歯を守れば脳も守れる!認知症対策はお口から-タニダ歯科医院|西宮・宝塚・三田の歯医者

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

歯を守れば脳も守れる!認知症対策はお口から

 

こんにちは。院長の谷田です。
今年は秋の味覚であるサンマが大漁です。

 

サンマなどの青魚に多く含まれるDHAは
認知症予防にも役立つ可能性 があるとされ、
積極的に摂りたい栄養素のひとつです。

 

実は認知症には食事や生活習慣だけでなく、
お口の健康も深く関わっていることが
わかってきています。

 

 

 

 

◆歯が減ると記憶力が落ちる?
 ~歯の本数と認知症

 

年齢を重ねると歯の本数が減り、
これにより噛む力が弱まってしまいます。

 

噛む力が弱まると、食事や体調面だけでなく、
「認知症」の発症にも影響することが
多くの研究で示されています。

 

ある研究では、65歳以上で歯がほとんど残っておらず、
入れ歯も使っていない人は、
20本以上ある人に比べて認知症のリスクが
約1.9倍も高いという結果がでています。

 

 

 

「噛む」という行為は
単に食べものを細かくするだけでなく、
あごの筋肉を動かして
脳に刺激を届ける役割も担っています。

 

歯が減ってしっかり噛めなくなると、
脳への血流や刺激が減少し、
その働きが弱くなってしまうわけです。

 

 

 

 

◆歯周病は「アルツハイマー型認知症」の
 引き金に

 

近年は歯の本数だけでなく、
歯周病も認知症に
影響を与えることがわかってきました。

 

別の研究では、歯周病の人はそうでない人と比べて、
アルツハイマー型認知症のリスクが
約1.7倍も高いと報告されています。

 

アルツハイマー型認知症は、
脳に「アミロイドβ」という
老廃物のようなものが溜まり、
記憶力や判断力が低下していく病気です。

 

実は、歯周病菌が体に入り込むと、
アミロイドβが作られやすくなり、
認知症のリスクを高めるおそれがあるのです。

 

 

 

 

 

◆歯が20本あれば割引される保険商品も!?

 

こうした研究結果は、
医療以外の分野でも活用されはじめています。

 

最近では、ある生命保険会社が
70歳以上で歯が20本以上残っていれば
保険料を割り引く、という
認知症保険の商品を発売した例もあります。

 

このように、お口の健康と
将来の健康リスクのつながりが
より一層社会でも認識されてきています。

 

 

 

 

◆「人生100年時代」の今、できること

 

「いつまでも自分らしく元気に過ごしたい」
というのは多くの人に共通した願いであり、
その実現には”お口の健康”が欠かせません。

 

歯や歯ぐきを守ることは認知症のみならず、
糖尿病や心臓疾患、脳卒中の予防にも
役立つといわれています。

 

日々のセルフケアに加え、
定期的に歯科を受診してお口の環境を整えることは、
健康寿命を延ばす第一歩です。

 

 

 

 

未来の自分、そして大切な家族のためにも、
今日からできることを一緒にはじめていきましょう。

 

 

タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
URL:https://www.tanidashika.jp/
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「早食い」チェック

こんにちは。歯科医師の岩本です。

皆さんは、食事をどのくらいの速さで終えていますか?仕事や家事に追われ、つい「早食い」になってしまう方も多いのではないでしょうか。

実は、早食いはお口の健康だけでなく、全身に様々な悪影響を及ぼすことが分かっています。

まず、かむ回数が減ることで唾液の分泌が少なくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まります。

唾液には口腔内の汚れを洗い流す自浄作用や、虫歯を作る酸を中和する働きがあるため、しっかりかむことは口腔環境の維持に欠かせません。

さらに、あまりかまないまま飲み込むと胃などの消化器官に負担がかかります。

加えて、脳が「満腹」を感じる前に食べ終わってしまうため、必要以上に食べ過ぎて肥満や生活習慣病につながることもあります。

⭐「かむ力」のセルフチェック

では、普段の食事で「自分がゆっくりよくかめているか」を確認する方法はあるのでしょうか。

おすすめなのが、スマートフォンを活用したセルフチェックです。今は健康管理アプリが多く登場していますが、今回は「おくちトレーナー」というアプリをご紹介します。

「おくちトレーナー」https://www.morson.jp/o-trainer/

 

