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2017年10月26日

こんにちは、歯科医師の重田です。


先週より全国的に師走並みの寒さに包まれ、
雪が降った地域もあるそうです。
夏から一気に冬になった感覚ですが、
みなさん体調はいかがでしょうか?
季節の急な変化は
体調を崩しやすいのでお気をつけくださいね。

さて、本日のお話ですが、
大人の方なら一度は気にしたことがあるでしょう、
生活習慣病についてです。


生活習慣病なんて歯に関係ないじゃないか!
と思うかもしれません。
歯周病も生活習慣病の一つなんですね。
平成8年に厚生労働省が定義した
生活習慣病の一つとして認定されています。
これは早期発見、
早期治療という二次予防ではなく、
生活習慣の自己管理に基づき
疾病の発症を防ぐ一次予防に
重点を置いたということを
示しているのがよくわかります。

なぜ生活習慣病なのでしょうか??

歯周病と関わる生活習慣を順番にあげていきます。


20171021sigeta.jpg


①ブラッシング習慣

歯周病は、細菌が原因で発症するため、
歯周病と最も関わりの強い生活習慣は、
毎日のブラッシングである。

ブラッシングを怠ると、
プラーク(いわゆる歯垢、食べ物の汚れ )
の量的な増加だけでなく、
歯周病に関連の強い細菌の増加など、
質的な変化が生じてくる。
実験的にブラッシングを停止した場合、
プラーク蓄積の初期の段階においては、
歯肉に変化は見られないが、
ブラッシングの停止から4日目くらいになると
歯肉に軽度の炎症が見られるようになり、
3〜4週では慢性の歯肉炎の状態を生じる。
それ以上ブラッシングの停止期間が続けば、
歯周炎(いわゆる歯周病)へと移行し、
不可逆的な破壊が生じることになる。
ブラッシングは、毎日行うことが基本となるが、
1日の回数も大切であり、
1回でどれだけ確実にプラークを除去できるかが
一番重要な点である。
そのためにも歯ブラシだけでなく、
歯間ブラシやデンタルフロスの使用が不可欠であり、
特にフロスの使用については、
当院で一番徹底している重要事項である。


②食習慣

食習慣は、多くの意味で
歯周病に影響を与える生活習慣である。

栄養の偏りなく、
バランスのとれた食事を心がけることで、
免疫系などの全身機能が良好な状態に保たれ、
歯周病に罹患しにくい環境を作ることができる。
ビタミンCは古くから
歯周病との関連が調査されており、
コラーゲン形成に関与している、
炎症を抑制する効果があるとの
報告があがっている。
また、ビタミンDやカルシウムなどは
骨の形成を促すことが知られている。
そのほか、歯周病に関連する栄養素も多く、
それらをバランス良く摂取できるような
食習慣を維持することが、
歯周病のリスクを減らすのに重要となる。
逆に、歯周病の発症や進行に関わる食習慣として、
糖質や脂質の過剰摂取があげられる。
糖質の多い食事は、
プラーク中の細菌の代謝を促進させ、
プラーク量の増加を引き起こすため、
歯周病を進行させる要因となりうる。
さらに、糖尿病などの血糖値の高い状態が続くことにより、
歯肉に炎症が生じやすい状態を招いてしまう。
脂質においても、肥満や糖尿病などを引き起こし、
歯周病に強い影響を及ぼすことが知られている。

③喫煙

喫煙の習慣は多くの疫学的研究により、
歯周病にきわめて強い影響を与える
生活習慣であることが明らかになってきている。
タバコの煙の中に含まれる一酸化炭素やニコチンが
上皮細胞や繊維芽細胞、骨芽細胞などの
歯周組織の細胞に直接的に作用したり、
血管系、あるいは免疫系に作用したりすることで、
歯周病の発症や進行に
影響を与えていると考えられている。

④ストレス

ストレスとは、精神的あるいは物理的な刺激により
体内の恒常性が乱され、神経系、免疫系、内分泌系の
機能の不調和が生じている状態である。
ストレス状態が長く続くような生活習慣は、
歯周病を悪化させる要因となる。
動物実験では、ストレス状態のラットにおいて、
著しい歯周病がみられる。
ストレス状態では、
神経終末より神経ペプチドが放出される。
その一種であるサブスタンスPは、
骨代謝に影響を及ぼすことが知られており、
ストレスによる
歯周病の進行に関与すると考えられている。
また、自律神経系の乱れによる
免疫細胞のバランスの変化、
糖質コルチコイドなど内分泌系の乱れによる
サイトカインの産生の変化などが、
歯周病に影響を及ぼすとも言われている。
現代社会においては
避けることの難しいストレスであるが、
適切な休養をとるなど、ストレスと上手く
つきあう生活を心がけることが大切である。


