タニダ歯科医院について

タニダ歯科医院ブログ

西宮市の「タニダ歯科医院」がお送りするブログです。

口腔微生物叢

こんにちは。訪問担当の岩本です。
今回は、体内の細菌についての話をします。

人間の身体には、1000種類以上の微生物(細菌、ウイルス、真菌、原虫など)が存在しています。
これらの微生物は消化器、皮膚、口腔、鼻腔、呼吸器、生殖器など
人体が外部環境に接するあらゆる場所に存在し、
それぞれ特徴的な構成の集団を作っています。

この集団は「マイクロバイオータ(微生物叢)」と呼ばれます。
その構成は人によって異なっており、全身の疾患や健康状態と密接な関係があることが分かってきました。

中でも腸管には最も多くの細菌が生息しており、
これらの菌叢が乱れる(ディスバイオーシス)ことによって
アレルギー、がん、パーキンソン病、うつ、炎症性腸疾患、リウマチなど
様々な疾患が引き起こされている可能性が報告されています。

近年注目されている「糞便移植」は
健康な人の腸内細菌を患者に移植することにより、
腸内の細菌叢を変化させ、病状の改善をはかる方法です。

臓器の移植や薬剤による治療と比べて
痛みや副作用が少なく、患者やドナーにとって
負担が少なくてすむことから、
期待の治療法として世界中で研究が進められています。

また、口腔内においては、
700種類以上の微生物が存在していることが
判明しています。

これらがバランスの取れた状態(シンバイオーシス)であれば、
善玉菌の働きにより有害な病原菌は排除され、
抗炎症作用、抗酸化作用なども期待できます。
反対に悪玉菌の比率が増え、ディスバイオーシス状態となると
虫歯や歯周病の発症リスクが高くなることが分かっています。

同じような物を食べ、同じように歯磨きしていても、その人の持つ細菌叢によって、虫歯になりやすい、なりにくいの差が出てくるわけです。

細菌叢の乱れ(ディスバイオーシス)を招く原因の中で、注目すべきものとしては
喫煙が挙げられます。
最近利用者が増加している電子タバコは、
従来の喫煙よりも健康的であると思われがちですが、
発生するエアロゾルは
口腔内のマイクロバイオータを変化させ
ディスバイオーシスを引き起こす
化学物質が含まれていることが
わかりました。

マイクロバイオータの形成は
出生時に母親由来の微生物を受け取ることから始まります。

その後は養育者の持つ細菌叢、口腔衛生習慣、抗菌薬の服用、
食生活、様々な要因に影響され、徐々に形成されていきます。

幼少の頃からの生活が成人後の疾病リスクにも
大きい影響を及ぼすと考えられるため、
今後の研究によって
より良い細菌バランスに誘導できる方法が分かれば、
口腔内のみならず全身の健康維持効果が
期待できると思われます。

睡眠時無呼吸症候群について第二弾

こんにちは、豊原です。
 早いものでもう師走、年の暮れですね。
サッカーワールドカップも盛り上がり、日本の選手の皆さんの
熱いプレーに感動しましたね!やはりスポーツって良いなぁと
改めて実感した方も多いのではないでしょうか?

 さて、今回も睡眠時無呼吸症候群について第二弾です。

激しいいびきや昼間の眠たさなどで
睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合は、
睡眠外来や呼吸器内科、耳鼻咽喉科の受診が必要です。

それらの専門医では睡眠の質や睡眠中の呼吸の状態を
調べるために検査が行われます。まずは、問診ののち
簡易検査としてスクリーニング検査を行います。

その後必要なら精密検査として
睡眠ポリグラフ検査を入院下で行います。

 簡易検査は、携帯用の医療機器を用いていびきの状態や
空気の流れを感知するセンサーを鼻の下に、
血液中の酸素濃度を測る機器を指に装着した状態で眠り、
睡眠中の呼吸状態や上気道の狭窄の有無を評価する検査です。

一方、精密検査では医療機関に入院した上で、
睡眠ポリグラフという脳波や心電図、眼球や胸の動き、
口と鼻の空気の流れ、血液中の酸素濃度を測るセンサーを
装着した状態で眠り、睡眠中の姿勢やいびきの音などを調べます。

