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2019年7月11日

こんにちは。
タニダ歯科医院の歯科医師の片山瑛三です。
今回のブログは口を潤すことだけではなく、
虫歯の予防などにも関わる唾液についてかかさせていただきます。
まず唾液はどこで作られるかについてかかさせていただきます。

唾液は唾液腺で作られます。
唾液腺には大唾液腺と小唾液腺とがあります。
大唾液腺には耳下腺、顎下腺、舌下腺の3つがあり、
小唾液腺は口の中全体に拡がっており、
米粒からあずき豆くらいの大きさでそれぞれが口の中に出口をもっております。
小唾液腺の名前はそれぞれの場所でつけられ、
口唇腺、口蓋腺、頬腺、臼後腺などと呼ばれることもあります。
口蓋腺はネバネバした唾液の粘液腺、
耳下腺とvon Ebner腺はシャバシャバした唾液の漿液腺、
顎下腺、舌下腺、多くの小唾液腺がその両者を分泌する混合腺と呼ばれます。
大唾液腺の場所についてはまた写真をはらさせていただきます。

唾液の成分について
唾液の99パーセント以上が水分であります。
フッ素やナトリウムや塩素などの無機イオン、
そのほかにアミラーゼ、ホスファターゼ、リゾチームなどの酵素やムチン、アルブミン、免疫グロブリン、パロチン、血液型成分、神経成長因子などの有機物を含んでいます。
代表的な酵素であるアミラーゼはごはんやパンなどのデンプン質を糖に変える消化作用があります。
デンプンを分解して麦芽糖、マルトースにかえ、体内に糖を吸収しやすくしています。沢山の回数噛みしめて唾液で消化することは重要であり、ここでの消化が進むことによって、胃に過度の負担がかかることを防いでいます。
唾液のほかの作用としては、抗菌作用があります。抗菌物質(ラクトフェリン、リゾチーム、ラクトペルオキシダーゼ、免疫グロブリンなど) により細菌やウイルスの感染の防御しております。
粘膜保護作用としてムチンが働いてくれています。
ムチンにより、食べ物を包み込んで喉や食道や胃を傷つけにくくしています。
更に、風邪やインフルエンザなどの感染症にかからないように保護しています。
粘膜修復作用が上皮成長因子(EGF:Epidermal Growth Factor)にあり、それにより組織が傷ついたときに傷跡を残さないように修復しています。
中和作用があり、これは緩衝成分(重炭酸塩、リン酸塩)によりプラーク中の細菌が産生する酸だけでなく、食道に 逆流した胃酸も中和しています。
緩衝作用とも呼ばれます。

歯の保護作用について
唾液には歯を保護する働きもあります。唾液の中に含まれるタンパク質が歯の表面に薄い膜を作って、歯を酸から護ってくれます。
これをペリクルといいます。ペリクルは歯を 護ってくれる半面、表面に細菌などが付着する元になってしまいます。
最初の頃に付着す る細菌は比較的無害なのですが、
ここで歯磨きがおろそかになってしまうと歯周病菌など の
病原菌が付着して病原性の高いバイオフィルムを形成してしまいます。

再石灰化作用について
脱灰により融解したリン酸やカルシウムが修復される反応を再石灰化といいます。
唾液中にはカルシウムやリン酸が含まれており、再石灰化作用を有しています。
すなわち、歯 の一部が白く濁ったように見える程度のごく初期の虫歯の場合は、再石灰化によって治る 期待があるのです。
しかし、口の中の環境不良や歯磨きがおろそかになると再石灰化作用 が妨げられてしまいますのでご注意ください。

味覚発現作用について
味蕾と呼ばれる味を感じる器官が舌にあり、食べ物中の味、物質が
唾液中に溶け出して運ばれ、それが舌などにある味を感じる味蕾という器官に到達することで、食べ物の味を感じることになります。
内分泌作用について、唾液の中には唾液腺から分泌される唾液腺ホルモンであるパロチンという物質が含まれています。

唾液の分泌量は一般に赤ちゃんの頃は多く、
加齢とともに徐々に減少していきます(加 齢は無関係という意見もあります)。
唾液分泌量が少なくなると、口腔乾燥感が出現します。
唾液腺疾患や全身疾患、放射線治療、内服薬の影響などでも唾液分泌量が減少することも あります。
また、テレビを見ていてスリルたっぷりの場面などで口の中がカラカラになっ ている経験をされた方がいると思います。
これは、さらさらした唾液の分泌量がリラック スした状態で多くなり、
逆にストレスのかかった状態では分泌量が低下してしまうからです。
唾液の分泌量を増やすには、まずは良く噛むということが大切です。
また、リラックスした生活を送ることも有効といえます。
もしも口腔乾燥感が出現するようなら、お近く の歯科や口腔外科にご相談されるといいと思います。

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