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2020年6月11日

こんにちは。歯科医師の法貴です。
緊急事態宣言がついに解除されました、
まだまだ気を引き締めて生活していきましょう。
今回は口腔白板症についてです。
口腔白板症とは「口腔粘膜に生じた摩擦によって
除去できない白色の板状あるいは斑状の角化性病変で、
臨床的あるいは病理組織学的に他のいかなる疾患にも分類されないような白斑」
と定義されています。
しかし、病理組織学的な上皮異形成の有無に関係なく用いられる臨床的病名であるので、生検による病組織検査が必要です。
 口腔白板症は前癌病変であると考えられていますが、
その癌化率は4.4~17.5%と報告されています。
特に、舌縁、舌下面、口腔底に発生した白板症で、疣状あるいは腫瘤状の病変や潰瘍、
凹凸不整のひび割れが存在するとき口腔扁平上皮癌に進展する確率が高く、
上皮内癌を発生している場合があります。
 様々な病態を示す口腔白板症に対し、臨床的な病態に分類する試みがされています。
たとえば、均一型と不均一型に分け、均一型はさらに平坦型、波型、しわ型などがあり、不均一型は疣贅型、結節型、潰瘍型、紅斑混在型に分類されます。
不均一型は均一型よりも一般的に癌化しやすいです。
 口腔白板症の真の病因は明らかにされていません。
誘因としては、局所に継続的に作用する物理的、化学的刺激、たとえばたばこ。
アルコール飲料、刺激性食品、不適合補綴物、歯あるいはパイプ喫煙による舌唇刺激、
全身的には貧血、ビタミンAやB複合体の欠乏、低アルブミン血症、高脂血症、糖尿病、ホルモン失調などがあげられています。
 口腔白板症は高齢者に好発し、50~70歳代に多く、
性別では男性に多い傾向にあります。
発生部位は頬粘膜、舌、歯肉、顎堤粘膜、口腔底、口蓋に多く見られます。

20200611 houki1.jpg

 口腔白板症の診断には、生検による組織検査が必要です。
口腔白板症の病理組織像は多彩です。とくに、癌化との関連性において、
上皮異形成の程度の病理組織学的診断は重要です。上皮異形成は高度、中等度、
軽度に分類されており、高度上皮異形成を示す口腔白板症の癌化率は高いです。
臨床的には、扁平苔癬、慢性肥厚性カンジダ症、扁平上皮癌との鑑別診断が必要です。
 治療法としては、まず誘因と考えられるものがあれば除去し、経過観察します。
広範囲に存在したり、多発性であったり、
結節状や斑点状で上皮異形成が疑われる場合は生検を行います。
中等度~高度異形成と診断された場合は基本的には粘膜の外科的切除を行います。
凍結療法やレーザー治療が行われることもあります。
お口の事で気になることがあれば何でも相談してください。

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