⑤その他の習慣

運動習慣の不足は、カロリー過多により、
血圧や血糖値、コレステロールなどを上昇させ、
肥満や糖尿病などの原因となる。
肥満や糖尿病といった生活習慣病は
歯周病と強い関係があるため、
運動習慣の不足は、間接的に歯周病を悪化させる
可能性がある。また、過度な飲酒においても、
高血圧や糖尿病、肥満といった生活習慣病を引き起こし、

歯周病の発症や悪化に関わる可能性がある。
過度な飲酒を控え、適度に運動することで、
歯周病の予防や改善に
繋がるというのは非常に興味深いですね。

このように歯周病は様々な習慣より、
生じるものといえます。
ブラッシングを正確に行うことから、
そして全身のためにも生活の改善を図り、
健康を維持することが、
何よりも大切ということですね。

健康は歯にあらわれる。

必ずしもそうではありませんが、
診療の場でも常々実感しています。


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西宮市・宝塚・三田・神戸市北区の歯科・歯医者ならタニダ歯科医院

2017年10月19日

こんにちは、口腔外科専門医・歯科医師の豊原です。
まだ十月半ばというのに、寒い日々が続いていますが、
お風邪など引かれていませんでしょうか?
学校などでは咳風邪などが流行っているようですが、
暑い季節から一気に寒くなったため、体がついていかないのでしょうか。

 風邪といえば、咳や鼻水、喉の痛みや関節痛など、
様々なタイプのものがあります。
インフルエンザと違い高熱は出ませんが、
微熱などで体がだるいときなどは
内科や小児科から抗生剤を処方されることがあります。
この抗生剤を短期ではなく、長期間服用することで生じる
口腔内症状が黒毛舌です。
黒毛舌は舌の表面の組織の角質が増生し著しく長くなることで、
あたかも舌に毛が生えたようにみえることから、そう呼ばれています。

20171019toyohara.jpg

大概黒色から茶褐色の色をしていますので、
一見しただけですぐに判別できます。

 抗生剤はその薬自体が細菌をやっつけるためのものなので、
風邪菌を標的に飲んでる抗生剤が結果的に口腔内常在菌の一部にも効いてしまい、
口腔内の菌のバランスが変化することで黒毛舌が生じてしまうのです。
抗生剤の内服で腸内細菌叢が変化し、下痢や便秘を引き起こすこともありますね。
舌の黒い色はその色を産生する菌が増殖したために起こります。
しかし、抗生剤を長期間服用してもこの症状を呈さないことも多く、
抗生剤の種類や個体自身によるところが大きいと考えられています。
仮に黒毛舌が生じた場合は、舌の表面組織の角質が分厚くなっていることから、
食物残渣が停滞しやすく口臭の原因になったり、
もともとは抗生剤の長期連用が必要なほどの宿主の免疫力が低下していた状況から
味覚障害が起きたりすることもありますが、
いずれにしても、ゆっ くり体を休め栄養と睡眠を十分に摂ることが大事です。
いずれ抗生剤の内服が終了し、数日たてば、自然と舌の黒い色も薄くなり、
徐々にもとのピンク色の舌に戻ります。
ただ、赤ワインなどのタンニンの強い嗜好品を週に何日も摂取していると、
あたかも黒毛舌のような舌になることがありますので、
そういった類の嗜好品の摂取もほどほどが大事と考えます。

 その他、鼻風邪により上顎の奥歯に虫歯のような痛みが生じることもあります。
これは、鼻風邪の時は副鼻腔に鼻水が充満し、
特に上顎骨に隣接する上顎洞という副鼻腔にその症状があると、
充満する圧力により上顎臼歯部の歯根の先が圧迫され
歯の神経に炎症が生じることで、噛むと痛かったり、ズキズキ痛んだりします。
その痛みが虫歯の時の痛みに近いため、
しばしば歯科医院を受診される患者様が多くいらっしゃいますが、
もちろんこんな時はレントゲン上明らかな虫歯を認めない限りは、
まず鼻風邪を治すことが先決です。多くの場合、風邪が治癒すると
歯も痛くなくなるため、慌てて治療しなくて良かったとなります。

