タニダ歯科医院について

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

9月休診日情報

高血圧

こんにちは。訪問歯科医師の村山です。

訪問診療に携わり、高齢者や障がい者の方々と接する機会が一般診療よりも多くなりました。
何らかの基礎疾患を持っておられる方がほとんどで、治療の際には負担が少なく済むようにと
大変な緊張感が伴います。
そんななか「ちょっと血圧が高いくらいで他は健康です。血液サラサラのお薬も飲んでないです。」と
おっしゃる方がいます。高血圧について深く考えたことはありますか。
厚生労働省の情報提供(e-ヘルスネット)によると20歳以上の国民のおよそ2人に1人は高血圧であり、
喫煙と並んで日本人の生活習慣病死亡に最も大きく影響する要因としています。

表は日本高血圧学会の高血圧診断基準です。
診察室血圧と家庭血圧とがありますが、これらは測定場所によって分けられており、
前者は病院の診察室で測定した血圧、後者は家庭用の血圧計や24時間携帯型自動血圧計で測定した血圧のことです。
高血圧には原因不明の本態性高血圧と二次性高血圧があり患者の約90%は本態性高血圧とされています。
症状としては頭痛、めまい、肩凝り等があるも、統計的にはこれらの症状の頻度は高血圧の程度と
ほとんど関係がなく自覚症状にも特徴的なものはないようです。
したがって検診等で早期に発見し、治療・管理しなければ高血圧の進展とともに
やがて心臓、脳、眼、腎臓および血管等に合併症がみられ症状が出現するのはこの時期であり、
これらの合併症がしばしば致命的となります。
血圧を上昇させる因子として、食塩過剰摂取、喫煙習慣、寒冷、肥満、アルコールの過飲、
持続する精神的ストレス(緊張、不安、恐怖、怒りなど)、運動不足、高インスリン血症などが挙げられます。
さらに血圧値は季節、温度、時刻、精神緊張、運動、食事、排泄、入浴など多くの日常生活の中でも
容易に変動します。
したがって、個人の血圧値は一度の測定で断定をせず、いろいろな状況で数回測定してから判断するべきでしょう。
特に近年、24時間血圧を追続的に測定した結果から、1日のうち血圧値の変動幅が大きいほど前述した
臓器障害を発症する頻度が高くなるともいわれています。
このように少しの環境変化で変動する血圧。
歯科治療中に血圧は多少とも上昇しますが、特に高血圧の患者では元々の血圧が高いだけでなく
痛み、恐怖に対する反応も強い為、治療中はかなり血圧値の上昇を示すことが多く、老齢者高血圧患者では、
圧反射による血圧の調整機能が低下している為、血圧は簡単に上昇のみならず下降することもあるのです。
「ちょっと血圧が高いだけ…。」
これは大切な情報なのですよ。

大人の歯と子どもの歯は何が違うの?

子供の虫歯の発生メカニズムとその予防方法

こんにちは。歯科医師の森岡です。

今回は子供の虫歯の発生メカニズムと

その予防方法についてお話しします。

まず最初に、3歳までに子供を虫歯菌から

守ることができれば、

その子は生涯虫歯にならない可能性があります。

虫歯は再発が多く、一度虫歯になってしまうと

治療を繰り返さなければならなくなり、

歯の寿命が短くなることがあります。

これには十分な注意が必要です。

今回のブログで、虫歯からお子さんを守るために、

供の虫歯について知っていただけたら幸いです。

虫歯予防において歯磨きは非常に重要ですが、

それ以前にできることがあります。

まずは虫歯の成り立ちについて説明します。

虫歯は、歯、糖質(虫歯菌のエサ)、虫歯菌、時間

4つの要因が重なることで発生すると言われています。

つまり、これらのうち1つでも欠ければ虫歯はできません。

たとえば、歯に糖質が付着していても、

虫歯菌がなければ虫歯は進行しませんし、

虫歯菌がいても、糖質がないと虫歯は発生しません。

また、糖質が短時間付着しただけでは虫歯にはなりません。

先述の4つの要因のうち、

どれか1つを防ぐことで虫歯を予防できるのです。

 

 

 

