外傷時の対応について-西宮市の歯科・歯医者ならタニダ歯科医院

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

外傷時の対応について

みなさんこんにちは。歯科医師の森岡です。

本日はご自身やお子様が歯をぶつけてしまったとき、

歯が欠けてしまったり、抜けてしまった時、

歯医者に行くまでの対処法について

お話させていただきます。

頭の片隅に置いておくだけでもその対応には

差が出ますので、よかったら参考にして下さい。

 

乳歯の外傷というのは1歳から3歳、

永久歯ですと7歳から9歳ぐらいが多いです。

ちょうど1歳から3歳ぐらいというのは、

歩き始めるけれども、歩行がそれほど

安定しないというので、よちよち歩きで

コケやすいという状況です。

学童期になりますとスポーツとか運動が活発になって、

そういう意味でのスポーツ外傷も多くみられたりします。

やはり男の子のほうが比較的多いという状況がみられます。
打つのは圧倒的に前歯が多いです。

特に上の前歯が多いです。

しかも、指しゃぶりとかおしゃぶりで

前歯が突出している方は、特にぶつけやすい

傾向があります。

 

乳歯の場合は、周りの骨がやわらかいため、

脱臼といいまして、歯がグラグラになったりとか、

めり込んだりとか、歯が動いたりとか、

そういうような状況が多くみられ、

また、永久歯でも生えたての永久歯は

根がそれほど長くできていません。

そういうことで、脱臼になる率が高いです。

乳歯でも根がしっかりできたあとは、

破折が起こりやすいという傾向もあります。

乳歯、永久歯と分けると、乳歯のほうで

脱臼が多いという傾向もあります。

 

歯が欠けてしまったときは、その破片を

捨てずに歯医者さんに持ってきてください。

その破片は治すときに歯の再装着に

使えることがあります。

また破片を持ってきていただくとき、

その破片は乾燥させず水などに入れて

持ってきてください。

後述しますが、歯が抜けてしまったときは

水ではなく、牛乳や生理食塩水、

学校などでは歯牙保存液につけて

持ってきてください。

 

 

次に歯が揺れているとき、

その時は揺れを確認したらそれ以上は触らずに

すぐに歯医者さんを受診してください。

触っていると、痛みが増したり、

歯が移動してしまったりする可能性があります。

歯科医院では揺れている歯を固定したり、

元の位置に戻して固定したりして治療します。

 

最後に歯が脱落してしまった時の対処法です。

これが一番重傷で、初期の対処によって

歯が戻ってくれるか、かなり左右させます。

大切なポイントは2つで、

まずは絶対に乾燥させないこと。

それと歯科医院に行くまでのスピードです。

乾燥してしまった歯はまず

くっつく可能性がかなり低くなります。

歯はできる限りすみやかに液体に入れる必要があります。

学校なら前述した歯牙保存液などがありますが、

すぐにそれがあるとは限りません。

身近なものであれば牛乳、それもなければ

軽く脱落歯を洗ったら(この時絶対にゴシゴシ洗わない)

抜けた穴に戻す、ないしは

お口に入れて持ってきてください。

次に歯科医院に来るまでのスピードです。

早ければ早いほどいいですが、

できれば20~30分以内に処置を受けることが

できればいいと思います。

今日は歯の外傷時のお話をさせていただきました。

外傷時は血が出たり、焦ることも多いですが

落ち着いてできる範囲での対処をして

いただくとありがたいです。

それではありがとうございました。

 

歯ブラシを交換すべき「タイミング」

 

こんにちは。院長の谷田です。
3月は寒い冬から暖かな春へと変わる季節の変わり目。
そして、進学や就職といった
新しい環境に向けて準備が必要な時期でもあります。

 

この機会に心機一転、
身の回りのものを新しいものに交換して、
晴れやかな気分で春を迎えてみるのも
よいかもしれませんね!

 

 

さて、交換といえば、皆さんは
「歯ブラシを交換するタイミング」について
考えたことはありますか?

 

まだまだ使えるから大丈夫!
と思っていても、
実はお口を傷つける原因となる場合や、
細菌が溢れかえって不衛生な状態
になっていることもあります。

 

 

そこで今回は、
こうなってからじゃ遅い!
歯ブラシを交換すべきタイミング
についてお話させていただきます。

 

 

 

 

◆毛先が開いたら「使いすぎ」?

 

同じ歯ブラシを使い続けていたり、
強い力で磨いたりしている

毛先が広がってしまうことがあります。

 

このような歯ブラシでは、せっかく歯を磨いても
汚れを十分に落とすことはできません。

 

 

というのも、毛先の整った
新品の歯ブラシでは除去できていた歯垢も、
毛先が開いてしまうと
約4割も除去率が下がってしまう
のです。

 

 

 

 

しかも、
そのような歯ブラシで磨いていると、
開いた毛先が歯ぐきを傷つけ、
出血してしまうこともあります。

 

 

『歯ブラシの毛先が開いてしまったら』
早めに交換するようにしましょう!