 大人になってからの風邪は引いても長引いてなかなか治らずつらいものですが、
抗生剤や風邪薬の用法・用量はきちんと守って、正しい使い方を厳守して下さいね。
なるべくならば、風邪を引かないよう朝晩は体を温かくして、
食欲の秋、運動の秋、紅葉の秋を楽しんで下さい。


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2017年10月12日

こんにちは、歯科医師の白矢です。
10月になり、少しずつ涼しくなり
秋を感じることができるようになりましたね。
秋といえば、読書の秋、
スポーツの秋、食欲の秋といわれるように
1年の中でも過ごしやすく、
また夏の暑さから解放され、
サンマに松茸、新米に栗や梨といった
秋のおいしい味覚も沢山あり、
ついつい食べ過ぎてしまうということも多いと思います。
また最近では日本でも定着しつつあるハロウィンも、
飾りつけを至る所で見ることができ、
秋を感じることができますね。

さて、先ほどご説明した食欲の秋で
ついつい食べ過ぎてしまったり、
甘いものにも手が伸びてしまう季節ですが、
お食事の後にしっかりと虫歯予防や
歯周病予防のための歯磨きやフロス、
歯間ブラシを使ってケアできていますか?

めんどくさいので
ついつい歯ブラシだけになってしまいがちですが、
実は歯ブラシだけでは
約60%しか磨けていないと言われています。
しっかり磨いているはずなのに、
なぜ60%しか磨けていないのでしょうか。
歯ブラシでお口のなか全体を
しっかり磨いているつもりでも、
お口の中はデコボコしていたり、
隙間があったりと、
歯ブラシが届きにくいところがいっぱいあるのです。
そのため、写真のように、
歯の外側はきれいに磨くことはできますが、
歯と歯の間には磨き残しが残っています。
(磨き残しが分かりやすいように、
赤く染めだしをしています。)

20171012siraya.JPG



このように歯と歯の間には、
歯ブラシの毛先が届きにくく、
磨き残しができやすいところが沢山あります。
そのため、そのまま残ってしまった磨き残しは
虫歯の原因になったり、
そのまま磨き残しが残っていると
歯石になり歯周病の原因となってしまします。

下の写真は歯の断面図ですが、
歯の真ん中には歯の神経があり、
その外側には象牙質という組織と
エナメル質という組織で覆われています。

20171012siraya1.JPG


エナメル質というのは
人間の体の中で一番硬い組織で、
骨よりも硬い組織でできています。
しかし、その内側にある象牙質というのは
柔らかく、歯ブラシで力強くゴシゴシと磨くと
少しずつすり減ってしまうぐらい
柔らかい組織でできています。
また、先ほどの写真のように、
歯の上(咬むデコボコしたところ)は、
歯の神経までの距離がしっかりあり、
またもし虫歯になってしまっても
見つけやすいのですが、
歯と歯の間からの虫歯は、
神経までの距離がとても短く、
またわかりにくいため、気付いた時には
かなり大きな虫歯になってしまったり、
神経を取らないといけない場合もあります。

20171012siraya3.png


では、歯ブラシだけでは届かない
歯と歯の間の磨き残しは
どうしたらいいのでしょうか?


答えはコレ!

20171012siraya4.JPG


フロス(糸ようじ)や歯間ブラシです。

フロスと歯間ブラシは
どちらも歯と歯の間のお掃除のために
用いるものですが、それぞれ役割が違います。

フロスは歯と歯の接触している部分に
ついた磨き残しを取るためのもの。

20171012siraya5.png


歯間ブラシは歯と歯の間の接触している部分の
下の隙間の磨き残しを取るためのものです。

>
20171012siraya6.png



しかし、歯肉が引き締まって、
歯と歯の間の隙間が無い方もいらっしゃいますので、
その場合はフロスのみのケアで構いません。

このように歯ブラシだけでなく、
フロスや歯間ブラシもしっかり使ってもらい、
ご自宅でも虫歯や歯周病予防をしっかりしてみてください。
もしフロスや使い方や、
サイズがたくさんある歯間ブラシの中で
ご自身に合うものがどれかわからない
などのご質問があれば、遠慮なく
タニダ歯科医院受診の際におっしゃってください。
また、虫歯の早期発見や歯周病の予防のためにも
定期的な歯科受診に来ていただければと思います。


