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2019年7月25日

こんにちは、歯科医師の武田です。
「歯のホワイトニング」について数回にわけて
お話しさせていただいております。
どうぞよろしくお願いします。

◆ ホワイトニングで歯が白くなるしくみ

ホワイトニングは、白くしたい歯の表面(エナメル質)に
ホワイトニング剤を塗ることからはじめます。
塗ったホワイトニング剤の主成分である過酸化水素や
過酸化尿素が酸素と水に分解され、
歯の中に含まれる色素を分解し〈本来の歯の色自体〉を白くする
「ブリーチング効果」があります。

歯の着色物質は長い鎖状構造を持つ分子で、
ホワイトニングで発生した活性酸素は着色物質に作用し、
長い鎖状を短く変化させます。
着色物質は短い鎖状構造になると色が薄くなるので、
結果、歯の黄ばみが和らぐというわけです。
こうして歯の表面のエナメル質の着色物質は脱色されるわけですが、
これは、洗濯物が漂白剤で
漂白されるのと、ほとんど同じですメカニズムです。

実はエナメル質の色を無色透明にするだけでは完全に白くはなりません。
それはエナメル質の内側にある
象牙質の色によっても歯の色が決定されるからなのです。
象牙質を直接ホワイトニングすることは出来ませんから、
象牙質の色をごまかす為にエナメル質の表面構造に
マスキングをかける必要があるのです。

歯の表面を覆っているエナメル質の表面を拡大してみてみると、
まるでガラスの角柱を束にしてそれを
上から見ているような恰好をしています。
この、ガラスの角棒の一本一本に該当するものが
「エナメル小柱」と呼ばれるものです。
さらにエナメル小柱を仔細に見てみると、
見事な直方体であることがわかります。
エナメル小柱は透明ですから簡単に外からの光を内部に通してしまいます。
内部にある象牙質は黄色味がかった色ですので、
一見すると歯は黄色味がかってみえる訳です。

これはあくまでも電子顕微鏡レベルの微細な話ですが、
ホワイトニング剤から発生したフリーラジカル(遊離基=ゆうりき)作用は、
エナメル質表層の
エナメル小柱の構造を角状から球に変化させる働きがあります。
角状から球状に変わったエナメル小柱の表面は、
ホワイトニング前と異なり光が乱反射します。
その結果、摺りガラスのようなマスキング効果が発生し
ホワイトニングで歯が白く見えるというわけです。
ただしこの変化は、ミクロ単位の世界で起こる変化です。
そのため、歯にダメージを与えたり、歯の一部分が欠けて
なくなってしまうということはありません。

「ホワイトニングって怖い!」と思った方も、
安心していただきたいと思います。
歯科医師の指導の下、ホワイトニングを正しい方法でくり返せば、
歯のエナメル小柱の表面構造をほとんど丸くすることができるようになります。
このような適切なホワイトニング施術を繰り返すことで、
歯の表面で光の乱反射が頻繁に発生し
次第にほとんどの波長の光が、歯の内部に入っていきにくくなります。
このことは、
歯の表面でほとんどの光が跳ね返されてしまうことと同じになり、
結果として歯は白くみえるというわけです。
ただしこの「マスキング効果」は永遠に続きません。
エナメル質の形状は、
時間と共に必ず元に戻る変化(医学的に言うと「可逆変化」と言います)です。
ホワイトニング効果は、後戻りが発生するものだと
覚えておいてください。


今回の「いただきます」
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自家焙煎きな粉ラテ おすすめ!!

ホワイトニングを知ることで、ホワイトニングを
したいけど迷っておられる方のサポートを
していきたいと考えております。
次回から徐々に詳しくお話していきます。

そして歯の白さ、美しさを保つには、
定期的なクリーニングがとても大切です
ぜひタニダ歯科クリニックで定期健診を。
ご来院お待ちしております。


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西宮市・宝塚・三田・神戸市北区の歯科・歯医者ならタニダ歯科医院

2019年7月18日

こんにちは、川村です。

歯内療法についてです。

Q.根管??
A.
『歯根の中軸にある管状の部分。象牙質に囲まれていて歯髄が詰まっている。歯根管。』
(国語辞典より)
簡単に言えば、歯の神経が入っている空間のことです。
つまり、根管治療とは、歯の根の中(歯根)の治療のことになります。

根管治療の中には、大きく分けて2つの治療があります。

①歯の神経を取る治療

②細菌感染を起こした歯の根の治療

現在治療中、今まで根管治療を受けた経験のある方もいらっしゃると思います。
治療回数がかかります、
はっきりと何回かかるとは言えないと言われた記憶ありませんか?
実は、この根管治療は、歯科の治療の中で回数がかかる治療になります。
それには、理由があります。

①目に見えない
虫歯の治療だと、目に見える部分の治療になります。
実際に目で見て、虫歯を削って治療します。
ですが、根管治療では、歯の根の中を治療していきます。
もちろん、根管の上部は見えますが、基本的には目で見えません。
目で見えない部分を、小さな器具を使って、手の感覚を使い治療していきます。
ですので、少しずつ少しずつ治療していくので、回数がかかります。
特に奥歯(臼歯)は、口の中の奥にあるので、
器具も届きづらいですし、難しいです。

②歯の根の数が1つだけではない
歯の根の数は、前歯(切歯、犬歯)も奥歯(臼歯)も1つだけ・・・と
思っている方いらっしゃいませんか?

