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2018年11月29日

こんにちは。歯科医師の村重です。

まだ11月ではありますが、
気温も一気に低くなり
冬の訪れを実感する季節となりました。
空気も乾燥し、体調を崩しやすい時期なので
皆さんもお体にはくれぐれも気を付けてお過ごし下さい。

さて、ご存知の通り我が国は
世界でも稀に見る超高齢社会に突入しており、
要介護高齢者の方の数も増加の一途をたどっています。
僕自身訪問診療に携わっていることもあり、
そういった現状は肌で感じているところですが、
そんな中でも高齢者の方(特に要介護高齢者)に
よく見られる疾患のひとつである
"口腔カンジダ症"について今日は紹介したいと思います。


口腔カンジダ症は
主にカンジダ・アルビカンスという
真菌(しんきん:かび)によっておこる口腔感染症です。
急性型と慢性型があり、
口腔粘膜の痛みや味覚障害が出ることもあります。
また、抗菌薬(抗生物質)や
副腎皮質ステロイド薬の長期使用、
糖尿病、低栄養などによる
日和見感染(免疫力が低下した時に起こる感染)であるため、
高齢者に好発し、
特に要介護高齢者では、
日常の口腔のセルフケアへの機能と意欲が
低下しているため高確率で発症します。
義歯性口内炎といわれる
義歯(入れ歯)の下の粘膜の炎症の主な原因は、
このカンジダ菌で、
総義歯を着けている方の70%に発症するという報告もあります。


20181129murasige.jpeg


急性型である偽膜性(ぎまくせい)カンジダ症は
灰白色あるいは乳白色の点状、線状、
あるいは斑紋状の白苔が粘膜表面に付着しています。
この白苔をガーゼなどでぬぐうと剥離可能ですが、
剥離後の粘膜面は発赤やびらんを呈しています。
白苔が認められない
萎縮性(いしゅくせい)あるいは
紅斑性(こうはんせい)カンジダ症は
舌乳頭の萎縮や粘膜の紅斑が特徴で、
偽膜性よりもヒリヒリとした痛みが強くなります。
口角の発赤、びらん、
亀裂を認める口角炎もカンジダが原因になっていることが
多くあります(カンジダ性口角炎)。
病変が慢性に経過した肥厚性(ひこうせい)カンジダ症では、
白苔は剥離しにくく、上皮の肥厚を伴うようになります。


では、こういった症状が現れた場合、
どういった治療法があるのでしょうか。
口腔カンジダ症の治療方法は、
重症度によって決定します。
軽症の場合にはうがいや義歯洗浄などで
口腔内の清潔環境を保つことで、症状の改善を待ちます。
比較的重度の場合には、
上記に加え抗真菌薬による治療を行います。
口腔カンジダ症の治療で使用する抗真菌薬は
うがい薬や塗り薬などのタイプがあります。


特に症状が強いものには、
内服治療を検討することもあります。
別の疾患によって口腔カンジダ症が出現した場合、
こちらの治療も併せて行うことが必要です。


20181129murasige1.jpeg

以上のようにお薬による治療がメインですが、
予防のことを考えても
まずは口腔内を清潔に保つことが前提となります。
義歯は夜寝る前には必ず外し、清掃する。
食後は歯を磨くといったことに加えて、
仮に歯がない場合でも、
舌や頬といった粘膜に付着した汚れを
綺麗に落とす習慣が重要となります。

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