはいけないため、回数がかかります。
中には、完全に閉じてしまって、全く通らないケースもあります。
以上のような理由があります。
根管治療は、回数がかかります。
大体、週1のペースで根管内を洗浄して、お薬を交換していきます。
途中で中断してしまったりすると、回数が余計にかかったりします。
また、仮封が取れてしまったままそのまま放置していたりすると、
根管内に細菌が入り込んでしまいます。
せっかくきれいに洗浄していても、汚染されてしまいます。
汚染されると、再度洗浄・消毒をしなければいけません。

現在根管治療中の方、回数がかかりますが、頑張って治療に通って下さい。
もし、仮封が完全に取れてしまったら、直ぐに来院して下さい。


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2019年7月11日

こんにちは。
タニダ歯科医院の歯科医師の片山瑛三です。
今回のブログは口を潤すことだけではなく、
虫歯の予防などにも関わる唾液についてかかさせていただきます。
まず唾液はどこで作られるかについてかかさせていただきます。

唾液は唾液腺で作られます。
唾液腺には大唾液腺と小唾液腺とがあります。
大唾液腺には耳下腺、顎下腺、舌下腺の3つがあり、
小唾液腺は口の中全体に拡がっており、
米粒からあずき豆くらいの大きさでそれぞれが口の中に出口をもっております。
小唾液腺の名前はそれぞれの場所でつけられ、
口唇腺、口蓋腺、頬腺、臼後腺などと呼ばれることもあります。
口蓋腺はネバネバした唾液の粘液腺、
耳下腺とvon Ebner腺はシャバシャバした唾液の漿液腺、
顎下腺、舌下腺、多くの小唾液腺がその両者を分泌する混合腺と呼ばれます。
大唾液腺の場所についてはまた写真をはらさせていただきます。

唾液の成分について
唾液の99パーセント以上が水分であります。
フッ素やナトリウムや塩素などの無機イオン、
そのほかにアミラーゼ、ホスファターゼ、リゾチームなどの酵素やムチン、アルブミン、免疫グロブリン、パロチン、血液型成分、神経成長因子などの有機物を含んでいます。
代表的な酵素であるアミラーゼはごはんやパンなどのデンプン質を糖に変える消化作用があります。
デンプンを分解して麦芽糖、マルトースにかえ、体内に糖を吸収しやすくしています。沢山の回数噛みしめて唾液で消化することは重要であり、ここでの消化が進むことによって、胃に過度の負担がかかることを防いでいます。
唾液のほかの作用としては、抗菌作用があります。抗菌物質(ラクトフェリン、リゾチーム、ラクトペルオキシダーゼ、免疫グロブリンなど) により細菌やウイルスの感染の防御しております。
粘膜保護作用としてムチンが働いてくれています。
ムチンにより、食べ物を包み込んで喉や食道や胃を傷つけにくくしています。
更に、風邪やインフルエンザなどの感染症にかからないように保護しています。
粘膜修復作用が上皮成長因子(EGF:Epidermal Growth Factor)にあり、それにより組織が傷ついたときに傷跡を残さないように修復しています。
中和作用があり、これは緩衝成分(重炭酸塩、リン酸塩)によりプラーク中の細菌が産生する酸だけでなく、食道に 逆流した胃酸も中和しています。
緩衝作用とも呼ばれます。

歯の保護作用について
唾液には歯を保護する働きもあります。唾液の中に含まれるタンパク質が歯の表面に薄い膜を作って、歯を酸から護ってくれます。
これをペリクルといいます。ペリクルは歯を 護ってくれる半面、表面に細菌などが付着する元になってしまいます。
最初の頃に付着す る細菌は比較的無害なのですが、
ここで歯磨きがおろそかになってしまうと歯周病菌など の
病原菌が付着して病原性の高いバイオフィルムを形成してしまいます。

再石灰化作用について
脱灰により融解したリン酸やカルシウムが修復される反応を再石灰化といいます。
唾液中にはカルシウムやリン酸が含まれており、再石灰化作用を有しています。
すなわち、歯 の一部が白く濁ったように見える程度のごく初期の虫歯の場合は、再石灰化によって治る 期待があるのです。
しかし、口の中の環境不良や歯磨きがおろそかになると再石灰化作用 が妨げられてしまいますのでご注意ください。

味覚発現作用について
味蕾と呼ばれる味を感じる器官が舌にあり、食べ物中の味、物質が
唾液中に溶け出して運ばれ、それが舌などにある味を感じる味蕾という器官に到達することで、食べ物の味を感じることになります。
内分泌作用について、唾液の中には唾液腺から分泌される唾液腺ホルモンであるパロチンという物質が含まれています。

唾液の分泌量は一般に赤ちゃんの頃は多く、
加齢とともに徐々に減少していきます(加 齢は無関係という意見もあります)。
唾液分泌量が少なくなると、口腔乾燥感が出現します。
唾液腺疾患や全身疾患、放射線治療、内服薬の影響などでも唾液分泌量が減少することも あります。
また、テレビを見ていてスリルたっぷりの場面などで口の中がカラカラになっ ている経験をされた方がいると思います。
これは、さらさらした唾液の分泌量がリラック スした状態で多くなり、
逆にストレスのかかった状態では分泌量が低下してしまうからです。
唾液の分泌量を増やすには、まずは良く噛むということが大切です。
また、リラックスした生活を送ることも有効といえます。
もしも口腔乾燥感が出現するようなら、お近く の歯科や口腔外科にご相談されるといいと思います。

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