2022年8月:タニダ歯科医院ブログ

タニダ歯科医院ブログ

 

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

歯を守るための力のコントロール Ⅸ

こんにちは、歯科医師の武田です。

「歯を守るための力のコントロール」について数回にわけて

お話しさせていただいております。

どうぞよろしくお願いします。

 

◆ 主機能部位

 

食物を粉砕・細分化して嚥下可能な食塊を形成する一連の

咀嚼運動のなかで、咬合面は特に食物粉砕時に重要な役割を

演じている。この食物の粉砕が歯列上のどこで、どのように

行われているのかを知ることは機能的な咬合面形態を追求する

ための第一歩である。

そこで、歯列上での食物の粉砕部位を明らかにするために、

さまざまな試験食品で検討したところ、噛みしめ部位は

繰り返し試行しても1カ所に集中することが多く、この部位は

食物を噛みやすく、咀嚼時には中心的な役割を果たしているで

あろうと考えられ「主機能部位」とよばれる。主機能部位は

嗜好側(習慣性咀嚼側)とは違って、その顎側で最も噛みやすい

部位という意味から左右両側に求められる。

 

◆ 主機能部位の歯列内での分布

 

主機能部位の分布状況を調査した結果、

主機能部位は全被験側の67%で1カ所に集中し、

その部位は近遠心的には上下顎第一大臼歯間が55%と最も多く、

頬舌的には上顎臼歯の口蓋側咬頭内斜面と下顎臼歯の頬側咬頭内斜面

が88%と最も多かった。すなわち、主機能部位の多くが第一大臼歯

の機能咬頭間に存在していたということになる。

この要因として、ヒトの咬合の成立過程で、第一大臼歯の萌出後に

始まる乳歯から永久歯への交換期に、第一大臼歯には孤軍奮闘しながら

咀嚼機能の大半を担う期間があって、このときに獲得した主機能部位を

第一大臼歯が後方歯の萌出後も長年にわたって維持し続けた結果と考え

られる。また主機能部位が第一大臼歯以外の部位となることの要因

を考察すると、第一大臼歯の機能咬頭間の緊密な咬合が欠如していた。

 

 

 

乳臼歯の脱落によって第一大臼歯が咀嚼機能の大半を担う期間がある。

 

◆ 食片圧入と主機能部位の移動

 

食片圧入を主訴とする症例のなかには、従来からその原因として

あげられてきた歯間部にかかわる問題点がみあたらない症例がある

そのような症例の主機能部位を診査すると、第一大臼歯部での

咬頭嵌合位における緊密な咬合が欠如し、主機能部位がより緊密に

咬合する部位を求めて歯間部となり食片圧入を惹起したケースが

みられる。そこで食片圧入部とは直接にかかわりのない、従来は

食片圧入の原因とはされていなかった第一大臼歯部の機能咬頭

内斜面に緊密な咬合を回復したところ、主機能部は改善部に移動し

食片圧入は起こらなくなった。また多くの症例における食片圧入

改善時の主機能部位の移動量の平均は5mm前後で、この1咬頭

相当のわずかな主機能部位の移動で食片圧入が防げたことは、

咀嚼時には主機能部位が常に中心的役割をもつことを示唆する。

 

◆ 主機能部位と咬合接触

 

食片圧入の改善症例において咬合関係改善当日に起こっている

ことから、成人における主機能部位は、咀嚼を繰り返すうちに

噛みやすい部位を探し求めた結果として獲得されるものではなく、

咬頭嵌合位での噛みしめ時の咬合接触による咬合力の変化に対して

歯根膜受容器などが敏感に瞬時に反応して定まってくるものと

考えられる。第一大臼歯が主機能部位となるためには、まず、

主機能部位にふさわしい部位であることを顎口腔系に伝えるため

の適切な咬合接触が必要となる。これは噛みしめ時に咬合平面に

垂直な方向へ咬合力が加わるような咬合接触で通常では直径3mm

程度の範囲に保持する。

咀嚼効率を優先すれば、緊密な咬合は広い面積でしっかりと咬合

していることが望ましいが、第一大臼歯部の負担能力に不安がある

場合には、咀嚼効率を犠牲にしても、咬頭頂付近のややなだらかな

斜面に狭い面積で緊密な咬合を付与し、考え得る障害を回避する。

 

