「歯を守るための力のコントロール Ⅲ」

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の歯医者「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

「歯を守るための力のコントロール Ⅲ」

こんにちは、歯科医師の武田です。

歯を守るための力のコントロール」について数回にわけて

お話しさせていただいております。

どうぞよろしくお願いします。

 

◆ 仮歯の概念

 

 仮歯にはプロビジョナルレストレーションProvisional Restoration

と、テンポラリーレストレーションTemporary Restoration)があるが

意味は全く異なる。どちらも辞書では「暫間的な」という和訳がされるが、

その内容には大きな差がある。Temporaryとは、単に「一時的な、臨時の」

という意味で応急的処置の意味合いが強い。しかしProvisionalには、

Pro=「前もって」とVision=「視覚的観察」という意味を含む。

プロビジョナルレストレーションとは、最終補綴物に移行する前に、

最終補綴物に与えられる機能と形態が、歯周治療・咬合治療・予防治療

そして生理的・審美的などの様々な側面から口腔内に適応するかどうかを

観察し、再考察を行い、最終補綴物に反映していくための修復物である。

言い方を変えると、プロビジョナルレストレーションとは、材質的には

レジンを用いるが、機能と形態は最終補綴物と同等のものが与えられた

治療用修復物である。

 

◆ テンポラリーレストレーションとしての役割

 

 暫間補綴物としての最低限の機能と役割には以下のものがある。

① 歯髄、歯質の保護

② カリエスコントロール

③ 歯の移動の防止

④ 咀嚼機能の回復

⑤ 発音機能の回復

⑥ 対合歯の挺出防止

⑦ 動揺歯の固定

 

◆ プロビジョナルレストレーションとしての役割

 

 その形態を軸面と咬合面にわけて具体的な役割がある。

軸面は歯周治療の側面においての役割、

咬合面は咬合治療の側面における役割をそれぞれ担う。

また、その他の役割として、ラボサイドへの情報の伝達、

矯正時のトゥースサイズのコントロールとしての役割をもつ。

特にラボサイドへの情報伝達はクロスマウントテクニック

を用いることによりプロビジョナルレストレーションにて

確立された形態を、最終補綴物に反映することが可能となる。

 

歯周治療の側面においての役割

① 歯周外科時のアクセスコントロール

② 歯周外科時のサージカルガイドとして

③ サブジンジバルカントゥアのマネージメント

④ ポンティック基底面のティッシュマネージメント

⑤ インプラントにおけるティッシュマネージメント

⑥ 歯周組織の健康維持と評価

⑦ 清掃性の環境改善と評価

 

咬合治療の側面においての役割

① 咬合の安定と改善(静的・動的咬合)

② 支台歯の予後の判定

③ スプリンティングの範囲とデザインの決定

④ 支台歯形成の削除量の指標

⑤ 咬合採得の指標

⑥ 審美性の確立

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆ プロビジョナルレストレーションでパラファンクション判定

 

 臼歯部においてはバーティカルストップによる垂直咬合圧のみを

与え、前歯部のアンテリアガイダンスによる側方圧のコントロール

により、歯の動揺度の環境が改善維持される。それでもなお動揺度

の増加が認められる場合には、パラファンクションによる側方圧の

関与を疑う。支台歯のプレパレーションの軸面および咬合面の削除量

など十分な保持形態、抵抗形態をとりリテンション不足でないにも

かかわらずプロビジョナルレストレーションのウォッシュアウト

による支台歯からの脱離や破折が繰り返し起こる場合、

パラファンクションが原因となっていることが多い。

まず歯牙やプロビジョナルの咬耗とファセットがないか診査し、

場合によってはプロビジョナルの上からプロテクションスプリント

(ナイトガード)を装着し、そのスプリント上でのファセットや

咬耗を診査する。あまりにもパラファンクションが強いと診断した

場合には、最終補綴物の咬合面マテリアルにポーセレンを使用する

ことを断念しゴールドを用いなければならない。またこの場合は

最終補綴物を装着したとしても歯牙歯周組織をパラファンクション

から保護するために、プロテクションスプリント(ナイトガード)

の装着は必須となる。

Guaranteeでも定期健診と共にスプリント装着が義務となる。

 

 

歯の健康、美しさを保つには、

定期的なクリーニングがとても大切です

ぜひタニダ歯科クリニックで定期健診を。

ご来院お待ちしております。

 

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