口腔機能発達不全について

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

口腔機能発達不全について

こんにちは!歯科医師の法貴です。

桜もちらほらと咲き始め春が近づいてきていますね。

これから新生活が始まる方も多いかと思いますが

体調管理はしっかりしてよいスタートきれるようにしてください!

 

今回は口腔機能発達不全症についてお話ししたいと思います。

健全な口腔機能は、他の身体機能と同様、

乳幼児期に大部分の基本的な機能を獲得します。

この時期の機能の獲得を阻害する因子を早期に発見して除去することは、

健全な歯並び、噛み合わせ及び

顎顔面部の形態的成長と口腔機能の発達に必要不可欠です。

口腔機能の発達を阻害する4つの因子

(虫歯 口腔習癖 構音機能と舌小隊の異常

離乳から咀嚼機能獲得の過程における問題)についてお話しします。

虫歯は離乳完了後も母乳の授乳や哺乳瓶の使用が継続している場合には、

上の前歯に広範囲の虫歯が発生し、その後子供の奥歯にも波及します。

子供の前歯の歯の崩壊は、前歯による咬断や構音機能獲得の障害になります。

子供の奥歯の歯の崩壊をともなう重症の虫歯は、

奥歯の噛み合わせの関係の喪失や痛みによる偏咀嚼や、

固い食品を避けるような偏食の原因となるため、

早期の対応が必要になります。

次に口腔習癖についてです。

安静時に口唇を閉鎖した状態では、

上下顎の歯並びに対して舌は内側から、

また唇の筋肉及び頬の筋肉などの口腔周囲の筋肉は

外側から緩やかに圧力を加えています。

成長期においては、内外の筋肉の圧力の均衡したスペースに

歯が萌出し配列することにより、

歯列や歯茎の形態、さらに噛み合わせの状態が決定します。

指しゃぶりに代表されるような小児の口腔習癖は、

歯並びや顎の骨の成長方向に重大な影響を及ぼす

口腔周囲の筋肉の力学的バランスを見出す最大の因子となります。
口呼吸には鼻性口呼吸、歯性口呼吸、習慣性口呼吸があります。

鼻性口呼吸は鼻疾患による鼻閉が原因です。

歯性口呼吸は歯並び、噛み合わせの異常により口唇閉鎖が困難な状態です。
小児期で早期に対応が必要な口呼吸は、鼻閉や歯並び、

噛み合わせの異常を伴わない習慣性口呼吸です。
習慣性口呼吸は、放置すれば歯並びや顎の骨の成長方向に影響するため、

骨格性不正咬合の原因にもなります。

何かわからないことがあればいつでもタニダ歯科医院に来院してください。