 

 

歯の健康、美しさを保つには、

定期的なクリーニングがとても大切です

ぜひタニダ歯科クリニックで定期健診を。

ご来院お待ちしております。


「先生、痛いのはそこじゃないんです」は勘違い?

 

こんにちは。院長の谷田です。
日本の夏といえば
やはりお祭りや花火といった風物詩ですね。

 

その花火が、
実はヨーロッパ生まれということは
ご存じでしょうか?

 

中国で発明された火薬がヨーロッパに渡り、

来日していた英国人によって徳川家康に披露された、
というのが、日本における花火の発祥のようです。

 

日本の風物詩というイメージが強い花火ですが、
その生まれが海外というのは少し意外かもしれませんね。

 

 

ところで、「歯の治療に関する意外」 といえば
「痛い!と思っていた歯が実は別の歯だった」
ということが珍しくありません。

 

 

「自分の身体のことは
自分が一番よくわかる」

 

と言う方もいらっしゃいますが、
実は人間の身体は勘違いを起こしやすいのです。

 

 

では、なぜそうした「勘違い」を
起こしてしまうのでしょうか?

 

 

 

 

◆「歯の痛み」の通り道『三叉神経』

 

「歯の痛み」を脳に伝える役割は、
顔の左右にある
『三叉神経(さんさしんけい)』
という「脳神経」が担っています。

 

 

 

脳から伸びた三叉神経は、
おでこから頬、あごのあたりまで、
大きく分けて3つのエリアに分かれて繋がっており、

顔に「どんなものが触れた」か、
それが「冷たい」か「温かい」か、

といった、
「顔の感覚」を脳に伝える働き
をしています。

 

 

そして、この三叉神経はお口の中にも繋がっているため、
歯の痛みもこの神経を通じて脳に届きます。

 

 

 

 

◆間違えやすいワケ

 

とある実験では、歯に触れて
「いま、どの歯に触れたか」
という質問をしてみたところ、
奥歯に近づくにつれて正解率が下がった、
という結果があります。

 

 

これは、お口などに繋がっている三叉神経が、
脳に近づくにつれて一本の神経になるためです。

 

 

「痛み」をはじめ、「歯に生じた感覚」は信号となり、
三叉神経を通して脳まで伝わります。

 

しかし、
その『信号』が
『脳に続く一本道』に到達した際、

「お口の辺り」から来たのはわかるけど、
細かい場所までは覚えていない状態

になってしまうことがあります。

これが、『痛みの勘違いの正体』です。

 

 

 

「歯の痛みの勘違い」で特に多いのが、
痛いと思っていた隣の歯が原因だった」
というケースです。

 

また、隣り合った歯だけではなく、
「上の歯が痛いと思ったら下の歯が原因だった」
という場合や、さらには

「歯だと思ったら、鼻の炎症が原因だった」
「目の周りの神経が原因だった」など、
一見するとお口から遠い場所でも
痛みの勘違いが発生することもあります。

 

 

このように「痛みの原因の特定」
皆さんご自身では非常に困難なこともありますので、
何か痛みを感じたら早めに受診してください。

 

 

 

 

 

また、痛みの勘違いにより
「痛くないところを削られた!」
と思い込んでしまう方がまれにいらっしゃいますが
そのようなことは、まずあり得ません。

 

 

ご不安な場合は、遠慮せずにご質問いただければ
必ずお答えさせていただきます
ので、
いつでもお声がけください。

 

 

そして、日頃から検診などを受けて、
削らなくても済むように
歯を大切にしてくださいね!

 

 

 

タニダ歯科医院
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