 

 

 

 

◆見えない細菌がいっぱい…
毛先が開いていなくても○ヶ月で交換!

 

毛先が開いていなくても
交換すべきタイミングがあります。

 

それは最低でも、
『使い始めてから約1ヶ月経ったとき』です。

 

 

歯ブラシは使い続けているうちに、
目に見えなくても細菌が繁殖していきます。

 

3週間も使い続けると、
その細菌の数はおよそ100万個にも上る
といわれ、
なんとトイレの水の80倍に相当します。

 

 

 

 

そのような歯ブラシを使い続けていれば、
せっかくの歯みがきも
雑菌をこすりつけているようなもの。

 

むし歯や歯周病、口臭の原因に
なってしまうこともありますので、

たとえ見た目が綺麗でも、
1ヶ月も使ったら交換するのがおすすめ
です。

 

 

 

 

◆細菌の繁殖を抑えるためには?

 

歯ブラシに細菌を繁殖させないコツは、
使い終わったら
しっかりと乾燥させて、
清潔な場所に保管する
ことです。

 

細菌は水分や湿度が高いと活性化し、
周囲の栄養分を取り込んで繁殖します。

 

そのため、
歯ブラシを濡れたまま保管すると、
細菌にとっては絶好のすみ家

なってしまいます。

 

 

また、意外とやってしまいがちなのが
歯ブラシのキャップを
つけたままにしてしまうこと。

 

使ったあとにキャップをつけて保管すると、
なかなか乾燥せずに湿度の高い状態が続いてしまうので、
細菌が繁殖しやすい環境となってしまいます。

 

歯ブラシのキャップはしっかり乾燥させたあとに、
ポーチなどに入れて持ち運ぶ時に使いましょう。

 

 

歯ブラシを保管する際には
水分や湿度に気をつけたうえ、
置き場となるコップやスタンドを清潔に保つことで
細菌が繁殖しにくい環境を
作ることができる
ので、
ぜひ実践してみてください。

 

 

 

 

このように、「正しい使い方」「保管」ができれば、
歯ブラシを長持ちさせることができますが、
いつまでも清潔に保つには限界があります。

 

もしも毛先が開いてしまったり、
使い始めて1ヶ月程経ったり
したら、
決してそのままにせずに
しっかりと歯ブラシを交換しましょう!

 

 

 

タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
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着色

こんにちは、歯科医師の池田です。

今回は「着色」について説明しようと思います。

 

まず、歯の本来の色は人それぞれ違います。

もともと白い人や黄色味が強い人など、

バラバラです。

なぜ個人差がでるのかというと、

象牙質の色に左右されることが多いです。

象牙質とは歯の表面を覆っている

エナメル質の下にある歯の主体の構成部分になります。

エナメル質は色が薄く半透明なので、

エナメル質を透過してその内側の象牙質が透けて見えます。

象牙質は乳白色ですが、肌や髪の毛の色と同じように

個人差があるので、生まれつき白い人もいれば

黄色味を帯びた人もいます。

また、エナメル質の厚さや透明度、

凹凸などによっても、歯の表面に

光が反射することで白っぽく見えたり、

象牙質の色の見え方が変わったりします。

しかしもともと歯が白かった人でも、

歳を重ねるとともに少しずつ白さを失い、

黄ばんでくることがあります。

加齢によって象牙質そのものの

色が濃くなっていくこともありますが、

歯が黄ばむ原因の多くは、

象牙質ではなくエナメル質にあります。

 

 

歯の色が変わる原因のひとつはステインです。

着色しやすい食べ物や飲み物、

嗜好品の色素がエナメル質表面の膜と結びつき、

ステインとなって歯に付着、蓄積します。

 

 

