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2019年9月 5日

こんにちは。
タニダ歯科医院勤務医の法貴拓也です。
今年も残すところ4カ月になり、
今から段々と秋色に変わっていき食欲の秋になっていきますね。
食べた後はしっかり歯を磨いて虫歯と歯周病の予防に努めてください。
今回は成人だけでなく小児にも関係のある歯周炎に関する話です。
歯周組織病変に関連する遺伝関連疾患はDown症候群 Papillon-Lefevre症候群 Ehlers- Danlos症候群 Chediak-Higashi症候群 低ホスファターゼ症などがあります。
1、Down症候群は第21染色体のトリソミーに起因し、歯周組織の破壊が起こりやすく、
重度の歯周炎が乳歯列期でも永久歯列期でも発症します。
病態は広汎性の侵襲性歯周炎(早期 発症型歯周炎)に類似し、プラークの付着程度以上に組織破壊が進行していることが多いです。
Down症候群患者は歯周病への易感染性に加え、開咬、口唇閉鎖不全、歯列不正、小帯の高位付着など特有の局所因子が歯周炎の進行を加速していると考えられます。
治療には徹底的なプラークコントロールが必要です。 20190905houki1.jpg

2、Papillon-Lefevre症候群は常染色体劣性遺伝疾患で、
皮膚とりわけ掌蹠部の過角化病変と高度の歯周組織の破壊を特徴としています。
発症頻度は100万人に1人という稀な疾患です。
乳歯列期および永久歯列期において重篤な歯周炎が認められ、15歳までにほとんどの永久歯が脱落するといわれている。
歯周治療の成功例は少なく、結果的に抜歯および義歯 の装着に至るケースが多い。
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3、Ehlers-Danlos症候群は常染色体優性遺伝で、コラーゲンの合成異常を示す結合組織疾患です。症状として、皮膚の過伸展と脆弱、易出血性、関節の弛緩などが現れます。遺伝性 および臨床症状によって10種類の病型があり、タイプによって重篤な広汎性歯周炎が現れ、永久歯の早期喪失が起こります。全身的な治療が優先され、歯科治療を行うまでには至っていないのが現状です。
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4、Chediak-Higashi症候群は常染色体劣性遺伝疾患で、好中球遊走能と貪食能の低下をきたし、易感染性、皮膚の白斑、好中球減少症などが現れる。また、重篤な歯周炎と口腔内潰瘍を認めます。歯周基本治療とリコールの繰り返しで歯周組織の健康が9年間維持されたとの報告もあるので定期的なリコールが重要です。

5、低ホスファターゼ症は血清中のアルカリホスファターゼ値が低下し、骨や歯の形成不全を示す常染色体劣性遺伝疾患です。くる病様骨変化、頭蓋骨の石灰化不全、乳前歯の早期脱落などが若年期から認められます。青年期では限局型侵襲性歯周炎が認められます。早期の眼科医では歯周治療を行い、歯周組織の破壊を最小限に抑制する必要があります。
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これらの歯周炎に対する治療法は、従来のクリーニングに加えて、原因の除去が重要です。 成人では、テトラサイクリン系の全身投与や歯周ポケットへの局所的な効果が確認されていますが、8歳以下の小児に対してはテトラサイクリンの全身投与は永久歯への着色の副作用があるので禁忌となっています。
> 健常小児では歯周炎罹患率が低いが、このような疾患に関連して小児期に歯周炎に罹患す ることもあります。また、全身的な疾患であっても歯科領域から発見されることもあります。気になることがあれば相談してください。

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