掲載日: 2026/03/05
こんにちは、川村です。
少しはましになってきましたが、まだ少し肌寒い日が続きますね
最近、訪問診療していて、義歯を作ってから短い期間で義歯を紛失をしてしまったケースがありました。
ということで、義歯の話です。
義歯を作っていく時に必ず説明される項目の1つに、来院回数(期間)があります。
4回〜5回かかりますよ、1か月半位かかりますよ、とか言われた記憶ありませんか?
義歯は直ぐには製作できません。
義歯を作っていくにはいくつかの工程が必要になります。
<前段階>
●歯を抜いた直後は、抜いた後の傷口が治っていません。
歯肉が盛り上がってきてからの型どりになります。
治っていない状態で型どりをしてしまうと、歯肉が治りきった時に形が変わっているので当たりが強くなったり、隙間が空いたり、適合が悪くなることがあります。
<工程1(場合により2回)>
●型どり
歯医者で何か作る時(修復物、補綴物)に必ずすることがあります。
型を取ることです。
型を取って模型を作成しないと、製作することはできません。
義歯を作るのにも、もちろん型どりをします。
ただし、詰め物や被せ物を作る時の型どりとは、異なります。
歯肉、粘膜の型も取らなくてはいけません。
ですので、精密な型どりをする必要があります。
精密な型どりをする場合、工程が2回になります。
その場合は、個人専用のトレーを作製して、型どりします。
2回型どりする時、1回目と同じのことをしているように見えますが、実は、型どりの器具が違っています。
<工程2>
●咬合(かみあわせ)
型どりをして、上と下の模型が出来上がりました。
ここで重要なのは、どこで噛んでるのか? になります。
上下的な位置(高さ)、左右的な位置を再現しなくてはいけません。
そこで、噛み合わせを取るための装置を使って噛み合わせを取ります。
噛み合わせがずれてしまうといけないので、慎重に取っていきます。
何回か、開けて〜、噛んで〜と、言いながら噛み合わせを採っていきます。
<工程3>
●試適
完成一歩手前の状態です。
実際に、金属のバネや人工の歯を並べてきます。
もし、噛み合わせがずれていたりすれば、1つ前の工程に戻り再度かみあわせをとることもあります。
鏡をみてもらい、問題ないようであれば終わりです。
細かな微調整は、完成してきてから行います。
<工程4>
●完成
義歯が出来上がりました。
バネの強さや噛み合わせの高さなど、微調整をしていきます。
義歯の完成までの工程は以上です。
各工程の間は、技工所に出して、技工士さんに作製してもらいます。
ですので、製作期間などがかかり、義歯完成まで時間がかかります。
しかし、これで終わりではありません。
何回かの義歯調整が必要です。
実際に食事をして噛んでみると痛いところや違和感がある所が出てくるかも知れません。
何回かの調整をしていき、使ってもらえる義歯にしていきます。
作った後も定期的に義歯のメインテナンス、調整をしていきます。
このように、義歯を作製し使えるようになるまで、いろいろな工程があります。
義歯を紛失してしまうと直ぐには作ることはできません。(例外を除く)
時間と費用がかかってしまいます。
慣れて、問題なく使えるようになった義歯、大切に保管・管理してくださいね!

掲載日: 2026/03/03

こんにちは。院長の谷田です。
3月は新年度前の春休みの時期ですね。
特にお子さんがいる場合は、
お家で過ごす時間も増え、
ついおやつに手が伸びる回数も多くなりがちです。
そうなると心配なのが、むし歯です。
実は、よく言われる
「甘いものの食べ過ぎ」に限らず、
むし歯のなりやすさには
さまざまな要因があります。
◆仕上げ磨きだけでは防ぎきれない!?
毎日きちんと仕上げ磨きをしていたのに、
お子さんがむし歯になってショックを受けたり、
自分を責めてしまったりする保護者は
少なくありません。
しかし、子どもの歯は
大人の歯に比べてやわらかく、
むし歯になりやすいという特徴があります。
仕上げ磨きや食生活に気を配っていても、
それだけでは完全に防げない場合もあるのが、
子どものむし歯の厄介なところです。
子どものむし歯は
「きちんとケアしていたかどうか」
で決まるものではなく、
いくつかの条件が重なったときに、
はじめてできたり、進みやすくなったりします。
その仕組みを知ることが、
お子さんの歯を守る第一歩です。
◆むし歯につながる4つの要素
むし歯は1つの原因で起こるものではなく、
「細菌」「糖分」「歯質」「時間」
の4つの要素が重なったときに起こります。

