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2018年7月12日

こんにちは、歯科医師の重田です。

この度、西日本では各地で大雨による災害が起こりました。

多くの方が犠牲になり、
現在でもたくさんの方が避難され、
厳しい日々が続いています。
犠牲にあわれた方に対して遺憾の意を表するとともに、
一刻も早く日常が戻ることを願っています。

さて、4年に一度のサッカーW杯も
大詰めを迎えようとしています。

僕は色んなスポーツが好きなんですが、
サッカーを観るのが一番好きなので、
寝不足の毎日からようやく解放されそうです。
それと同時にサッカーを観れる毎日が
終わってしまう寂しさでいっぱいです。
大会前から公言していますが、
僕の優勝予想はフランスです!
決して決勝に進んだからではないです笑

サッカーのお話はこれぐらいにして、、、


本日は歯周病について。

歯周病といっても
歯周病と糖尿病との関わりについてお話します。

20180712sigeta.JPG

まずは、ペリオドンタルメディシンという言葉。

これは歯周病と全身疾患との因果関係、
関連性を解明する学問をさします。
ヒトの口腔内には
300〜500種類もの細菌が生息しています。
口腔内に原発する病巣感染が
二次的に全身疾患の原因となりうるという概念は、
歯性病巣感染説として、
1910年代より提唱されていました。
歯性病巣感染と最近性心内膜炎の関連性はその代表例です。

近年、歯周病は単純に口腔局所の感染症としてではなく、
細菌の供給源としてあるいは末梢の種々の
臓器に影響を及ぼす可能性のある軽微な慢性炎症として
とらえられるようになりました。

これまで歯周病と関連すると報告されている疾患は、
糖尿病、冠状動脈心疾患、肥満、早期低体重児出産、
誤嚥性肺炎、骨粗鬆症、免疫疾患などがあります。


①糖尿病と歯周病
糖尿病はいくつかに分類され、
1型糖尿病、2型糖尿病が主を占めます。

1型糖尿病の多くは若年期に発症するため、
加齢、喫煙といった歯周病に対するリスクファクターが
排除されるため、糖尿病と歯周炎の関連性を考察しやすい。
若年性の1型糖尿病患者では
およそ10%以上が歯周炎に罹患しているのに対して、
全身的に健康的な同年代の若年者群では
約1%程度にすぎない。


2型糖尿病と歯周病の関連性は、
2型闘病病患者は同年代の非糖尿病者に比べ、
歯周病の新規発症率が約3倍高いと報告されています。


歯周治療が2型糖尿病に及ぼす影響として、
局所抗菌薬投与を併用した歯周治療を行うことで、
腫瘍壊死因子の血中濃度が減少し、
インスリン抵抗性が改善することが示されている。
すなわち慢性歯周炎を放置することは
インスリン抵抗性を介して、
2型糖尿病の病態への
負の影響を及ぼすことになる。


ここでインスリン抵抗性とは、
種々の原因により
インスリン負荷に対してブドウ糖の組織摂取量が
低下すること、
すなわちインスリン感受性の低下と定義されています。
インスリン抵抗性は、
肥満、感染症、ストレス、過剰脂質摂取などの
環境要因により惹起され、
なかでも内臓脂肪蓄積型肥満は
種々のメカニズムを介して
インスリン抵抗性の成立に関与する。
脂肪細胞はインスリン感受性細胞であるが、
脂肪細胞からは
アディポサイトカインと総称される生理活性物質が
産生、分泌されており、
これがインスリン抵抗性は
もとより肥満患者に高頻度に発症する
動脈硬化の成立に関与すると考えられている。


また、糖尿病と歯周病の相互作用についてです。

1)糖尿病から歯周病への作用

糖尿病が歯周病のリスクファクターとなる機序としては、

タンパク質が非酵素的に
酸化反応を繰り返してつくられる最終糖化産物が
関与するとの説が提唱されている。
タンパク質や脂肪が糖化した最終糖化産物は、
マクロファージのスカベンジャー受容体を介して
マクロファージに取り込まれる際に
TNF-α、IL-6といった炎症性サイトカインや
活性酵素を産出させ、
これらが歯周組織破壊に関与すると考えられた。


2)歯周病から糖尿病への作用

歯周病が進行した状態では
一過性の菌血症やリポ血症が頻発し、
その結果抗原物質の血中濃度が上昇する。
生体側では活性化された免疫担当細胞が
多数集積し、種々の生理活性物質を絶えず産生する。

TNF-αをはじめとする炎症性サイトカインは、
このような状況下で多量に産生される。

すなわち、歯周病を放置することは、
恒常的に炎症性サイトカインを増加させ、
インスリン抵抗性を介して
糖尿病の病態を悪化させることになる。

このように歯周病は歯だけの問題ではありません。

全身の健康のためにも歯周病の予防は大切なんですね。

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