食事やおやつなどを摂ると、

それらに含まれる糖を栄養にして

虫歯の原因菌が増殖し、酸をつくりだして、

歯のエナメル質にあるミネラル成分が溶けでます。

また食べ物が酸性なのが原因で溶けることもあります。
これを脱灰といい、唾液により時間が経つと

口の中の状態は中性に戻り、溶けでたミネラル成分も

唾液によって元に戻る再石灰化が起こります。
口の中は脱灰と再石灰化を繰り返して

健康を保つことができます。

しかし、甘いもののだらだら食べや、

酸性の飲み物をだらだら飲み続けるなどで、

脱灰が起きている時間ぎ長いとそのバランスが崩れ、

脱灰が進んでしまいます。

脱灰により歯からミネラル成分が溶けでたままだと、

歯の表面にできるわずかな凹凸やエナメル質内部で

光が乱反射して艶や輝きがなくなり黄ばみを際立たせます。

さらに加齢変化によって、エナメル質が薄くなり、

その内側にある象牙質の色がより透けて見えるようになり、

若い頃より歯が黄ばんで見えるようになります。

上記の内容を含め、ステインを防ぐには、

着色しやすい食べ物や飲み物などの

摂取を避けることですが、汚れがつくからといって

原因となる食べ物や飲み物を完全に避けることは

難しいです。

一度食べたり飲んだりしただけで

こびりつくわけではないので、

食後に歯磨きで汚れを落とすことが大切です。
すぐに歯磨きができない場合は

水で口をゆすぐだけでも効果があります。

歯磨きで落としきれないステインは、

歯科で専門の道具を使ったクリーニングで

取ることができます。また、プラークや歯石を

きれいに取ることもできます。

ステインだけでなく、虫歯や歯周病の予防にも

なるので定期的に受けるのをお勧めします。

赤ちゃんと歯周病

冷たい物に過敏

こんにちは、川村です。
1月は行く、2月は逃げる、3月は去る、と言われますが、早いもので、もうすぐ
3月。いかがお過ごしでしょうか。

今回も、知覚過敏症について書いていきたいと思います。

●知覚過敏症って何?
象牙質知覚過敏症(Hypersensitive Dentin (Hys))のことで、歯ブラシの毛先が
触れたり、冷たい飲食物、甘いもの、風にあたった時などに歯に感じる一過性の
痛みで、特に齲蝕(虫歯)や歯の神経(歯髄)の炎症などの病変がない場合にみ
られる症状を言います。

●歯の構造
歯というのは、表面をエナメル質という組織で覆われています。
しかし、エナメル質という組織は歯の全周を覆っているわけではありません。
エナメル質の下には象牙質という組織があります。
この象牙質ですが、エナメル質とは違いがあります。
有機質・無機質の割合、硬度など違いは多数ありますが、今回のことで言えば、
細管の存在です。
象牙質には、象牙細管(象牙質にある細い管)と呼ばれる構造物あります。
電子顕微鏡でしか見えない小さな物です。
この象牙細管は歯髄(歯の神経)の所までつながっています。
つまり、この象牙細管に刺激が伝わってしまうと神経が感じてしまいしみてしま
うのです。
ちなみに、エナメル質には細管はありません。
通常、象牙質はエナメル質に覆われているので、こうした痛みを感じることはあ
りませんが、極端に冷たいものなどではエナメル質の上からでも温度が内部の象
牙質に伝わって、歯が痛みを感じることもあります。
しかし、様々な理由で象牙質が露出すると、刺激が神経に伝達されやすくなり、
知覚過敏が生じるようになります。
象牙質が内部の神経にまで刺激を伝えるのは、象牙質の中にある無数の小さな管
状の構造物があることによります。
この小さな空隙は加齢などにより、少しずつ塞がってくることもあります。
このような場合には知覚過敏は起きません。
したがって象牙質が露出している時には必ず知覚過敏が起きるということではあ
りません。
歯肉が退縮して歯が長く見えてしまった高齢の方全員が、しみる症状がでている
かというと・・・。

●象牙質が露出する原因
1.歯肉退縮
歯肉の位置は加齢とともに少しずつ下がってきます。
それに伴って歯根が露出し、象牙質がむき出しの状態になります。
このような象牙質表面では、歯ブラシが触れたり、温度変化などの刺激で痛みを
感じることがあります。
持続時間は長くても1分以内で、時間が経てば痛みは消失します。
歯の表面に歯石がたくさん付いているような場合、それを取り除いた時にも同様
の状態となり、歯石をとっている時にも器具が象牙質表面に触れたり、水をかけ
て処置をするので、知覚過敏と同様の痛みを感じることがあります。

2.破折
歯が破折してしまい象牙質が露出することがあります。
破折時には、残っている歯に亀裂が入っていることもあります。
亀裂の状態にもよりますが、歯の神経の部分にまで細菌が侵入して炎症を起こす
こともあります。

3.摩耗、酸蝕症による象牙質露出
摩耗、酸蝕によりエナメル質がなくなると象牙質が露出します。
すり減り具合により症状が出る場合があります。

●治療
1.知覚過敏用歯磨きの使用
歯の神経の周囲をカリウムイオン(K+)が多く取り巻いていると神経の細胞が興
奮しにくくなるということを利用し、硝酸カリウムという成分を配合した歯磨き
剤を継続使用していきます。

2.知覚過敏抑制剤の塗布
露出した象牙質の内部の小さな空隙を、歯と同じような成分の結晶や、その他
様々な物質で封鎖することで、歯の神経への刺激の伝達が遮断されて伝わりにく
くなります。

3.露出した象牙質の被覆
知覚過敏のある象牙質表面を樹脂やセメントで被覆します。

4.抜髄
知覚過敏は一過性の痛みですが、痛みの持続時間が比較的長いような場合や、
その痛みが非常に激しい場合には、歯の神経を取ることもあります。

基本的には虫歯ではないので、削って治すことはありません。
表面をコーティングする方法が一般的です。
しかし、あくまでもコーティングなので、歯磨きなどの原因で剥がれることがあ
ります。
必要に応じ重ね塗りが必要な場合もあります。
もちろん虫歯が原因で歯がしみることはあります。
気になる方は早めに診てもらいましょう。