簡易検査よりも睡眠の質や呼吸状態をより詳しく
評価することができるので、それを元に、
睡眠時無呼吸症候群の重傷度や性質を診断し、
治療方針を決定します。 

その他、睡眠時無呼吸症候群が喉や鼻、舌の異常によって
引き起こされることもあるため、X線検査やCT検査などで
器質的な異常がないことを確かめることもあります。

 正常な人の睡眠では、90分サイクルで
ノンレム睡眠とレム睡眠が表れます。

ノンレム睡眠では副交感神経が優位となり、
身体も脳も休息状態になり、ノンレム睡眠状態の導入部では
成長ホルモンが分泌されます。成長期の子供には
もちろん大切なホルモンですが、成人にとっても
身体の疲労回復や肌の美容には欠かせないホルモンになります。

90分サイクルの後半ではレム睡眠が表れます。
この間にヒトは夢を見ます。この時は脳は覚醒に近い状態です。
この90分サイクルをヒトの一回の睡眠では4サイクルほど
繰り返すのですが、3サイクル目や4サイクル目では
このレム睡眠期が長くなり、その間に前日の記憶の整理を
したりなどの脳内情報バックアップがなされます。

このようにノンレム睡眠とレム睡眠がバランス良く表れることで
ヒトは心身の健康を保ちます。

一方、睡眠時無呼吸症候群の患者さんでは、睡眠時の呼吸障害により
その都度睡魔が分断されるため、90分サイクルが表れず、
深睡眠も得られずレム睡眠も少ない傾向となります。
このため、心身の疲労が回復せず、日中生活にも影響を及ぼします。

 さて、年末も近くなり師走らしい忙しい日々が続きますが、
皆様におかれましてはお身体に気をつけて、
素敵な年末年始をお迎えください。

来年もどうぞよろしくお願い致します。
 

「何気ない習慣」が「歯並びを悪くする」?

 

こんにちは。院長の谷田です。
日増しに寒さが身にしみる12月。
「師走」ともいわれるように、
年末年始の準備に追われている方が
多い季節でもありますね。

 

そうした忙しいときには、
ついつい眉間にシワが寄ったり、
貧乏ゆすりをしてしまったり、

人に言われるまで気づかないような
クセや習慣ができている方もいらっしゃいます。

 

クセや習慣の多くは些細なものですが、
実はそれらが繰り返されることで
歯並びの良し悪しに影響してしまう
ものもあります。

 

 

 

 

◆「爪を噛む」や「頬杖」は要注意

 

では実際に、どのようなクセや習慣が
歯並びに悪影響を及ぼすのでしょうか。

 

 

たとえば、「爪を噛む」というクセ。
爪を噛むと、前歯に対して、
押したり引っ掛けたりするような
「不自然な力」
が加わります。

 

これによって生じるのが
「出っ歯」「すきっ歯」、
前歯が噛みあわない「開咬(かいこう)」
といった歯並びです。

 

 

 

同じく「頬杖」も、あごに対して
普段とは違う力が加えられるため、
あごの形や歯並びが歪み、
さらには顎関節症を引き起こしてしまう
恐れ
があります。

 

 

 

 

◆他にも「こんなこと」が悪影響に!?

 

・「歯ぎしり」や「食いしばり」
・唇を巻き込むように噛む、舐める
・お口ポカン(口呼吸)
・上の前歯に舌を押しつける

 

 

 

特に近年は、
長時間スマートフォンを見る方が多いので、
そのときの姿勢に要注意です。

 

スマートフォンの使用中は
「猫背」になりやすいため、
頭が身体より前に出やすくなります。

 

すると、重心のバランスを取ろうとして
下あごが後ろに引っ張られ、
お口がポカンと開きがちになってしまいます。

 

 

 

 

どれもちょっとしたことですが
あごの形や歯並びに
悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

さらに、起きているときの習慣だけでなく
寝ているときの状態もお口に影響します。

 

たとえば、
「横向き」「うつ伏せ」で寝てしまうと、
並んだ歯に対して押しつぶす力が働くので
こちらも注意が必要です。

 

 

 

 

◆自分で直せないクセは相談しよう

 

今回ご紹介したような
クセや習慣に心当たりがある方は、
できるだけ「それらを行わない」または、
「直す工夫」をしていくことが大切です。

 

 

たとえば、周囲の人に
「○○をしていたら教えて」と、
お願いするのも方法のひとつです。

 