確かに、前歯(切歯、犬歯)は根っこは、1つです。
ですが、奥歯(臼歯)は1つの歯もありますが、2つ・3つある歯があります。
単純に考えて、やはり、根の数が多くなるほど治療しなければいけない箇所が
増えるので回数がかかります。

③根管の形が複雑
基本は、1つの歯根に、根管は1つです。
ですが、中には、1つの歯根に2つ根管がある歯もあります。
すると、
処置しなければいけない根管の数が増えるので、回数がかかります。
 また、根管は真っ直ぐとは限りません。
真っ直ぐですと、器具も先まで通りやすいです。
ですが、大抵の場合、彎曲していることが多いです。(特に臼歯)
やはり、彎曲していると器具を先まで到達させるのは難しくなります。
 また、根管自体が狭窄している場合もあります。
狭窄していると、中々器具が先まで通ってくれません。
徐々に道を開けていかなくてはいけないため、回数がかかります。
中には、完全に閉じてしまって、全く通らないケースもあります。
以上のような理由があります。
根管治療は、回数がかかります。
大体、週1のペースで根管内を洗浄して、お薬を交換していきます。
途中で中断してしまったりすると、回数が余計にかかったりします。
また、仮封が取れてしまったままそのまま放置していたりすると、
根管内に細菌が入り込んでしまいます。
せっかくきれいに洗浄していても、汚染されてしまいます。
汚染されると、再度洗浄・消毒をしなければいけません。

現在根管治療中の方、回数がかかりますが、頑張って治療に通って下さい。
もし、仮封が完全に取れてしまったら、直ぐに来院して下さい。


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2019年7月11日

こんにちは。
タニダ歯科医院の歯科医師の片山瑛三です。
今回のブログは口を潤すことだけではなく、
虫歯の予防などにも関わる唾液についてかかさせていただきます。
まず唾液はどこで作られるかについてかかさせていただきます。

唾液は唾液腺で作られます。
唾液腺には大唾液腺と小唾液腺とがあります。
大唾液腺には耳下腺、顎下腺、舌下腺の3つがあり、
小唾液腺は口の中全体に拡がっており、
米粒からあずき豆くらいの大きさでそれぞれが口の中に出口をもっております。
小唾液腺の名前はそれぞれの場所でつけられ、
口唇腺、口蓋腺、頬腺、臼後腺などと呼ばれることもあります。
口蓋腺はネバネバした唾液の粘液腺、
耳下腺とvon Ebner腺はシャバシャバした唾液の漿液腺、
顎下腺、舌下腺、多くの小唾液腺がその両者を分泌する混合腺と呼ばれます。
大唾液腺の場所についてはまた写真をはらさせていただきます。

唾液の成分について
唾液の99パーセント以上が水分であります。
フッ素やナトリウムや塩素などの無機イオン、
そのほかにアミラーゼ、ホスファターゼ、リゾチームなどの酵素やムチン、アルブミン、免疫グロブリン、パロチン、血液型成分、神経成長因子などの有機物を含んでいます。
代表的な酵素であるアミラーゼはごはんやパンなどのデンプン質を糖に変える消化作用があります。
デンプンを分解して麦芽糖、マルトースにかえ、体内に糖を吸収しやすくしています。沢山の回数噛みしめて唾液で消化することは重要であり、ここでの消化が進むことによって、胃に過度の負担がかかることを防いでいます。
唾液のほかの作用としては、抗菌作用があります。抗菌物質(ラクトフェリン、リゾチーム、ラクトペルオキシダーゼ、免疫グロブリンなど) により細菌やウイルスの感染の防御しております。
粘膜保護作用としてムチンが働いてくれています。
ムチンにより、食べ物を包み込んで喉や食道や胃を傷つけにくくしています。
更に、風邪やインフルエンザなどの感染症にかからないように保護しています。
粘膜修復作用が上皮成長因子(EGF:Epidermal Growth Factor)にあり、それにより組織が傷ついたときに傷跡を残さないように修復しています。
中和作用があり、これは緩衝成分(重炭酸塩、リン酸塩)によりプラーク中の細菌が産生する酸だけでなく、食道に 逆流した胃酸も中和しています。
緩衝作用とも呼ばれます。

歯の保護作用について
唾液には歯を保護する働きもあります。唾液の中に含まれるタンパク質が歯の表面に薄い膜を作って、歯を酸から護ってくれます。
これをペリクルといいます。ペリクルは歯を 護ってくれる半面、表面に細菌などが付着する元になってしまいます。
最初の頃に付着す る細菌は比較的無害なのですが、
ここで歯磨きがおろそかになってしまうと歯周病菌など の
病原菌が付着して病原性の高いバイオフィルムを形成してしまいます。

