タニダ歯科医院について

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

喫煙の話

こんにちは。歯科医師の法貴です。
段々と暖かくもなる日が増えてきました。忙しくなる日が続く方もいるとは思いますが体調には気をつけて新年度新生活頑張りましょう。

今回は喫煙の話になります。
喫煙の健康影響については,厚生労働省「たばこ白書」が日本人における喫煙と各種疾患との因果関係のエビデンスを、
「米国公衆衛生総監報告書」にならいレベル1~4で判定しています。喫煙者本人および周囲の人への影響についての科学的根拠が
「レベル1:因果関係を推定するのに十分である」と判定された疾患を示しています。
さらに、歯科口腔領域においては「レベル2:因果関係を示唆しているが十分ではない」と判定された疾患も示しています。
「たばこ白書」には含まれていないが、妊娠中喫煙と唇裂口蓋裂との因果関係もすでに確立しています。

加熱式タバコは紙巻きタバコに比べて、ニコチン以外の有害化学物質の曝露量を減らせる可能性はあります。
しかし有害化学物質の曝露に安全域はなく、紙巻きタバコの研究から推測されるとおり、
曝露量の減少に見合っただけタバコ関連疾患のリスクが減少するかどうかは明らかではありません。
発がんリスクの推定モデルを用いた研究では、
加熱式タバコ(1日15本使用)は57人/10万人(紙巻きタバコの約1/40)と算出されています。
しかしこの結果は、明らかに有害な紙巻きタバコに比べて発がんリスクが低下する可能性が示されているだけで、
一般に許容されるリスクレベル(1人/10万人~100万人)に比べると大きいものになります。
加熱式タバコは発売開始からまだ10年程度しか経っていないため、長期の健康影響についてはわかっていないが、
新たな科学的知見が集積されつつあります。

全身疾患への影響
呼吸器疾思については、ヒト呼吸器細胞への影響やマウスでの肺傷害が確認されており、
実際国内において急性好酸球性肺炎の複数例の報告があります。
循環器系疾患については、動脈硬化につながる酸化ストレスの亢進や血管内皮細胞の障害が示されています。

妊婦への影響
妊娠中の加熱式タバコの使用が、妊娠性高血圧症候群 低出生体重
在胎不当過小児 子どものアレルギーと関連したことが報告されています。

歯・口腔への影響
ヒトの歯肉・口腔粘膜の細胞やマウスの細胞を用いた研究においては、
加熱式タバコの細胞毒性が報告されており、口腔がんの発症や口腔粘膜の角化異常
インプラント手術後の創傷治癒への影響が懸念されています。

様々な疾患に対して関連づけされることが増えてきています。

今後のご自身の健康の為にも早めの禁煙をお勧めします。

歯の本数で決まる!?食事の楽しみと健康の深い関係

こんにちは。院長の谷田です。
この時期の旬の食べものと言えば
たけのこですね。

 

さわやかな風味とシャキシャキした食感が
食欲をそそります。

 

このような食の楽しみを
この先ずっと感じられるかどうかを
大きく左右するもの、
それが歯の本数です。

 

 

 

 

◆歯が少ないと食べられるものが激減!?

 

「歯の調子が悪くて、好きなものを我慢している」
という経験がある方は
意外と少なくありません。

 

なかでも「歯の本数」
私たちの食生活と密接に関係しています。

 

人間の永久歯は28本、
親知らずを入れると32本あり、
およそ20本以上あれば
ほとんどの食べものを自由に食べることができます。

 

しかし、それを下回ると肉類やナッツ類、
たくあんなど歯ごたえのあるものが
徐々に噛めなくなり、
半数以下になるとお米やはんぺんなど
比較的やわらかいものまで噛めなくなります。

 

さらに、5本以下になると
食べられるものがかなり制限され、
バナナやうどんのような
やわらかいものしか食べられなくなります。

 

 

 

 

◆しっかり噛めれば満足度もアップ!