また、机やパソコンといった
目のつくところに
「○○をしない」というメモを貼るなど、
自分だけにわかる目印を作るのも
おすすめです。

 

 

しかし、なかには
自分では改善することが難しい
クセや習慣も存在します。

 

対処法はさまざまですので、
今回ご紹介したようなお口に悪影響のある
クセや習慣にお悩みの際は、
ご自身だけで解決しようとせずに、
迷わず歯科医院にご相談してください。

 

 

 

タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
URL:https://www.tanidashika.jp/
Googleマップ:https://g.page/r/CUn1zmeIAnWtEAE


子どもの歯から大人の歯へ

こんにちは、歯科医師の久貝です。

 

さて、皆さん寒いです

 

ひたすら寒いです

 

だって、もう12月になっていましましたから

 

早い!! 本当に時間が過ぎるのは早いです。

 

ついこの間に令和4年になったばかりだと思ったら、もう師走です

 

そう思って、この一年を振り返ってみて、一番に思うのが

 

「子供の成長」です。

 

この一年を通して、最も痛感させられたのが

子供の成長の速さでした

私事ですが、昨年末に子供が産まれ、

家族が増え、その新しい家族を中心の一年でしたが

 

本当に子供の成長は早いです。

色々な成長を見ました。

 

驚かされたのは、お兄ちゃん、お姉ちゃんの成長です。

 

いつまでも子供だと思っていたのに

 

上のお姉ちゃんは自分から

「朝ごはん」を作ってくれるようになりました。

 

もちろん難しい事は出来ませんが、

朝5時半に起きて、作ってくれます。

 

2番目のお姉ちゃんは、

お皿洗いを自分からやってくれるようになりました。

 

みんなが食べ終わって、キッチンへ下げた

食器をいつも洗ってくれています。

 

お姉ちゃん達が、それを黙々と

続けてくれている姿にびっくりです。

 

お兄ちゃん達はその間、

赤ちゃんの遊び相手をしてくれています。

 

赤ちゃんと遊んでくれて、泣いたら あやして くれて、

 

兄弟・姉妹が急激に成長し

 

家族みんなが1つになって進んだ一年だと思います。

 

その家族の愛情を受けて、下の子供もスクスクと育ち

 

もう一歳です

 

家の中をウロウロし、転んで、泣いて

 

笑って、色んな物を触って、ひっくり返して、

 

いたずらして、ニヤ~ってしています

 

本当に、無事に健康に大きく成長してくれました。

 

最初はミルクを30~40mlくらいしか

飲めなくて、大丈夫かなぁ・・・

 

って不安でしたが、

ドンドン飲む量が増え、大きくなってきたら

 

知らないうちに下の歯が生え、

 

離乳食が始まって、気が付いたら上の歯が生え

 

今では、バクバクご飯を食べてくれます。

 

できれば、好き嫌いなく

何でも食べてくれると嬉しいですね

ちなみに皆さんは子供の歯、

いわゆる「乳歯」って何本あるか知ってますか?

乳歯は生後6か月ごろから

下の前歯(乳中切歯)から生え始め、

3歳くらいまでには生揃い、全部で20本になります。

上の歯が10本、下の歯が10本です。
そして、乳歯が抜ける時期には多少の個人差があります。

 

一般的には6歳前後から12~13歳ころまでに

乳歯から永久歯へと生え変わります。

最初に下の前歯が抜けて永久歯へと生え変わり、

 

ほぼ同時期に「6歳臼歯(きゅうし)」と呼ばれる

奥歯の「大臼歯(だいきゅうし)」が生えるのが一般的です。

 

「大臼歯」は、乳歯がなく永久歯と

生え変わる時期に初めて生えてきます。

 

この歯に関しては、気づかないうちに

「しれ~~~」っと、生えていて

気づかないうちに虫歯になっていることが多いため、

 

なるべくお父さん、お母さんのご協力で

仕上げ磨きが必要となってきます。

 

そして、だいたい14歳ごろには、

親知らず以外の永久歯が全て揃うでしょう。

 

もし良ければ、タニダ歯科での定期健診にて、

判らないことがあればご質問ください。

お父さん、お母さんだけで悩まず、僕らも一緒に悩んで、

お子様のお口の中を良い方向へ導ければ良いなと思います。

12月休診日情報