次に、虫歯菌はどこからやってくるのでしょうか。

これは周囲の大人や虫歯菌を保有している兄姉から移ります。

感染経路としては、食器の共有や頬擦り、

キスなどの愛情表現が考えられます。

虫歯菌は硬い組織に定着しやすいです。

お子さんの口の中に虫歯菌が入ってきても、

歯がなければ定着することはありません。

乳臼歯(乳歯の奥歯)が生え始めるのは2歳前後から3歳くらいで、

この時期に虫歯菌が定着しやすくなります。

この時期の虫歯菌の定着が重要で、

「虫歯の感染の窓」と呼ばれる時期です。

この時期に虫歯菌が定着しなければ、

一生虫歯になりにくい口内環境が整うと考えられています。

大切なのは、最初の虫歯を防ぐことです。

そのためには、家族の虫歯菌を減らす

(家庭での歯磨きの徹底や歯科でのクリーニング)、

食器の共有を控えるなどの対策が有効です。

一度虫歯になってしまうと、虫歯の負のスパイラルに入ってしまい、

結果的に歯を失う原因になることが多くなります。

虫歯予防の最も重要なポイントは、

最初の虫歯を作らないことです。まずはこれを意識してください。

ただし、3歳以降に虫歯ができてしまった場合でも、

あきらめないでください。3歳以降は、

永久歯が生え揃うまでにダラダラ食べなどの習慣を改善し、

歯のクリーニングやフッ素塗布などで虫歯予防の環境を整えましょう。

この環境作りが、永久歯での虫歯ゼロにつながることは間違いありません。

 

アイスと虫歯

こんにちは。歯科医師の井畑です。
アイスが美味しい季節になりましたね。特に暑い日は食べる量が多くなったりしてませんか?

アイスと虫歯の話をします。
虫歯になる要因の一つに砂糖含有量が多いお菓子をよく好んで食べる事があげられます。

アイスは脂質の含有量によって表記が違うのはご存知でしたか?
大きく分けて4つあります。

・アイスクリーム
アイスクリームは乳固形分15.0%以上、うち乳脂肪分8.0%以上の製品が分類されます。
アイスクリームは4種類の中で最も乳固形分と乳脂肪分が多いため、
コクが深くミルクの風味を感じられる点が特徴です。
そして、「アイスクリーム類及び氷菓の表示に関する公正競争規約」
において、アイスクリームには植物油脂を添加できないと定められています。

・アイスミルク
アイスミルクは、乳固形分10.0%以上、うち乳脂肪分3.0%以上の製品が分類されます。
アイスクリームと比較すると乳固形分と乳脂肪分が少ないため、あっさりとした味わいです。
また、商品によっては植物油脂が使われるため、気になる場合は原材料名を確認しましょう。

・ラクトアイス
ラクトアイスは乳固形分3.0%以上の製品で、乳脂肪分の成分規格はありません。
乳脂肪分の代替としてパーム油などの植物油脂を使用することが多く、
アイスクリームやアイスミルクよりも値段が安い傾向があります。
植物油脂は、乳脂肪分のようなミルク感を補い、なめらかな口当たりを再現するために使われますが、
すっきりとした味わいであまりコクは感じられません。
ですが、乳脂肪分は少なくても、植物油脂によってカロリーが高くなっている製品もあるため、
気になる方は栄養成分表示を確認することをおすすめします。

・氷菓
氷菓は乳固形分が3.0%未満の製品です。
氷菓にはアイスクリームのようなミルク感はありませんが、
さっぱりとした味わいが多いです。例であげるとかき氷やシャーベット、
アイスキャンデーがこの分類に入る事が多いです。

そして、代表的なもので栄養成分の比較をしてみましょう

カロリーの比較を行うと
A>B>C>Dとなりますが、
炭水化物の含有量はばらつきがありますね。
含有量を角砂糖(1つ炭水化物3.7g)で例えると…
A約5個分
B約6個分
C約10個分
D約5個分
どの種類のアイスを食べてもかなりの砂糖の量が摂取する事がわかりますね。
ですが、アイスを食べないのは難しいと思います。
なので、もし食べる場合は

・糖分が口の中にある時間を短くする(だらだら食べない)
・食べる時間と場所を決める
・就寝前あるいは睡眠途中はたべない
・遊びながらなどながら食べをしない
・アイスモナカやキャンデーなど噛んで食べるアイスを選ぶ
・摂取後は口腔内清掃を行うようにする
などの対応が必要となってきます。

この時期はついつい食べすぎになると思いますが虫歯には気をつけて下さい!