ハミガキ材について

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

ハミガキ材について

こんにちは、歯科医師の西田です。

 

厳しい残暑が続きますが、

皆さまお変わりはないでしょうか?

 

先頃、訪問先で、

お勧めのハミガキ材はないか、

とのご質問を受けましたので、

今日はこれをテーマに話を進めて行こうと思います。

 

ハミガキ材には、

歯みがき粉、液体ハミガキ、洗口液の3種類があります。

 

まず、歯みがき粉と液体ハミガキについてお伝えします。

上記2つは、歯磨きの開始前に使用します。

(洗口液は歯磨き後に使用するもので、

使用目的が上の2つとちょっと異なります。)

 

 

含まれる成分は研磨剤や発泡剤、

アルコール・IPMP・CPCなどの殺菌成分、

フッ素など、製品により様々です。

研磨剤は、

クリーム状の歯みがき粉に含まれることが多く、

ジェル状の歯みがき粉や液体ハミガキには含まれません。

研磨剤は、

歯の表面の着色を容易に落としますが、

歯面を傷つけることもあります。

歯や歯茎を優しくケアしたい方には

研磨剤を含まないものがお勧めです。

また、虫歯の予防をしたい方には

フッ素入りのものをお勧めします。

殺菌効果を期待したい方には、

アルコールやCPC配合のものがよいでしょう。

ただし、唾液の少ない方や粘膜の敏感な方には

アルコールは刺激が強いため、お勧めしません。

プラークの生成阻害を目的にするのなら

塩化ベンゼトニウム配合のものを、

プラークを軟化させるのなら

IPMP配合のものがお勧めです。

(塩化ベンゼトニウムとIPMPは殺菌力がやや弱めです。)

 

次ぎに、

洗口液と液体ハミガキについてお伝えします。

 

 

洗口液と液体ハミガキは使うタイミングが違うので、

用途がちょっと違います。

液体ハミガキは、歯磨き前に使用し、

歯磨き後は水ですすぐ必要はありませんが、

気になるならばすすいでも問題ありません。

洗口液は、歯磨き後に使用するもので、

適量をお口に含んで20~30秒間すすぐと、

ミクロの汚れやネバネバを洗い流してくれます。

洗口液は磨き残し対策として、

日常の歯磨き後の仕上げとして使いましょう。

一見するだけでは

見分けにくい洗口液と液体ハミガキですが、

購入する際は

パッケージの裏面をしっかりチェックして見分けましょう。

洗口液なら「磨いた後ですすぐ」、

液体ハミガキなら「すすいだ後で磨く」など、

明記された使用法で判断がつきます。

 

購入される時は、目的にあった歯磨き材を、

パッケージの成分表や使用法を頼りに選んでください。

歯みがき粉と液体ハミガキは基本的に同じものなので、

併用するよりは、

どちらか一方を使用するようにしましょう。