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2018年10月18日

こんにちは、歯科医師の池田です。

今回は「口腔カンジダ症」を紹介しようと思います。


口腔内にはたくさんの数や種類の菌が住んでいます。
その中でも
「カンジダ・アルビカンス」
というカビ菌の一種である真菌が原因となります。
カンジダ菌は、口腔内の常在菌の一種で、
普段はある程度以上は
菌数が増えないように他の菌と共存しています。

しかし、副腎皮質ステロイド薬の投与や糖尿病、
HIV感染、腎不全、ガンの放射線治療や
化学療法などによって
全身衰弱により免疫力や感染防御が低下している状態、
高齢者や乳幼児などの体力の弱い人、
義歯の入れっぱなし、唾液量の減少、
長期間にわたる抗菌薬の服用などにより、
常在菌間のバランスが崩れ、
カンジダ菌が異常に増殖し、
病原性を発揮することにより発症します。
つまり、
健康な人であれば発症することはほとんどありません。


カンジダ症は、口腔や消化管、皮膚など、
決まった場所に集中して症状があらわれるのが特徴です。
また、口内炎とまちがわれやすいのも特徴です。

20181018ikeda.jpg


急性型である偽膜性カンジダ症は、
灰白色あるいは乳白色の点状、線状、
あるいは斑紋状の白苔(はがれやすい白いコケのような膜)が
舌や上顎、頬部の粘膜表面に付着しています。
この白苔をガーゼなどでぬぐうと剥離可能ですが、
剥離後の粘膜面は発赤やただれたり、出血したりします。


白苔が認められない萎縮性
あるいは紅斑性カンジダ症は
舌乳頭(舌の粘膜にある多数の小突起の総称)の萎縮や、
粘膜の紅斑が特徴で、
偽膜性よりもヒリヒリとした痛みが強くなります。
口角の発赤、ただれ、
亀裂を認める口角炎も
カンジダが原因になっていることが多くあります
(カンジダ性口角炎)。
病変が慢性に経過した肥厚性カンジダ症では、
白苔は剥離しにくく、上皮の肥厚を伴うようになります。

これらから舌がヒリヒリ痛んだり灼熱感がある、
味覚がおかしい、口腔粘膜の痛み、
違和感があるなどの症状がでてきます。


正確な診断は、病変部のある部位を採取して、
顕微鏡でみてカンジダ菌の有無を検査すればわかります。
最も確実なのは培養検査ですが、
検査結果が出るまでに48時間くらいかかります。


口腔カンジダ症の治療には、
抗真菌剤の入ったうがい薬、ぬり薬(軟膏)、
内服薬を使います。
数日間、うがいやぬり薬をつづければ、ほとんど治ります。
うがいの場合は、
5分間、口の中によく含んで(ブクブク丁寧にして)から、
外に吐き出します。
難治性の場合には、
うがいやぬり薬の外用薬だけでは不十分なことがあります。
その場合は抗真菌剤の内服が必要になります。
しかし抗真菌剤は、
一般的に腎臓に障害をおこす作用があるため、
総投与量や期間にそれぞれ配慮しながら治療することが大切です。


治療とともに重要なのは、
常在菌であるカンジダ菌を増殖させないことです。
再発予防には、何といっても口腔内を清潔に保つことです。
歯のブラッシングだけではなく、
義歯の方は、こまめにはずして義歯の清掃をおこない、
口腔内環境を整備します。
義歯の材質には、カンジダ菌が非常に付着しやすいため、
水だけでなく、義歯用か柔らかめのブラシを使って洗い、
義歯洗浄剤も使うと有効です。
常在菌であるカンジダ菌はいなくなることはありません。
常在菌のバランスが崩れることで
口腔カンジダ症が発症するため、
口の中の衛生状態をよくしておくことで
常在菌のバランスをコントロールすることが必要です。

本院には顕微鏡があるため、
すぐにお口の中の菌(カンジダ菌や歯周病の原因菌など)を
調べることができます。
カンジダ症になっていないかどうかや
他にも口腔内の病気になっていないかなど
不安がある時は気軽に聞いてくださいね。

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