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2020年4月30日

エナメル質形成不全 Ⅱ

こんにちは、歯科医師の武田です。
「エナメル質形成不全」について数回にわけて
お話しさせていただいております。
どうぞよろしくお願いします。

◆ エナメル質形成不全

 エナメル質形成不全は、歯の成長段階である添加期
(エナメル質の基質タンパク質を分泌している時期)
および石灰化期(エナメル質の基質タンパク質を分解し
石灰化が進行している時期)に障害を受けた結果起こる疾患です。

1. 全身的な原因
① 母体への障害
栄養失調、重度の代謝障害などが原因
② 栄養障害
カルシウムやリン、ビタミンDなどの欠乏が原因
③ 発熱
乳幼児期の高熱や発疹性疾患が原因
④ 内分泌異常
副甲状腺機能低下症などが原因
⑤ 感染
先天性梅毒、風疹などが原因
⑥ 早産
代謝障害、低酸素症、栄養障害、
血漿カルシウム低下などが原因
⑦ 歯のフッ素症(班状歯)
    歯が形成される期間中にフッ素化合物を過剰に含む
飲料水を摂取することによって起こり、
限られた地域で現れることが多く、
地域性の慢性エナメル質形成不全です。
歯冠の表面の白濁がみられる歯の石灰化の異常ですが、
小孔状に一部のエナメル質が欠損することがあります。 
また萌出後に外来色素の沈着が認められることもあります。


2.局所的な原因
  ① 炎症
    乳歯の根尖性歯周炎あるいはそれに随伴する
慢性化膿性顎骨炎に罹患した場合に、
この先行乳歯直下で形成中の後継永久歯に炎症が
波及してエナメル質形成不全が起こることがあります。
これをTurner歯といいます。Turner歯はエナメル質の
一部が限局性に変色あるいは軽度に実質欠損がある
ものから、形成異常を呈するものまで様々です。
多くの場合は1~2歯の小臼歯に限局し、
左右対称に認められることはありません。

② 外傷
  乳歯が外傷を受け、その障害が波及することによって
後続永久歯にエナメル質形成不全が起こることがあります。
炎症が原因の場合と同様に、症状は局所の変色程度の
軽症なものから形態異常を呈する重症なものまで様々です。

③ 放射線
  歯の形成期に多量の放射線を浴びることが原因です。
  永久歯の成長期に放射線治療を受けると歯根の形成異常や
歯の矮小化とともにエナメル質形成不全を起こすことがあります。

3.原因不明なもの
MIH(Molar Incisor Hypomineralization)の原因は確定していません。
20200430 yakeda 1.jpg
◆ MIH(Molar Incisor Hypomineralization)

  MIHは「1本以上の第一大臼歯が罹患し、切歯も罹患する
ことが多い形成不全」と定義されています。わかりやすく言えば
「第一大臼歯と切歯に限局して発症するエナメル質形成不全で、
重篤な場合は象牙質におよぶこともある」ということです。

 発症した歯に認められる症状は変色や実質欠損が主ですが
著しい知覚過敏を示すこともあります。
1本の歯に占める罹患領域はまちまちであり、対測同名歯と比較
しても全く異なることが多いので、エナメル質形成不全の罹患部位も
重症度も左右非対称です。複数歯に発症するエナメル質形成不全は
対側同名歯に現れる症状が似ている場合が多く、MIHがこれまでの
エナメル質形成不全と区別されているもう一つの特徴です。
また、萌出直後は実質欠損のない変色歯であったものが、
のちに歯冠破折を起こすこともあります。

歯の健康、美しさを保つには、
定期的なクリーニングがとても大切です
ぜひタニダ歯科クリニックで定期健診を。
ご来院お待ちしております。

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