再石灰化作用について
脱灰により融解したリン酸やカルシウムが修復される反応を再石灰化といいます。
唾液中にはカルシウムやリン酸が含まれており、再石灰化作用を有しています。
すなわち、歯 の一部が白く濁ったように見える程度のごく初期の虫歯の場合は、再石灰化によって治る 期待があるのです。
しかし、口の中の環境不良や歯磨きがおろそかになると再石灰化作用 が妨げられてしまいますのでご注意ください。

味覚発現作用について
味蕾と呼ばれる味を感じる器官が舌にあり、食べ物中の味、物質が
唾液中に溶け出して運ばれ、それが舌などにある味を感じる味蕾という器官に到達することで、食べ物の味を感じることになります。
内分泌作用について、唾液の中には唾液腺から分泌される唾液腺ホルモンであるパロチンという物質が含まれています。

唾液の分泌量は一般に赤ちゃんの頃は多く、
加齢とともに徐々に減少していきます(加 齢は無関係という意見もあります)。
唾液分泌量が少なくなると、口腔乾燥感が出現します。
唾液腺疾患や全身疾患、放射線治療、内服薬の影響などでも唾液分泌量が減少することも あります。
また、テレビを見ていてスリルたっぷりの場面などで口の中がカラカラになっ ている経験をされた方がいると思います。
これは、さらさらした唾液の分泌量がリラック スした状態で多くなり、
逆にストレスのかかった状態では分泌量が低下してしまうからです。
唾液の分泌量を増やすには、まずは良く噛むということが大切です。
また、リラックスした生活を送ることも有効といえます。
もしも口腔乾燥感が出現するようなら、お近く の歯科や口腔外科にご相談されるといいと思います。

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2019年7月 4日

こんにちは。歯科医師の村重です。
今年は梅雨入りが遅かったものの、
梅雨入りしてからは雨ばかりで蒸し暑い日が続いていますね。
本格的な夏を迎えるまえに体調を崩されないよう、
皆さんお体にはくれぐれもお気をつけ下さい。

さて、今回の内容ですが、
口腔内の粘膜疾患の中では比較的認められやすい疾患である
「口腔扁平苔癬」についてです。

口腔扁平苔癬とは口腔扁平紅色苔癬ともいわれる、
皮膚と口腔粘膜における慢性の角化異常を伴う病変です。
原因は不明ですが、
40〜50代の女性に好発し、金属アレルギーが疑われる症例もあります。
また、C型肝炎、糖尿病、高血圧症なども発症に関与しているという報告があります。
以下に特徴、原因、治療法にわけて説明していきます。


⑴特徴
粘膜のレース状の白線と紅斑などの混在病変を特徴とし、
頬粘膜、歯肉、舌、口唇などに両側性、多発性にみられることが多いです。
角化性変化は白線や白斑として、
萎縮性変化は紅斑としてみられ、びらん、潰瘍、色素沈着、
稀に水泡形成を伴うこともあります。
臨床型として網状型、萎縮型、びらん(潰瘍)型の3型に分類されますが、
通常、複数の臨床型が混在しており、
経過中の臨床像に変化がみられることも多いです。
網状型が最も多く、やや隆起したレース状の白線を伴います。

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網状型扁平苔癬


萎縮型は紅斑を中心に持ち、周囲が瘢痕化し、びらん型では不規則なびらん・潰瘍がみられます。

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萎縮型扁平苔癬

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びらん型扁平苔癬


萎縮型、びらん型では、灼熱感、接触痛などの症状を伴い、
食事時に疼痛を感じることがあります。
一方、網状型では違和感のみで痛みを訴えないことも多いです。

⑵原因
原因は不明な点が多いですが、
基底細胞と結合組織の接合部に何らかの抗原物質が存在し、
これに対して細胞性免疫系が反応していると考えられています。
誘因としては薬物(降圧剤、脳代謝促進剤、抗結核薬など)、歯科用金属、
ストレス、タバコ、C型肝炎、移植片対宿主病(GVHD)などが挙げられています。

⑶治療
口腔扁平苔癬は難治性であり、痛みなどの症状緩和が治療の主目的となります。
従って、痛みを伴わない場合、
投薬は必要なく数ヶ月ごとの経過観察のみを行います。
痛みを伴う場合は、二次感染予防のための口腔衛生指導、
炎症性反応を軽減するためのステロイド軟膏の局所投与、
内服薬の投与などが行われます。
痛みがあると、接触痛により口腔清掃不良となり、
二次感染やカンジダ感染が炎症症状を悪化させていることがあるため、
粘膜に愛護的なブラッシングが行えるよう、
歯ブラシの選択、清掃方法の工夫が必要です。
また、痛みが強い場合は、先に薬物療法を行い、痛みを軽減させることもあります。
金属アレルギーが疑われる場合は、
補綴物あるいは充填物を撤去すると症状が改善することもあります。
口腔扁平苔癬は
前がん状態(その疾患が存在することで癌の発生リスクが高くなっている状態)といわれ

がん化も報告されていますので、長期的な経過観察が重要となります。


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