(1)細菌:お口の中にいるむし歯菌の種類や数
(2)糖分:むし歯菌のエサになる糖分の量や頻度
(3)歯質:歯の強さ・だ液の量や働き
(生まれつきや年齢による個人差あり)
(4)時間:(1)~(3)の要素が重なる時間の長さ
むし歯はこれら4つの要素の重なりを
小さくすることで、
リスクを下げることができます。
◆セルフコントロールできるのは
「糖分」と「時間」
4つの要素のうち、
ご家庭で意識してコントロールしやすいのは
「糖分」と「時間」です。
ここで重要なのは、
甘いものの量を減らすことよりも、
食べる回数やタイミングに
メリハリをつけること。
例えば、おやつを少しずつ何度も食べたり、
甘い飲みものをだらだら飲み続けたりすると、
お口の中に糖分が残る時間が長くなり、
むし歯リスクが一気に高まります。
「おやつの時間を決める」
「甘い飲みものは特別なときだけにする」
など、できることから少しずつ始めてみましょう。

◆歯科でのチェックで
「細菌」と「歯質」をフォローしよう
一方で、「細菌」や「歯質」は
ご家庭の努力だけでコントロールするのが
難しい要素です。
歯の強さやだ液の働き、
むし歯菌の増えやすさは個人差があるため、
歯科医院でのフォローが欠かせません。

歯科医院では専門的な視点で
リスクや注意点を保護者と共有し、
家庭でのケアがより効果的になるように
サポートしていきます。
むし歯になりにくい環境を一緒に整えていく場として、
まずはお気兼ね無く当院へご相談ください。
タニダ歯科医院
〒669-1133 兵庫県西宮市東山台1-10-5
TEL:0797-61-2000
URL:https://www.tanidashika.jp/
Googleマップ:https://g.page/r/CUn1zmeIAnWtEAE
掲載日: 2026/02/19
こんにちは。歯科医師の西田です。
毎日寒いですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
私の趣味は車なのですが、年末に友人と和歌山県太地町のくじらの博物館までツーリングに行ってきました。
全国的にも珍しいクジラショーを観賞できたり、クジラの餌やり体験ができたり、かなり満足度の高い施設でした。
至近距離でクジラの歯を観察しましたが、興味を持ったのでちょっと調べてみました。

①クジラにはハクジラとヒゲクジラの2種類がある。
クジラは、口の構造によって、大きく2つに分けられます。
1つは、シロナガスクジラやザトウクジラのようなヒゲクジラです。
ヒゲクジラは、口の中に歯がないかわりに、歯ぐきが変化してできた、クジラヒゲというものがあります。
このクジラヒゲで、体長数センチの小さなプランクトンをこしとって食べます。
ヒゲクジラのご先祖様の体は小さかったのですが、海の中にいるプランクトンをたくさん食べて、だんだん体が大きくなっていきました。
なので現在のヒゲクジラは、シロナガスクジラのように大きな体のものが多いのです。
もう1つは、マッコウクジラのように、口の中に歯を持ったハクジラです。
歯はほとんどがとがった犬歯状になっていて、魚やイカを食べています。
ハクジラの仲間は、ヒゲクジラに比べると体が小さくて、群れで暮らしていることが多いです。
②ハクジラとヒトの歯の違い
ハクジラの歯は、私たちの歯とは形も役割も大きく異なります。
ほとんどのハクジラの歯は、獲物を捕らえて逃がさないようにするための、鋭く尖った円錐形をしています。
これは、人間のように食べ物を噛み切ったり、すり潰したりするためではありません。
ハクジラの多くは、捕らえた獲物をそのまま丸呑みにするため、歯の主な役割は捕獲と保持に特化しているのです。
そのため、前歯や奥歯といった区別がなく、ほとんど同じ形の歯が並んでいる「同形歯性」という特徴があります。
さらに、ハクジラの歯の多くは、人間のように乳歯から永久歯に生え変わることがない「一生歯性(いっせいしせい)」です。
一度生えた歯を生涯にわたって使い続けるため、歯を観察することでそのクジラの年齢を推定することも可能です。
歯を輪切りにすると木の年輪のような模様が見られ、ここから年齢を推定することもできます。
歯は捕食の道具としてだけでなく、時にはオス同士の闘争に使われることもあり、ハクジラたちの生態において非常に重要な器官と言えるでしょう。

③クジラの歯は買える?
現在、クジラの歯の国際取引は、ワシントン条約(CITES)によって厳しく規制されています。
マッコウクジラは絶滅のおそれがある種として附属書Ⅰに掲載されており、商業目的の国際取引は原則として禁止されています。
日本国内での取引については、ワシントン条約の規制前に合法的に国内に入ってきたものや、特別な許可を得たものに限り、
「国際希少野生動植物種登録票」が添付された上で取引されることがあります。
かつては象牙の代替品として「鯨歯(げいし)」と呼ばれ、印鑑や根付などの工芸品に利用されていましたが、現在はその入手が非常に困難になっています。
合法的な手続きを経ていないものを売買することは法律で禁止されているため、
購入を検討する際は、その品物が正規のルートで取引されているものか、細心の注意を払う必要があります。
詳しくは環境省のウェブサイトなどで確認することができます。

クジラのお話、いかがだったでしょうか?興味のある方は、是非現地まで足を運んでみて下さいね。