西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

唾液①

こんにちは、歯科医師の豊原です。

春の陽射しが暖かい気持ちの良い日が続きますね。

この春、ご入学あるいは新社会人になられる皆様、おめでとうございます。

もう新生活が始まっていらっしゃることでしょう!

新しい生活に緊張したり、ワクワクしたり、

皆それぞれ期待と不安がお有りだと思いますが、

そういった緊張や不安を逆に楽しむくらいの軽い気持ちで、

新たなステージへ進んでいってください。

何事も力を抜いて自分らしくが一番だと思います。

さて、今回は唾液の働きについて書きたいと思います。

唾液は普段は意識して過ごす事はないと思いますが、

実はすごく大事な消化液であり潤滑液なんです。

しっかり噛むことで食べやすくなるのは、

食べ物がすりつぶされてやわらかくなるからです。

ここで重要な役割をするのが唾液です。

唾液によってやわらかくなった食物は嚥下しやすく、

またその後の器官での消化の手助けにもなります。

普段は無意識に飲み込んでいますが、唾液は1日トータルでは1~1.5ℓ分泌されています。

口の中に常に1.5~3ml 存在しているといわれ、

一般に高齢になると分泌量が減少します。

パンやせんべい、芋類など、パサつくものが食べにくいと感じるようになると、

唾液分泌量が減少している可能性があります。

食べ物を噛むときに口の中の唾液が少ないと、食べ物がまとまりにくく、

噛み砕いたものを飲み込みやすい状態にまとめることができません。

食べ物の味わいにも影響します。

まとまっていないパサパサしたものは食べづらく、

誤って気管に入ってしまうと窒息の原因になることもあります。

そこでしっかり噛むことで口腔筋が刺激されて、耳下腺や顎下腺、

舌下腺といった大唾液腺から唾液が流出されます。奥歯でしっかり噛めてないと、

思うように唾液腺が刺激されず唾液の流出量が減少します。

また、基礎疾患で服用している薬の副作用の中に唾液減少を来たすものがあり、

高齢で唾液腺が萎縮してくることでの唾液減少に加え、

噛めて唾液の分泌を促すことにつながります。

薬の副作用による口腔乾燥についてはかかりつけ医や薬剤師に相談することで、

薬を変更してもらえるかもしれませんので、

心当たりのある方は一度相談してみると良いかもしれません。

次回もまた唾液について書きますね。

新型コロナウイルスの変異型が兵庫県でも増えてきています。

どうぞ、お気をつけください。

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