こちらは、かむ・飲み込む・口を動かすといったお口周りの機能を楽しくトレーニングできるアプリです。

カメラで食事中の顔の動きを撮影すると、咀嚼の回数が自動的に数えられます。

確かに、かむ度にきちんとカウントされていき、なかなか面白いです。

ゲーム感覚で使えるため、子どもから大人まで取り入れやすく、食事の際のかみ方の意識づけにも役立ちます。

「よくかむ」という行為は、一見すると小さなことに思えますが、歯と口の健康、そして全身の健康を守る大切な習慣です。

まずは食事の時間を少し意識して、ゆっくり味わうことから始めましょう。そして、アプリを活用して楽しみながらチェックを続ければ、長く習慣化しやすくなります。

日々のちょっとした工夫で、未来の健康は大きく変わります。

「早飯食い」から「ゆっくりよくかむ食習慣」へ、今日から一歩踏み出してみませんか。

10月休診日情報

お口の中に出来る骨のコブ

こんにちは、歯科医師の上原です。9月に入っても暑い日が続きますね。

暑さのピークは過ぎたとはいえ、体調管理にはお気をつけください。

 

さて、お口の中で下顎の内側や上顎の中央などにコブのような硬い膨らみがある方はおられるでしょうか。

これは骨隆起といって、歯ぐきの下にある顎の骨が通常よりも過剰に成長し、隆起している状態です。

骨隆起は病気ではなく、体の自然な反応の一部で、噛む力による負荷に顎の骨が耐えられるように過成長したものです。

 

骨隆起がよく出来る部位

① 下顎の内側

② 上顎の中央

③ 上顎や下顎の頬側

 

骨隆起ができる原因

骨隆起は上記のような噛む力が強くかかる部分にできます。

発生原因は解明されていませんが、いくつかの要因が関与していると考えられています。

① 歯ぎしりや食いしばり、ストレス

人はストレスを感じると無意識のうちに食いしばったり、寝ている間に歯ぎしりをすることがあります。

歯ぎしりや食いしばりは、顎に対し過剰な力を加え骨に刺激を与える要因 となります。

この刺激が繰り返されることで、骨が厚みを増し骨隆起が形成されると考えられています。

② 環境要因や習慣

力仕事をする方やスポーツ選手などぎゅっと噛みしめたり上下の歯を長時間接触させる癖のある方、

また硬い食べ物がお好きな方も骨隆起の原因になる可能性があります。

 

骨隆起による問題

骨隆起自体は悪いものではなく、骨ですから特に問題がなければ治療の必要はありません。

しかし以下のような影響が出ている場合には適切な対処が必要です。

① 義歯の適合が悪くなる

大きな骨隆起があると義歯を装着した際にうまくフィットせず、

痛みや違和感をひきおこすことがあります。

② 粘膜が傷つく

骨隆起の表面を覆う粘膜は薄いため、硬い食べ物などの外部からの刺激により、

傷つきやすく痛みや炎症を引き起こすことがあります。

 

骨隆起の対処法

① 骨隆起自体は治療の対象ではありませんが、骨隆起によって義歯と干渉する場合や

口内炎が繰り返し生じる場合には、外科的な除去を必要とする場合があります。

 

 

② 骨隆起そのものを完全に予防することは難しいですが、ナイトガード(マウスピース)を装着することにより

骨隆起の背景となった過度な負荷を軽減することは可能です。

ナイトガードは、寝ている間の歯ぎしりや食いしばりを物理的に抑える効果があります。

ナイトガードを装着することで、噛み合わせによる圧力を均等に分散でき、

骨隆起の主な原因の一つである歯ぎしりや食いしばりよる顎への過剰な力を軽減し、

骨隆起の進行を抑制する効果が期待できます。

 

骨隆起は日常生活におけるストレスなどの影響を受けることもありますが、適切なケアにより症状の進行を抑制することが可能です。

特にナイトガードの使用は、骨隆起の原因となる歯ぎしりや食いしばりのコントロールに非常に効果があります。

もし骨隆起や歯ぎしり、食いしばりなどが気になる場合にはお気軽にご相談ください。