「歯科金属アレルギー」について

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

「歯科金属アレルギー」について

こんにちは、歯科医師の久貝です。

 

急に寒くなったり、温かくなったり

 

まだまだ寒暖のコントロールが難しい季節ですが、

 

皆さん風邪は引いていませんか?

 

まぁ、僕はしっかりと風邪を引いてしまいましたが・・・

 

その寒さ以外にも、そろそろ出てきているのが「花粉症」

 

アレルギーを持っている方々には憂鬱な季節になってきましたね

 

そうそう、先月の事ですが

当医院へこのような患者様がやってまいりました

 

 

 

「金属アレルギーかもしれないから、見てほしい。」

 

皆さん「金属アレルギー」って聞いた事ありますか?

 

歯科治療によって引き起こされるアレルギーを

「歯科金属アレルギー」といいます。

 

口内の金属は唾液などの影響を受けて成分が溶け出すことがあり、

これがアレルギー源になる場合があります。

アレルゲンの許容範囲は人によって異なり、

「一生涯にわたって金属アレルギーを発症しない人」もいれば、

「治療から間もなくして金属アレルギーを発症する人」もいます。

原因としては、治療に使用されている金属にあると言われています。

虫歯治療をする場合などに使われる銀歯には、

 

金や銀、鉛などが原料で作られる「パラジウム合金」が使われています。

 

これが唾液によって溶け出し、皮膚が成分を吸収することにより、

 

金属アレルギーを発症する場合があるのです。

 

それでは、その歯科治療で使用されている金属の成分として、

どのような金属があるのかを見ていきましょう。

 

<歯科金属アレルギーを引き起こす代表的な金属>

・過去の歯科用金属に使われていたもの

  ニッケル、コバルト、水銀、クロムなど

・現在の歯科用金属に使われているもの

  金、銀、プラチナ、パラジウム、銅、亜鉛、鉛、スズ、

  鉄、インジウム、イリジウム、レニウム、ゲルマニウムなど

・歯科用金属ワイヤーに使われているもの

  ニッケル、コバルト、クロム、モリブデン、タングステン、マンガンなど

保険治療の詰め物に使われるパラジウム合金にも多くの金属が含まれています。

歯科金属アレルギーで厄介な点は、発症に気づきにくいことです。

金属製のアクセサリーによるアレルギー反応は、

肌が変色するなどの症状が見られるためすぐにわかります。

しかし歯科金属アレルギーの症状は目立ちにくく、

歯科治療を受けた数年~数十年後に発症することもあるため、

体調不良の原因が歯科金属アレルギーであると

特定するのは困難といわざるを得ません。

 

 

そのアレルギーにて引き起こされる症状が接触性皮膚炎」です

 

接触性皮膚炎として起こる代表的なトラブルの例が口内炎です。

 

原理としてはアクセサリーを身に付けたときに起こるアレルギー反応と同じで、

 

金属が直接触れた箇所に炎症が起こります。

 

慢性的に口内炎や舌炎ができることが多い場合は、

歯科金属アレルギーを疑いましょう。

 

症状が口腔内に留まらず全身に広がると

全身性金属皮膚炎(全身金属アレルギー)となります。

代表的なものに「アトピー性皮膚炎」や「掌蹠膿疱症」「湿疹」などがあります。

 

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は手のひらや足の裏に

水ぶくれができる病気で、口腔内のトラブルとは無関係に思える場所に

症状が出ることもあるため注意しましょう。

 

もしも「あれ、自分も何か怪しいなぁ・・・」と思うことがあれば、

皮膚科にてのパッチテストも原因究明のためには必要かと思います。

 

何から始めたら良いのか、何を疑ったら良いのか分からない場合は

 

タニダ歯科医院を訪ねていただければスタッフ一同、

患者様の不安が解消できるように誠心誠意 対処させて頂きます。