 

歯の本数は食の満足度と深い関係があることも、
明らかになっています。

 

高齢者を対象にしたある調査では、
歯の本数が多い人ほど、
食事の満足度や期待感が高いという
結果が出ています。

 

 

 

このように、健康な歯を保つことは
食事の選択肢を広げるだけでなく、
食事の楽しさや生活の質
大きく左右しているのです。

 

 

 

 

◆食べものが噛めないと要介護の危険も

 

とはいえ、
「やわらかいものが食べられれば十分」
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、やわらかい食品中心の食事は
肉類や野菜類が不足しがちで、
健康維持に不可欠なタンパク質やビタミン、
食物繊維が摂取しにくくなります。

 

その結果、筋力や免疫力が徐々に低下し、
将来の要介護リスク
高める要因になってしまいます。

 

実際に高齢者を対象にした調査では、
歯が19本以下の人は
20本以上ある人に比べて
要介護認定を受けるリスクが1.2倍も
高くなることがわかっています。

 

つまり、自分の歯でしっかり噛めることは、
すこやかな老後を過ごすための
重要な要素なのです。

 

 

 

 

 

◆歯を守る=人生の喜びを守る!

 

何歳になっても自分の歯で
おいしく食事を楽しむことは、
健康的な生活を支える大切な要素であり、
人生の喜びの1つです。

 

 

 

 

「もっと歯を大事にしておけば良かった」
と後悔する前に、
定期的な歯科受診を習慣にして
歯の健康を守っていきましょう。

 

 

タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
URL:https://www.tanidashika.jp/
Googleマップ:https://g.page/r/CUn1zmeIAnWtEAE


4月休診日情報

錠剤嚥下障害

こんにちは。

訪問担当の岩本です。
 
皆さんはお薬を飲むのは得意でしょうか?
私は、ちょっと苦手です。
今回は、錠剤嚥下障害についてお伝えします。
 
 
 
 
 
ある製薬会社の調査によると、薬を服用している2千人のうち、
約3割が錠剤などの飲みにくさを感じた経験があるそうです。
 
・口や喉に薬が残る、胸にひっかかる感じがする
・錠剤やカプセルを飲むのが怖い
・処方された薬が飲みきれない
 
 
これらの症状は、
加齢や神経疾患等による嚥下機能の低下や、薬剤自体の大きさ、形状によっても起こり得ます。
 
このような「薬が飲みにくい」状態は
「錠剤嚥下障害」と呼ばれ、近年、医療や介護の現場で問題視されるようになりました。
 
私達が口腔ケアを行う際にも、
患者さんの口腔内に大量の粉薬が残っていたり、錠剤が張り付いていることがあります。
 
 
錠剤嚥下障害があると、色々な問題が生じます。
 
錠剤やカプセルは胃腸に届くタイミングで有効成分が溶け出すように設計されていますので、口やのど、食道に錠剤がとどまると正しい効果が得られません。
さらに薬の残留した部分には傷や潰瘍ができる可能性もあります。
 
残ったのが食道であれば食物で流すことが可能ですが、誤嚥により気道に残ってしまうと、咳で出せない場合は長時間とどまることになり大変危険です。
 
また、この障害に気付かずにいると、
飲みにくさから服薬をやめてしまいがちになり、疾患の治療に支障をきたします。
 
逆に無理に飲もうとして錠剤を砕いたり、カプセルから薬剤だけ取り出したりすれば、
意図しない作用が強く現れることがあります。
こちらも危険です。
 
 
 
では、正しく服薬するにはどうすれば良いのでしょうか。
 
1. 薬剤の変更(形状、剤形)
 
まずは医師や薬剤師に相談してみましょう。
錠剤やカプセルから粉薬、液剤、ゼリー剤などに変更できるかもしれません。
 
分割や粉砕については、
行ってはいけない(効果が変わる)ものもありますので、必ず専門家に確認が必要です。
 
 
2. 服薬補助食品の活用
 
服薬ゼリー等の補助剤を用いることで、スムーズに飲めるようになる場合があります。
 
但し、とろみ調整剤については薬剤が体内でうまく溶けず効果が得られないなどの問題があるようです。
 
 
3. 飲み込みやすい方法
 
口腔内が乾燥していると飲みづらくなります。薬を口に入れる前に100ml程の充分な水を含むようにしましょう。
 
また、飲むときに頭を後ろに傾けると実は嚥下が難しく、誤嚥しやすくなります。顎を少し引き、頭は前に傾けるようにしましょう。
 
嚥下機能を維持・改善するような運動を取り入れることも有効です。
 
 
 
「薬が飲み込みにくい」と感じる⽅は、
専⾨医や薬剤師に相談して早めに対処することが大切です。

百害あって一利なし!タバコで歯が無くなる!?