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2017年10月 5日

こんにちは、歯科医師の久貝です。
さて、みなさん頑張っていますか?
・・・・え?
「何を?」って・・・
「歯磨き」です。
ねぇ、面倒くさいですよね。
夜眠たい時、
遅くまで遊んで家に帰った時・・・etc・・・

ではでは、
「歯磨きってなんで やらなきゃイケないの?」
って思うでしょ?
理由は簡単です。
「虫歯を作らないため」
「歯周病の予防のため」
これが大きな理由です。

まぁ、口臭予防であったり、
衛生面であったり、
色々と理由は挙げられますが、
最も大きな理由は上に挙げた2つです。

特に歯周病、これは大きいです。
日本人の80%は歯周病に罹患していると
言われていますし、
世界で最も感染者が多い感染病として
ギネス記録にもなった位です。

それでは これから一緒に
「歯磨きの綺麗な持ち方」、
「歯磨きの上手な方法」を考えてみましょう。

歯ブラシの正しい持ち方

持ち方は大きく分けて
「ペングリップ」と「パームグリップ」
に分かれます。
握力が強い方や弱い方でも
適度な力で磨けるようになっているので、
自分の状態に合わせて
持ち方を変えることが大切です。

ペングリップは名前の通り、
鉛筆を持つように握る方法です。
余計な力が入りにくく、小回りが利き、
毛先が動くため歯にしっかり当てて
磨くことができます。
通常、歯医者などでよく教わるのはこの持ち方で、
一般的な握力がある方向けの方法になります。

パームグリップは歯ブラシを手の平全体で握り、
親指をグリップに添える持ち方になります。
この持ち方は高齢者や手に麻痺がある方など、
握力が低下している方向けの持ち方になります。
力をかけやすいので、握力が小さくても
ヘッドに力をかけて磨くことができます。

基本的な歯の磨き方
さて、今回は色々な歯磨き方法がある中で、
歯周病の予防から歯周病になっている人にまで
効果がある磨き方を3つほど紹介します。

まず、「バス法」
と言う名前を聞いたことありますか?
どんな磨き方かというと、

①歯ブラシを歯の列に平行に当てる
②歯ブラシの毛先を歯と歯茎の境目に入れる
③歯ブラシを歯に対して45度に傾ける
④毛先の位置は変わらないくらい
こちょこちょ磨きをする
「角度は45度」
バス法はやっているつもりでも
歯ブラシが歯に対して直角になりがちです。

え・・・チョット難しいですか?

それでは次に、
スクラッビング法にいってみましょう。
軟毛歯ブラシを用い、歯肉溝や歯周ポケットの内容物、
歯面の汚れなどを取り除く方法です。

①歯ブラシの毛先を歯面に直角に当て、
②毛先が歯と歯の間に入る程度に軽く押し付け、
③2~3mmの幅で小刻みに前後に振動させるように、
1歯ずつ丁寧に磨いていきます。
咬む面も歯ブラシを直角に当て小刻みに前後させます。

次は フォーンズ法です。
上下の歯の表側を同時に磨く方法です。

①上下の歯を軽く噛み合わせた状態で、
②歯ブラシの毛先を歯の表面に直角に当てて、
③円を描くように、奥から前へ、上下の歯、
1歯ずつに歯ブラシが当たるように
ぐるぐる回しながら移動させ磨きます。
④歯の裏側は歯ブラシの毛先を当てて、
小刻みに前後に動かして磨いていきます。
前述の2つの方法よりも簡単で、
力のない幼児や高齢者に適しています。

20171005kugai.png


便利な歯ブラシアイテム
歯並びが悪い人や、磨きにくい奥歯、
磨いているんだけど磨き残しが気になる、
歯磨きすると吐き気(えづきやすい)という人には
ワンタフトブラシを使ってみることをおすすめします。
ワンタフトブラシはヘッドが小さく
小回りが利くため
狭い部分や磨きにくいところを
ピンポイントで磨け汚れを落とすことができます。
そして歯の面についた歯垢(プラーク)を
こすり落とすのでなく、
毛先で歯垢を破壊して、
毛細管現象で歯垢を吸い取る仕組みで歯を磨けます。

20171005kugai1.png

これは、子供の歯磨きの仕上げ磨きの時にも
結構役立ってくれるので、
是非ともご使用してみて下さい。


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