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2020年1月23日

新年明けましておめでとうございます。歯科医師の法貴拓也です。
早くも1月が過ぎようとしていますが本年もタニダ歯科医院をどうぞ
よろしくお願いします。

今回は悪性黒色腫についてです。
悪性黒色腫は、メラニン産生能を有するメラノサイトに由来する腫瘍で、
皮膚の代表的悪性腫瘍であるが、頻度は少ないものの、粘膜、脳、脊髄、眼、消化器
などにも発生します。早期にリンパ行性あるいは血行性に全身転移をきたすので、
予後はきわめて不良であります。
 日本における悪性黒色腫の発生頻度は人口10万人あたり年2、白人は15、
黒人は0.5であり、人種的な頻度差がみられます。
口腔粘膜に初発する悪性黒色腫の発生頻度では、逆に白人で
全悪性黒色腫の1~2%であるのに対し、日本では7.5~10.8%と高いです。
 40歳以上の中年期以降に多く、性差はあまりありません。
悪性黒色腫の大部分は皮膚に発生するが、口腔領域では硬口蓋と上顎歯肉に多く、
口腔悪性黒色腫の過半数を占めます。その他に下顎歯肉、口唇、頬粘膜にも生じるが、舌、口腔底には稀です。
 初発症状として黒色を帯びた腫瘤形成がもっとも多く、約1/3はその表面に潰瘍形成や出血を伴います。骨吸収もよくみられます。
また、腫瘤周囲に黒褐色の色素苔とよばれる前駆病変、それらをさらに淡褐色の色素斑が取り囲んでいたり、多中心性に発生することもあります。

20200123 houki 1.jpg

 全悪性黒色腫の約2%とわずかではあるが、メラニン産生が認められず、
黒色を呈さない無色素性悪性黒色腫もみられます。
一般的には、黒色腫瘤を形成し比較的診断しやすいです。
 病理組織学的所見としてはメラニンを含む紡錘形あるいは類上皮型の腫瘍細胞の、
胞巣状増殖がみられます。色素形成のない、あるいは乏しい無色素性悪性黒色腫の場合、HE染色のみでは診断が困難なことがあり、Fontana-Masson染色、S-100タンパク、
NSEおよび抗メラノーマ抗体であるHMB-45、Melan-A、抗チロシナーゼ抗体を用いた
免疫組織染色、あるいは電子顕微鏡的にメラニン前小体の存在確認などが参考となります。
 治療は外科的切除が主体となるが、化学療法や免疫療法、放射線治療が併用されます。口腔領域の悪性黒色腫では、解剖学的特徴から皮膚のものと同じ基準で三次元的切除を行うことは困難なことが多いです。
硬口蓋や上顎歯肉に原発巣がある場合、鼻腔底、上顎洞底を含めて、口蓋板、上顎骨を可及的広範囲に切除します。
 悪性黒色腫は初期よりリンパ行性あるいは血行性に転移をきたすので、臨床的に頸部転移のある場合には頸部郭清を行います。
また、遠隔転移も20%以上の頻度で起こり、多くは治療開始後2年以内に肺、骨、皮膚、肝臓などに転移し、予後はきわめて不良です。
 悪性黒色腫に対する化学療法としては、DTIC、ACNU、VCR 3剤併用によるDAV療法が一般的に行われています。
さらにOK-432、インターフェロンβなどの免疫療法を併用することにより30~40%の効果が得られています。

お口の中で気になることがあれば是非タニダ歯科医院にご相談ください。

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