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2020年5月14日

こんにちは。訪問歯科医師の村山です。
前回、歯の構造についてご説明しましたが、
今回は歯の意味や機能についても紹介していきましょう。
「歯の定義」
生物の歯は発生的に異なる2種類の歯に区分することができます。
・真歯(しんし):中胚葉から形成された象牙質の表面を
外胚葉が形成するエナメル質で覆った歯。
・角質歯(かくしつし):外胚葉のみから形成されたもの。
形や存在部位、機能が類似した歯がオタマジャクシやカタツムリに存在し、
これらの動物の歯は皮膚からできる爪や角と同様のキチン質という物質を含む。
中胚葉や外胚葉とは歯ができる際に関与する重要な細胞群の名称のことです。

真歯は象牙質の表面をエナメル質とセメント質で覆われ内部に歯髄を
入れる空洞が存在しますが、動物によってはエナメル質、
セメント質が欠如している歯も存在します。
そこで真歯の定義として、中胚葉から形成された象牙質を持ち、
内部に歯髄を入れる空洞のある歯ということになります。
哺乳類に限定すれば、歯は歯髄組織を内部に入れた外側をエナメル質、
象牙質、セメント質で包んだ消化器官であり、食物をかみ切ったり、
すりつぶしたり、唾液を混ぜる物理的消化を担う咀嚼器官ということになります。

「歯の機能」
形によってさらに歯の呼び方が変わります。
・同形歯(どうけいし):歯の形が同じもの。
・異形歯(いけいし):歯の形があごの部位によって異なるもの。

歯の主な機能は摂餌です。魚類や爬虫類の歯は獲物を捕らえるための器官であり、
口の入り口に並んだ歯の先はのどへと向きます。
このため飲み込んだ食餌はのど方向のみに動ける様になっており、
丸のみにすることとなります。
魚類でも貝類を主に捕食するエイなどでは砕く能力を持つように
敷石状に歯が配列します。これが同形歯です。
一方、哺乳動物では前方の歯は獲物を捕らえたりかみ切る機能をもち、
後方の歯がかみ砕いたりすりつぶす働きをして異形歯を持つことになります。
→図①
肉食動物(例:イヌ)
肉食動物では前方の歯は獲物を捕獲するために強大で尖っており、
後方の歯は肉を引き裂いたり骨をかみ砕きのどを通過する大きさに
細分しなければならないため、鋭い尖った歯(裂歯)をもちます。
→図②
草食動物(例:ウマ)
草食動物では前方の歯は草を切り取るのに適したノミのような形をしており、
後方の歯は草を十分にすりつぶし唾液と混ぜ合わせるために歯の表面に
多数のしわがある石臼のような形をしています。
ヒトやサル、ブタ等の雑食動物ではいずれの機能も行える歯の形をしています。

歯の働きはこれらの機能以外に動物によっては闘争の武器として使用され、
またイノシシ、ゾウ、ブタ等では食餌を掘り起こす道具となり、
さらにヒトでは発音を正しくするための重要な役割を担っています。
そして何よりヒトは微笑した時にチラッと白い歯がのぞけば
美しく感じる審美的な要素も持ちます(明眸皓歯)。
これだけ多くの機能がある「歯」。
ぜひ大切にしていきましょう。

図①
20200514 murayama 1.jpeg

図②
20200514 murayama 2.jpeg

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