«  2020年9月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

« 睡眠歯科について | メイン | 「入れ歯の歴史〜世界に先駆けていた?日本の技術〜」 »

2020年9月10日

こんにちは。
歯科医師の今泉です。
日本の昔の人は、歯磨きをどうしていたんだろうとよく考えることがあります。
最近では研究が進み、
江戸時代の食べ物や歯磨きについて少しずつ解明されているようです。
以下は江戸時代に歯ブラシのような


「房楊枝(ふさようじ)」の写真です。

20200910imaizumi1.jpg

そこで興味深い記事がありましたので紹介させて頂きます。
小中学生向けニュース月刊誌「ジュニアエラ」7月号の記事を紹介させて頂きます。

江戸時代の人骨の歯に残っていた「歯石」からDNAを取り出して、
当時、どんなものが食べられていたのかが分かりました。
昔の人々の食生活を解き明かすのに役立ちそうですね。

 にぎりずし、天ぷら、うなぎの蒲焼きなどが
江戸時代の庶民の人気料理だったことは、浮世絵や書物などで知られています。
しかし、実際にどんな食材を食べていたのか、科学的に分析されたことは、
これまでありませんでした。

 そこで琉球大学や東京大学などの研究チームが、
発掘された人骨の歯についた「歯石」を削り取って分析し、
食べられていた野菜などの種類を明らかにした。
調べたのは深川(現在の東京都江東区)から発掘された
江戸時代後期の町人の骨13体の歯で、内訳は成人男性6人、成人女性7人だ。

 歯石というのは、唾液に含まれるカルシウムや口の中の細菌などが
歯についてかたまったもの。
子どもの歯にはあまりつかないが、大人では、
ていねいに磨いている人の歯にもこびりつく。
最近の研究で、歯石からは、食べた野菜や果物、
肉や魚のDNAが見つかることがわかってきた。
DNAは生物の種ごとに異なるので、
今回、研究チームは歯石から取り出したDNAの違いを読み取って、
野菜などの種類を割り出したのだ。

 DNAからわかった野菜の種類は、イネ(米)、大根、ニンジン、
カボチャ、栗、シソ、ネギ、スイカなどだ。
ということは、江戸時代の人々も私たちと同じ野菜を食べていたのだろうか? 
それらは今の野菜と同じものなのだろうか? 
琉球大学の澤藤りかい研究員(現・総合研究大学院大学の特別研究員)
に聞いてみると、「今回調べてわかったのは植物の種類で、品種まではわかりません。
たとえば大根といっても、色や形、味などが品種によって少しずつ違います。
江戸時代の品種が今と同じとは限りませんが、描かれた大根の絵は、
誰が見ても大根とわかります。
だから、今と同じような大根を食べていた可能性が高いと思います」とのこと。
 今回わかったもののなかに「レタス」も含まれていたが、
おやっと思う人がいるかもしれない。
レタスは明治以降に日本に入ってきた野菜として知られ、
洋風サラダとして食べることが多い。
江戸時代の「レタス」の仲間は「チシャ」と呼ばれ、
現在、私たちが食べている品種とは別のカキヂシャだと考えられる。

 ほかにも、見慣れない「フタバガキ科、生薬(龍脳)」も食べていたようだ。
これは何だろう?

「フタバガキは、マレーシアなどの熱帯に生える木です。
私も最初は、どうして歯石に含まれるのだろうと思って、
江戸時代の文献を調べてみました。
すると、フタバガキ科の植物からとれる『龍脳』という樹脂が、
歯磨き粉の原料として使われていたことがわかったのです。
江戸時代に歯磨きの習慣が庶民に広まっていたことは、
当時描かれた浮世絵などからも知られていますが、
今回分析した歯石のDNAからも裏づけられました」

 タバコ属のDNAも見つかり、すでに喫煙の習慣が広まっていたことも裏づけられた。このように、歯石の分析からは、当時、それぞれの人が食べていたものだけでなく、
その時代の習慣や文化までも探ることができると澤藤さんは言う。

 今回、歯石に含まれるDNAからわかったのは植物ばかりだった。
肉や魚など動物のDNAが含まれていないのは、
歯石には同じ動物であるヒトのDNAがもっとも多く含まれているため、
この研究で用いた方法ではヒトのDNAしか発見できなかったからだという。
今後ほかの動物のDNAだけを標的とした方法で調べれば、
どんな肉や魚が食べられていたかもわかるはずだという。

 澤藤さんは、今後の研究を次のように思い描いている。

「歯石からわかる食べ物の種類も大事ですが、
住んでいる地域や身分で食べ物がどのように違っているかを
明らかにする研究にも力を入れています。
さらに鎌倉時代、平安時代、縄文時代などの人々の歯石も
調べていきたいと思っています」

我々歯科医や衛生士にとって
たまると歯周病の原因になる厄介者の歯石。
しかし、その歯石で
からこれまで謎に包まれていた大昔の人の食や
生活習慣の歴史が解明できるなんて、ワクワクしますね。
さらなる分析で、どんな事実が明らかになるか、今から楽しみです。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
https://www.tanidashika.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/4500

Categories

Powered by
本サイトにて表現されるものすべての著作権は、当クリニックが保有もしくは管理しております。本サイトに接続した方は、著作権法で定める非営利目的で使用する場合に限り、当クリニックの著作権表示を付すことを条件に、これを複製することができます。
タニダ歯科医院

医療法人社団
タニダ歯科医院

当院の勤務医が書いているブログです。笑顔になれる内容がいっぱいで、当院をもっと身近に感じることができます

院長ブログ

新スタッフブログ