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2018年4月19日

こんにちは、歯科医師の池田です。

春になって花粉のピークはやっと過ぎてくれましたが、
寒くなったり暑くなったり気温が安定しない日が続きますね。


「インプラント」という単語を聞いたことがあるという方も最近多くなってきたかと思いますが、
実際にどういう治療になるのかというとなかなかご存知ない方が多いかと思います。


インプラントとは、人工の材料や部品を体に入れることの総称です。
歯を失ったあごの骨に体になじみやすい材料で作られた歯の根の一部あるいは全部を埋め込み、それを土台にセラミックなどで作った人工の歯を取り付けたものです。
基本的には三つのパーツからできています。
顎骨の中に埋め込まれる部分すなわち歯の根の部(インプラント体)、
インプラント体の上に取り付けられる支台部(アバットメント)、
歯の部分に相当する人工の歯(上部構造)から構成されています。
インプラント体の材質はチタンまたはチタン合金で、大きさは直径が3~5mm、長さは6~18mmです。
アバットメントの材質はチタン、チタン合金、ジルコニアなど、
上部構造の材質はレジン(プラスチック)、セラミック(陶器)、セラミックとレジンを混ぜたハイブリッドセラミック、金合金などがあります。

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インプラント治療のデメリットは、手術が必要になります。
顎骨の骨量や骨質(硬い、軟らかい)の影響を受け、
治療期間が長く、自費診療のため治療費が高額となる、などがあります。

メリットとしては、残っている歯への負担がなく、
自分の歯(天然歯)に近い機能、異物感もなく、審美性の回復が可能なことです。


インプラントと歯の違いは、インプラント体と周りの骨とは隙間がなく、くっ付いた状態です。
一方、天然歯の歯根の周りにはクッションの役割を担う歯根膜という組織があります。
そのため、かむと歯はわずかに沈み込みます。
またこの中には、かんだ時にかかる圧力を鋭敏に感知して、かむ力をコントロールするためのセンサー(受容器)もあります。
しかしインプラントにはこのようなクッションもセンサーもありません。
骨の弾力によるほんの僅かな沈み込みしか生じません。
かむ力はあごの骨の周りの骨膜、かむための筋肉、あごの関節などにあるセンサーによってコントロールされますが、歯根膜にあるセンサーに比べ「感度」が劣るため、かみ合わせには十分に注意する必要があります。
天然歯が残っている場合は、センサーが働きますが、
インプラントしかない口腔内では自分がどれだけの負荷を歯にかけているのかがわからないため、インプラントが壊れてしまうこともあります。

また、インプラントの周りの粘膜(歯の場合は歯肉)は天然歯と異なっています。
天然歯では、歯肉はエナメル質と付着上皮と呼ばれる部分で、その下の結合組織はセメント質と結合し、細菌などが容易に侵入できないようになっています。
インプラントにはそのような構造はなく、細菌は容易にインプラントと粘膜の間に侵入します。
そのため、インプラントの手術後かめるようになったとしても、細菌感染を防ぐためにも、ご自身での歯ブラシによる清掃や定期的なメインテナンスが重要となります。

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インプラントは誰にでも行えるわけではありません。
成長発育中の子供には基本的にはインプラント治療はしません。
現在のインプラントは骨と結合するため顎骨の発育に伴って骨の中に埋没してしまうからです。

手術が伴うため心疾患、糖尿病、骨粗鬆症、などの病気の種類によっても手術が難しくなることがあります。
その場合は、主治医に相談することが重要です。

インプラントをする部位の骨量や密度、幅が不足している場合も手術が難しくなります。

喫煙により粘膜の血液の流れが悪くなって、傷の治りや骨を作る細胞の増殖や分化に影響し骨の治癒が遅れたりします。
喫煙者と非喫煙者では失敗率が喫煙者の方が高いと報告されています。
また、喫煙は手術の結果に影響を与えるだけではなく、治療終了後の経過にも影響を及ぼすので、禁煙をメインテナンス期間に入っても続ける必要があります。


先ほども記載しましたが、インプラントを長く使っていくためには、手術後の長期的なメインテナンスが重要になってきます。
つまり上部構造を装着したらインプラント治療は終わりではありません。

ご自身だけでの清掃では100%キレイにすることは困難です。
歯と同じくインプラントにも歯垢や歯石がつきます。
それにより、インプラントの周りの組織に炎症が起き感染症状が出ることで骨を溶かします。
これを「インプラント周囲炎」といいます。
この症状が続けば最悪インプラントが抜けてしまうことになります。

定期的なメインテナンスで歯科衛生士の口腔ケアによりフォローが大切になってきます。
また歯ブラシにも種類があるため自分にあった歯ブラシを歯科衛生士に相談してくださいね。


インターネットの情報ではわからないことあると思います。模型などもあるためわからないことがあったら気軽に質問してくださいね。


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